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2011年01月31日
「花粉症だと困る職業」
アイシェアは31日、2011年の花粉大量飛散に先立ち、意識調査を実施した結果を公表した。
対象者は20代から40代のネットユーザー男女2,766名で、回答結果より「もしも花粉症だったら大変だと思う職業ランキング」を集計した。
環境省が実施している調査研究報告(第1報)によると、昨年の猛暑の影響で、東海地方や近畿地方の一部では昨シーズンに比べ10倍以上、関東から北の地方と西日本でも昨シーズンの2倍~6倍になる地域が多いと予測されている。
今回の調査では、まず「仕事中に心配される花粉症の悪影響は何だと思うか」と尋ねたところ、「集中力の低下(87.4%)」が2位以下を大きく引き離して1位となった。
そして「もしも花粉症だったら大変だと思う職業」を尋ねたところ、店舗店員、カウンター、アテンダント、教師などの「対面接客業(77.9%)」が1位となった。
2位には調理、加工食品生産などの「食品取扱者(67.8%)」がランクイン。
以下、「アナウンサー・ナレーター・司会者(60.8%)」が3位、タクシー、バス、トラック、パイロット、重機などの「職業運転者(59.8%)」が4位、とび職などの「高所従事者(56.2%)」が5位となった。
これらの職業で大変だと思う理由を自由回答で答えてもらうと、くしゃみや鼻水の症状、薬による眠気が仕事に差し支える、といった回答が多く、「職業運転者」に関しては、本人も他人も命の危険にさらされる可能性を問題視する声が多数みられた。
この結果について、鹿児島大学 耳鼻咽喉科・頭頸部外科学の黒野祐一教授は、「花粉症対策に内服薬(抗ヒスタミン薬)を用いるのは有効な方法ですが、薬剤によっては眠気が強くなり、自覚がないのに集中力が低下している“インペアード・パフォーマンス”が起こっていることが少なくない。その点で言えば、集中力低下が命に関わる高所従事者や人の命を預かるドライバーなどは要注意。医師が処方する薬のなかには、花粉症に有効で、かつ眠気がほとんどなく、“インペアード・パフォーマンス”が起きる可能性が非常に少ないものがあります。まずはプロである医師に相談してみるのがやはり一番」とのコメントを寄せている。
ちなみに調査が行われた12月時点に、「2011年度の花粉飛散量は2010年より非常に多いことが予想されている」ことを「知っている」としたのは全体の48.6%。
若い年代ほど認知率が低く、20代では36.6%にとどまった。
RBB TODAYより
2011年01月29日
点字のミス用紙
点訳で視覚障害者へ生活情報を提供する吹田市の市民グループ「あい」(中谷恵子代表、54人)が、打ち間違いなどで廃棄された点字用紙から封筒や紙袋などを再生、販売するリサイクル活動に取り組んでいる。
完成した手作りグッズは、「点字用紙を初めて見た」「突起がおしゃれ」など市民らに好評で、メンバーは新製品の開発を進めている。
同グループは昭和48年に結成。
点訳講習会の手伝いや市の広報紙の点訳などをボランティアで行っている。
点字用紙の再利用を始めたのは数年前から。
当初は「打ち間違えた紙を捨てるのはもったいない」という理由で、封筒や紙袋に作り替え、メンバーが使っていたが、昨年5月のイベントで、他の点訳グループと合同でリサイクルグッズを製作、販売したところ、来場者らの人気を集め話題に。
メンバーは新たな製品化を検討。
5月に開かれる市のボランティアフェスティバルで販売するオリジナルグッズを考案中だ。
薄手の紙は封筒用に、厚手の紙は紙袋用にと、点字用紙の種類ごとに用途を分け、現在、約10種が製品化されている。
イベントでの売り上げはボランティア活動の経費にあてる。
再生紙用に視覚障害者から点字新聞の提供も受けているという。
中谷さんは「点字を打つときのような『愛』に、エコの思いを込めてつくっていきたい」と話している。
産経新聞より
2011年01月28日
環境にやさしい農業
環境にやさしい農業への関心の高まりを受け、京都府中丹西農業改良普及センターが主催する「エコファーマー取得説明会」が27日、府福知山総合庁舎で開かれ、取得を考える市内の農家約40人が、職員の説明に耳を傾けた。
エコファーマーは「持続性の高い農業生産方式の導入の促進に関する法律」(持続農業法、1999年制定)に基づき、土づくり、化学肥料低減、化学農法低減の各技術に取り組み、府知事にその計画が認定された人の愛称。
認定されると、エコファーマー技術導入のため農業改良資金を利用した場合に償還期間が延長されたり、農産物に明示して販売したりできるメリットがある。
府内では786人、中丹で105人、市内で53人が計画を認定されている。
これまで、認定取得方法の問い合わせが多かったことから、初めて説明会を開いた。
説明会は、共催する福知山市地域担い手育成支援協議会が参加者を公募した。
説明会では、初めに普及センターの乾多津子所長所長がエコファーマーのマークを解説。
認定を受けた農産物だけに貼ることができることや、5年間で更新することが必要であることなどを話した。
続いて、職員の寺嶋武史さんが、「エコファーマーとは」といった基本から、認定を受けるための用件などを説明した。
参加者は、メモを取りながら熱心に説明を聴いていた。
両丹日日新聞より
2011年01月27日
エコ宿で楽しむ京の旅
京都の複数の宿泊施設が、環境に配慮して簡素なサービスを心がけるキャンペーンを展開している。
洗面用品を減らしたり、連泊客には希望に応じてシーツ交換するなど、水やエネルギーの無駄をなくす取り組みだ。
「京都から新しい旅のスタイルを発信したい」としている。
取り組みを広くアピールしようと環境NGOなどでつくる「京都グリーン購入ネットワーク」(京都市中京区)が呼び掛け、府内19の旅館やホテルが参加した。
キャンペーン名は、「あるがまま」という意味がある「じねんの旅」とした。
各宿泊施設は、ごみ減量や省エネルギーなど同ネットが定めた基準を満たした上で、
▽マイボトル持参の客に茶や水をサービス
▽レンタサイクルを用意
▽料理に京都産や近くの食材を使用
―などを実行する。
客にキャンペーンの狙いと取り組みを印刷したカードを渡し、理解と協力を呼び掛けている。
下京区のホテル「スーパーホテル京都・烏丸五条」では、掃除がいらないという連泊の客に対しては、節水に協力したとのことでペットボトルの水1本をサービスしている。
ホテルの中には、シャンプーやせっけんを小袋ではなくボトルで用意し、くしやコットン類もカウンターで必要分を自ら取っていくシステムにしたところもある。
京都グリーン購入ネットワークは「京都の産業や食文化は自然の恵みを生かしてきた。環境に配慮した新しい旅のスタイルは、京都らしいもてなしと言える」としている。
取り組みを紹介する「エコホテル・旅館フォーラム」が2月2日午後2時から、メルパルク京都(下京区東洞院通七条下ル)で開かれる。
参加費千円。
京都新聞より
2011年01月26日
キリンビール仙台工場7月“米寿”
キリンビールは25日、グループの事業方針説明会を仙台市内で開き、仙台工場(仙台市宮城野区)で増改築する見学者用ホールの概要を発表した。
ことし7月に工場開設88周年を迎えるのに合わせた取り組みで、2月に着工し、7月にオープンする。
ホールは鉄骨平屋で、収容人数を現状の200人から270人に拡大する。
3部屋に区切れる構造にし、セミナーやイベントなどにも活用する。
正面上部の外壁には太陽光パネルを設置し、発電した電気をホールの一部に活用する。
壁面緑化なども行って環境配慮型をアピールする。
同社は現在のホールが老朽化してきたことに加え、大人数の受け入れを要望する声が利用者アンケートなどで増えてきたことなどから増改築を決めた。
堀江長治仙台工場長は説明会で「快適な環境を整え、さらなる来場者増を目指したい」と話した。
2010年の見学者は約63,000人で、春先の寒さの影響などから前年より約5%減ったという。
増改築工事に伴って工場見学は5月19日~6月9日まで休止し、その後はホールのオープンまで1日100人程度だけ受け入れる。
仙台工場は1923年7月、仙台市青葉区小田原に開設。
1983年4月に現在地に移転した。
河北新報より
2011年01月25日
廃止ゲレンデ、雑木林に再生
滋賀県高島市のマキノスキー場で、廃止した一部のゲレンデを雑木林に再生する取り組みが進んでいる。
市内で別の雑木林再生に取り組む写真家今森光彦さん(56)も協力し、コナラなど3種類計1,000本を植樹した。
住民は「多くの人が自然に親しめる場所にしたい」と期待を寄せている。
同スキー場は昭和初期に地元の旅館や地主が出資して開設。
しかし、近年はスキー客が減り、施設も老朽化したため、運営会社のマキノ高原観光が2004年、ゲレンデ4カ所のうち、上中級者向け3カ所を閉鎖、リフトを撤去した。
跡地活用を検討する中で、植林計画が持ち上がった。
出資者の間には、長年整備してきたゲレンデに木を植えることに抵抗感もあったが、同社の青谷章社長(57)は「山を荒廃させず、地域に人を寄せるには四季折々の自然に親しめる魅力も必要」と理解を求めた。
当初は新緑や紅葉が美しいモミジを植える予定だったが、今森さんが「保水力のあるコナラやクヌギ、準絶滅危惧(ぜつめつきぐ)種オオムラサキが好むエノキを植え、雑木林として再生すべき」とアドバイス。
2008、2009年度に県緑化推進会の助成約440万円を活用し、コナラとクヌギ各400本とエノキ200本を約22,000平方㍍に植樹した。
来年はさらに500本を植える計画だ。
今森さんは「5年で食物連鎖など雑木林の機能が動き始め、獣害防止にもつながる。こうした取り組みは珍しく、植生の変化も記録したい」と期待する。
青谷社長も「価値ある雑木林をつくり、昆虫採集や自然観察など多様な楽しみ方ができる場所になれば」と意欲を示している。
京都新聞より
2011年01月24日
生木のクリスマスツリー
「IKEA(イケア)港北」(横浜市都筑区折本町)の今年のクリスマスツリー(もみの木)の返却率が9割を超した。
同店では昨年11月より生木のクリスマスツリーを販売し、販売時に「ツリー購入証明書」を発行。
1月4日~16日、この証明書を同店に持参し使い終わったツリーを返却した利用客に、ツリーと同額(1,990円)のクーポン券を発行した。
ツリーの販売数と返却数の公表は行っていないが、販売したツリーの9割以上が返却されたという。
返却されたツリーはリサイクル業者の処理の後、木片チップに加工され、生ごみなどとともに堆肥(たいひ)にする。
同店IKEA GREEN担当の岡嶋泰道さんは「イケアでは、生のもみの木を使ってよりクリスマスを楽しんでもらいたいと考え、2008年から毎年クリスマスの時期に生のもみの木の販売し、環境に配慮した方法でリサイクルも行っている。ここには、どんな資源も無駄にしないイケアの精神が息づいている」と話す。
港北経済新聞より
2011年01月23日
ブタ放牧で耕作放棄地を再生
農家の高齢化や後継者不足によって各地で増え続けている「耕作放棄地」。
福島県は総面積が2万㌶を超えており、「20年間全国ワースト1」と不名誉な記録を更新している。
こうした現状を少しでも改善しようと、郡山市の民間農園が「ブタの放牧」を行っている。
野菜くずを使った「循環型農業」、ハムなどの加工による「農業の6次産業化」と絡めた“一石三鳥”の取り組みだという。
果たして、ブタは荒れ地でどんな底力を発揮しているのか。
阿武隈山地の一角、郡山市田村町川曲地区はアップダウンが激しい中山間地。
“ラクダのこぶ”という表現がぴったりだ。
平地は狭く、傾斜地の畑も目立つ。
「降矢(ふるや)農園」の降矢敏朗社長、セツ子取締役の夫妻はこの地で約30年間、良質な地下水を生かしてカイワレ大根などの水耕栽培を続けてきた。
この農園が一昨年10月、体重30㌔になる生後2カ月半の子ブタを24頭仕入れ、約3,000平方㍍の遊休水田で放し飼いを始めた。
いまは借地も含め約1㌶で30頭を育てている。
運動量と食欲を高めて、「健康でおいしいブタ」を育てる放牧養豚。
県内では初の試みだ。
だが、降矢社長にはもう一つ、大きな理想があった。
荒れ果てた里山の再生だ。
「牛は草しか食べないがブタは食欲旺盛で雑草を茎や根まで食べ尽くす。耕作放棄地を掘り起こしてくれるんです」
電線で囲われた放牧地内を眺めると、雑草が消え、黒土があらわている。
将来は牧草地にして牛を飼いたいという。
「こんなヨーロッパのような風景にしたいですね」。
降矢社長はカレンダーの写真を示しながら熱く語る。
農水省が昨年11月に公表した「2010年世界農林業センサス」によると、福島県内の耕作放棄地は22935㌶で全国最大。
5年前の前回調査より3.2%拡大した。
同調査によると、福島は農家など経営体の数は東北最多だが、平均耕地面積では最小だ。
福島県で耕作放棄地が多いのは、「かつて中山間地の暮らしを支えたクワや葉タバコが衰退し、虫食いのような遊休地が多く残った」(県農村振興課)ままだからだ。
県は転作や緊急雇用対策を活用した開墾を促しているものの、放棄地拡大のペースに追いついていない。
降矢社長は「農地が荒れると虫の巣ができて近隣の田畑に迷惑がかかる」と懸念する。
傾斜地で主にクワを作っていた川曲地区も、いまや畑の9割が耕作放棄地だという。
このため、4年前から地域内で対策に乗り出したが、「実際は雑草取りくらいしかできない」のが実情だ。
放牧養豚には「手間がかからない飼料米の栽培を促し、エサの一部に取り入れたい」との思いもある。
「おーい、おーい」
社長夫人の降矢セツ子取締役の呼び声が山間にこだまする。
しばらくすると、何頭ものブタが傾斜を駆け上がって集まってくる。
お目当ては、水耕野菜の根や豆など、農園で大量に発生する野菜くず(残さ)だ。
背脂を作る養豚用の穀類エサを3割に抑え、残さのリサイクルで「循環型農業」を進めている。
放牧養豚の二つ目のカギだ。
「冬場は軽トラック1台分に及ぶ凍った残さを割って食べさせる」(降矢セツ子取締役)など苦労も多いが、群れの中で強いブタにエサの摂取量が偏らないように、子豚の導入時期をずらすなど工夫を重ねているという。
「畜舎養豚の2倍」という生後1年間をかけて育てたブタは100㌔を超え、やや筋肉質で健康そのもの。
昨年春、郡山市内のホテルで試食会を行い、シェフから「歯応えがほどよく肉の味も濃い」と“お墨付き”を得た。
だが、背脂不足で出荷規格に合わないなど、枝肉として採算を得るには難題も多いという。
降矢セツ子取締役は「私たちの思いを伝えるには加工しかない」と高級ハム、ウインナーづくりに踏み切った。
「肉の質に自信はある。ギフト用なら高価格でも受け入れてもらえる」と考えたからだ。
三つ目の狙いとなる農業の「6次産業化」だ。
加工で定評がある伊豆沼農産(宮城県登米市)に製造委託して昨年末、ギフトセット「あぶくま高原 里の放牧豚」を売り出した。
ウインナーを試食すると「パリッ」という歯切れが心地よく、臭みが感じられない。
3,150円の限定300セットは口コミだけで完売した。
起動に乗り始めたばかりの放牧養豚で、地域や農地をどう変わっていくのか。
ブタたちの活躍はさらに注目を集めそうだ。
【中川真】
産経新聞より
2011年01月22日
クイズで人材育成
千葉県船橋市は2月から、全職員4,300人を対象に、市に関する知識を増やしてもらうための「ふなばしクイズ」を始める。
市職員の半数が市外に住み、団塊世代の大量退職に伴い若い職員の知識不足が懸念されるため、興味を引くクイズ形式で長期間継続し、市民からの電話のたらい回しも防いでサービス向上を図る方針。
市によると、クイズによる人材育成は県内初という。
クイズは、職員向けポータルサイトの掲示板に選択式の問題を1回5問で月3回掲載。
職員は暇を見て解答し、次回のクイズの際、正解と全体の正答率を確認する。
問題は昨夏、市職員課が「市民からよく問い合わせがある」「職員として知っておいてもらいたい」などの基準で各課から募集し、170問が集まった。
問題は、
▽「富士山がよく見える場所は?」(ふなばし三番瀬海浜公園)
▽「市の環境マスコットキャラクターは?」(リサちゃん)
▽「子供が水遊びできる公園は?」(薬円台公園)
▽「市内の鉄道は何路線何駅?」(9路線35駅)
▽「保健所で受け付けている業務は?」(HIV検査)
▽「所得証明書の正しい案内は?」(1月1日に住んでいた市町村で発行する)
など。
担当課以外ではわかりにくい実務上の問題も含まれている。
船橋市職員課の担当者は「若い職員は自分が担当する業務の知識はあっても、過去の歴史は知らない者が多い。解説を詳しくして知識を深く掘り下げてもらい、今後は春や秋のイベントや課税時期に合わせた問題も出していきたい」と話している。
【橋本利昭】
毎日新聞より
2011年01月21日
「こころの体温計」
厚木市は日々のストレスや気持ちの落ち込み度合いをパソコンや携帯電話で気軽にチェックできるシステム「こころの体温計」を導入した。
自殺予防対策の一環。
厚木市の自殺者は毎年50人前後を数え、うつ病患者は潜在的な要素を抱えた人も含めて多いという。
セルフメンタルチェックを身近にできることで、うつ病などの早期発見、早期対応にもつながると、治療システムを取り入れた。
こころの体温計は、健康状態や人間関係、住環境など13問について自身が感じていることを4択などで選ぶ。
結果に基づき、市内の相談窓口も紹介される。
県内では相模原市、秦野市、平塚市が導入済みだが、厚木市は全国で初めて家族が身内を気遣う「家族モード」も設けた。
担当者は「自分では気付かなくても、家族の視点を通して、うつ病などの早期発見につながれば」と、多くの人に診断の活用を呼び掛けている。
神奈川新聞より
2011年01月20日
熊野古道保全
au携帯電話を運営するKDDIは19日、世界遺産・熊野古道の保全活動に役立ててほしいと和歌山県世界遺産協議会(会長=仁坂吉伸知事)に669万7,196円を寄付した。
同社は昨年秋(9月17日~11月30日)、熊野古道保全の寄付金づくりキャンペーンを実施した。
au携帯電話を使ったスポーツ支援サイト「auスマートスポーツ ラン&ウォーク」に登録してもらい、携帯利用者が1㌔歩いたり走ったりするたび同社が1円に換算、期間中の総額を寄付する取り組み。
キャンペーンは熊野古道が5番目で、これまで屋久島や知床などの環境保全にも寄付した。
贈呈式は、田辺市本宮町の熊野本宮大社旧社地大斎原(おおゆのはら)であった。
仁坂知事が出席し、KDDI役員から寄付金の目録を受け取り「運動をした分だけ募金ができるというのが、ものすごくいい企画と思う。この世界遺産は全国から人々がやって来るよみがえりの巡礼道。KDDI関係者の方々、au携帯利用者の皆さんにお礼を言いたい」と謝辞を述べた。
このほか地元の三里小学校5、6年生による「語り部ジュニア」の披露、九鬼家隆・熊野本宮大社宮司らを交えてトークショー「文化遺産との共存」があった。
贈呈式に先立ち、KDDI関西支社の17人が三里中学校の33人と町内の古道の補修作業に汗を流した。
大阪市内から参加した岡本周三さん(44)は「道普請は初めて。保全に貢献できてうれしい」と話した。
紀伊民報より
2011年01月18日
苗場スキー場でカーボンオフセット
直接削減できないCO2の排出分を、植林や森林保護、クリーンエネルギー事業などで相殺するカーボンオフセット。
気候変動問題への対策が急がれるなか、苗場スキー場では、2011年カーボンオフセット付きリフト券の販売が1月11日に開始された。
スキーリゾートとして人気の高い苗場スキー場。
地球温暖化防止対策の一環としてカーボンオフセット付きリフト券を2010年2月から取り扱い始めた。
カーボンオフセットリフト券は、苗場スキー場のリフト券売り場で、通常のリフト券に100円(1口)上乗せすることで購入できる。
リフト券購入時にICチップの付いたシールが貼付され、リフト券を場内に設置されているリーダーにかざすと、ウェブ上でリアルタイムにオフセット量が確認できる。
リフト券4人分でCO2を吸収する苗木1本の購入資金になるという。
企画立案・コーディネートしているのは、NPO法人雪の都GO雪共和国(新潟県津南町)だ。
「美しい雪国を次の世代に残したい」という思いから、カーボンオフセットプロジェクト「セーブ・アウア・スノー(SOS)」プロジェクトを立ち上げた。
SOSプロジェクトは、環境保全と地域振興を両立させる「地域循環型カーボンオフセット」を目指し、新潟県版J-VER認証のプロジェクト創出も進めている。
新潟県版J-VERはプロジェクト申請から発行までの手続きが県内で完結するため、県内の森林整備事業者が参加しやすいという。
2010年シーズンは1,000人がカーボンオフセットリフト券を購入し、250本の苗木の植樹に充てられる。
2010年、2011年に販売されたカーボンオフセットリフト券の売上は、2011年5月に苗場スキー場で行う植樹に利用されるそうだ。
【吉田広子】
オルタナより
2011年01月17日
ミミズのフンを土壌改良剤に
ミミズに食品廃棄物を与えて飼育し、フンを土壌改良剤として販売するビジネスが北海道で軌道に乗った。
植物の生育に優れた効果を発揮すると好評だ。
生ゴミを焼却処分せずに、生き物の力で有用物に換えるエコな試みで、ゴミと二酸化炭素の排出削減に貢献している。
「大地が生んだ万物を大地に返す」という理念を掲げるリサイクルファクトリー(札幌市中央区)は、ミミズを育てるため、2000年に農業生産法人ゆうきの里を設立した。
300~1,500平方㍍の大小4つの養殖施設で、主に地元産のミミズを飼育している。
足かけ10年の試行錯誤を経て、ようやく数が安定してきたという。
ミミズは条件さえ整えば1年で1,000倍にも増え、最大密度は10㌢㍍厚の土壌1平方㍍当たり4,000匹に達するという。
餌には食品工場から毎日排出される廃棄物を活用している。
麺類や豆腐、野菜などの廃棄物を細かく粉砕し塩分を調整して与える。
もともとミミズのフンは土を良くする性質を持つが、同社は餌や飼育環境の工夫を重ね、土壌改良剤として最適なフンになるよう研究してきた。
乾燥して袋詰めされたフンは「エコミミー」という名で、ガーデニング用に販売されている。
卵は除去してあるので室内でミミズがわく心配はない。
臭いもなく、むしろ脱臭作用がある。
土の表面に薄く振りかけるだけで、土全体の保水性や通気性を良くして根の生育を促す。
花の美しさや野菜のおいしさなど、量より質の向上に効くのが特徴だ。
同社の本村孝幸会長は「ミミズの腸を通ったフンには、1㌘当たり10~50億もの微生物がいる。化学的な成分だけでは説明できない高い効果が得られるのは、豊富な微生物の働きのおかげだ」と説明する。
1匹のミミズは1日たった0.1グラムしかフンをしない。
飼育には広い敷地が必要で大量生産は難しい。
そのため同社は敢えて販路を広げず、主に北海道内で流通している。
全国に向けては、ミミズ活用の普及を願って「みみずタイヤコンポスト」の作り方をウェブで無料公開している。
「各家庭で生ごみを処理すれば、自治体が1㌧の処理に約5万円もかけている経費が浮く」。本村会長は、ミミズが地域経済をも救う可能性を示唆する。
近年、「バイオミミクリ」や「ネイチャーテクノロジー」など、生き物の機能や能力の応用技術に注目が集まっている。
地中に生息するミミズの活躍にも、改めて光を当てる必要がありそうだ。
【瀬戸内千代】
オルタナより
2011年01月16日
緑の海浜再び
湘南海岸の海浜植物の観察・保全に取り組むNPO法人「ゆい」は、種から育てたハマボウフウの苗を海岸に移植するプロジェクトを立ち上げた。
「湘南海岸 砂草の100人里親プロジェクト」と名付け、2月末まで参加者を募集している。
「ゆい」理事長の荒井三七雄さん(63)によると、ハマボウフウの根はかつて日本や中国で漢方薬とされてきた。
平安時代中期に編さんされた「延喜式」には、相模国が大和朝廷に貢ぎ物として納めていた記録もあるという。
湘南海岸ではごくありふれた植物だったが、観光開発や海岸線浸食などによる環境変化で激減してしまった。
1969年、在日米海軍の旧辻堂演習場(藤沢、茅ケ崎両市にまたがる)が接収解除された際、業者が根こそぎ持ち去ったという“伝説”も残っている。
「ゆい」は2004年の設立以来、ハマボウフウやハマヒルガオの実生苗づくり、発芽率の向上、効率的な飛砂防止柵の研究などを進めてきた。
東京農業大学と共同研究したハマボウフウの増殖では、国内トップレベルの90%という高い発芽率を達成している。
この実績を踏まえて、里親プロジェクトを昨年立ち上げた。
両市を中心に100人の里親を募り、4月に1人10株ずつ実生苗を配布。
専門知識を持つサポーターの指導を受けながら、日当たりのいい庭やベランダで育ててもらい、9月ごろ砂浜に移植する。
「50年ほど前がそうだったように、緑豊かな湘南海岸を取り戻す第一歩にしたい」と荒井さん。
続いてハマヒルガオ、ハマエンドウ、ハマゴウなどの里親プロジェクトも視野に入れている。
神奈川新聞より
2011年01月15日
最先端のエコ技術導入
屋根に太陽光電池パネル、汚れに強い光触媒加工の壁にLED照明――。
川崎市は整備を進めているJR川崎駅東口駅前広場に、環境に配慮した施設を導入する。
最先端のエコ技術を採用することで市が掲げる「環境のまち」をアピールする。
整備は2009年6月から始まり、3月に完成する予定。
現在、地下道になっているバスターミナルへの通路を地上に移し、バリアフリー化するのが主な目的だった。
市市街地整備推進課によると、エコ技術の導入は市民などからの提案がきっかけで、約3億5,000万円かけて整備することになった。
タクシー乗り場の屋根に太陽光パネルを設置し、1日当たり約70㌔㍗の発電が見込まれる。
歩道には保水性のあるブロックを敷き、たまった雨水を晴れた日に蒸発させることで、打ち水と同じ効果が期待できる。
バス乗り場の屋根は赤外線を反射する素材を採用することで、ヒートアイランド防止にもつながるという。
建物の壁などには市在住の藤嶋昭・東京理科大学学長が発見した「光触媒」を塗り、自然光で汚れが落ちるよう加工する。
街路灯や歩道照明には省電力化に効果があるLED照明を使う。
駅前にはエコ技術の説明や太陽光パネルの発電量などを知らせるモニュメントも作り、環境都市をアピールする。
この取り組みで、これまでより年間約23㌧の二酸化炭素が削減できるという。
同課では31日まで、バスターミナルやモニュメントの愛称を募集している。
毎日新聞より
2011年01月14日
タイガーマスク現象
漫画「タイガーマスク」の主人公「伊達直人」などを名乗った匿名の寄付は、13日も東北各地で相次いだ。
一時的な動きと冷静に受け止める向きも多いが、児童福祉に取り組む団体の関係者は「匿名の善意」の広がりを歓迎し、識者は「善意を持続的に生かせる仕組みをつくるべきだ」と問題提起している。
「見過ごされがちな児童養護施設の子どもたちに注目し、行動してもらえるのはありがたい」。
子どもの福祉・医療・教育の在り方を考える市民グループ「岩手ふつうの会」(盛岡市)の藤沢昇代表(63)は「善意の輪」を評価する。
電話で子どもの悩み相談に応じるNPO法人「チャイルドラインみやぎ」(仙台市)の小林純子代表理事(60)も「児童支援の民間団体の多くは限られた助成金を取り合っているのが現状。人々の善意がつながればいい」と期待を寄せる。
一気に全国各地に飛び火した寄付に「実態は個々の散発的な動きで、一過性のブームに終わる可能性が高い」とみるのは東北大大学院の佐藤嘉倫教授(行動科学)。
「タイガーマスクを媒介に、役に立ちたいという潜在意識が行動に表れているのではないか。実名は出さず、行為自体は注目を集めたいという『劇場型の善意』という見方もできる」と分析する。
最初の寄付がランドセルだったことから、施設などに物品が届けられるケースは東北でも多い。
継続的に路上生活者の自立を支援するNPO法人「ワンファミリー仙台」(仙台市)の関係者は「受け取る側からすれば、用途の広い現金が一番」と打ち明け、「貧困家庭の子どもの環境は表面化しにくく施設の子ども以上に深刻だ」と指摘する。
福島大の丹波史紀准教授(社会福祉・公的扶助)は「施設を出た後、生活の自立で困難に直面する子どもが少なくない。各地の善意を生かす『タイガーマスク基金』のような制度を設け、社会全体で子どもを支えられればいい」と提案する。
「伊達直人」などを名乗った寄付は東北6県で13日夕までに、60件に上ったことが河北新報社の集計で分かった。
9日に花巻市の商業施設で10万円が見つかったのを皮切りに、善意の主や贈り物は多様化している。
受け取った側はおおむね喜んでいるが、匿名の寄付に戸惑いものぞかせる。
県別の寄付は宮城の17件が最多で青森12件、福島11件、岩手8件、山形8件、秋田4件と続く。
差出人は「伊達直人」や「タイガーマスク」「ウルトラマン」など多岐にわたる。
贈り物はランドセルや文具、商品券などのほか、1,000~100万円の現金もあった。
一部には手紙が添えられ、「一生懸命、生きていきましょう」などと記されていた。
贈り先は児童養護施設や児童相談所などが目立ち、青森、南陽両市や伊達署にも寄せられた。
受け取る側の実情を考慮したとみられるケースも多く、施設側は歓迎する。
盛岡市と秋田市の児童養護施設には、新小学1年生の数と同じ数のランドセルが届いた。
盛岡市の施設は「子どもたちは早速、ランドセルを背負い大喜びしている」と感謝する。
「文具はあればあるほど役立つ。子どもたちのために活用したい」とノートや鉛筆が寄せられた宮城県北部児童相談所(大崎市)。
いわき市の施設にはおもちゃなどと交換できる「こども商品券」20万円分が届き、「子どもの希望を聞いて使い道を考える」と話した。
青森県には70代女性から「児童養護施設にランドセルを寄贈したい」と電話があった。
県が「ランドセルは企業から寄贈される」と説明すると、女性は「青森市と弘前市の施設に各10万円を贈る」と申し出たという。
一方、宅配便でランドセル5個が届いた仙台市児童相談所は「ありがたいが、匿名や偽名ではお礼ができず、困っている。子どもにもうまく説明できない」と困惑もうかがわせる。
河北新報より
2011年01月13日
国道の防草対策
沖縄総合事務局は国道の雑草抑制を「フィールド試験」実施という形態で民間に委託する県内初の取り組みに着手する。
国道沿いの植栽帯などを独自の防草技術を持つ企業に無償提供するが、施工や維持管理などの費用は企業側が負担する仕組み。
同事務局はコスト縮減のメリットがあるが、企業側にも自社技術をアピールする機会が得られるという。
政府の事業仕分けで国道の維持管理費が全国一律に削減され、除草作業回数が減少している状況の打開につなげたい考えだ。
政府が昨年4月にまとめた「道路維持管理計画案」を受け、本年度は中央分離帯や歩道の除草作業が従来の年2、3回から1回に減少。
国道での雑草繁茂に対して県民から多くの苦情が寄せられたこともあり、同事務所は道路防草対策検討会を設置し、独自で防草植栽試験などを実施していた。
「フィールド試験」とは、企業の新技術を試行し、現場での適用性や効果などを検証するための試験。
全国的には関東地方整備局が河川堤防での植生フィールド試験を実施しており、2010年度は委託された4社が試験を実施している。
沖縄総合事務局は今回の取り組みで、緑化形成に主眼を置いた防草対策を想定している。
委託先は、基本的には独自開発の製品や工法による防草技術を持つ企業が対象。
ただ、同事務局は、ほかの雑草の成長や種子発芽を抑制する効果が確認できる植物の植栽など、景観に配慮する方策を求めている。
公募は随時実施。
試験期間は約3年間の予定で、管理する国道(延長約314㌔)の沿線上の試験実施場所は調整して決定する。
同事業を所管する開発建設部道路管理課の担当者は「実施する企業側にはモニタリングを実施することで自社PRができる」と強調した。
琉球新報より
2011年01月12日
犬と私の5つの約束
茨城県古河市は11日、飼い犬の“住民票”となる写真入りの愛犬カード「WANCA(ワンカ)」の交付を開始した。
1月11日の「ワンワンワン」にちなんだ初日は約60件の申し込みがあり、「思ったより好評なスタート」と同市生活環境課。
ペットブームで犬を飼う人は増えているが、それに伴い道路や庭先、公園などに放置されるフン公害の苦情も年々増加しており、同市は改めて飼い主のマナー向上を狙っている。
カードは申請書類の「愛犬へのお約束宣言」に署名した飼い主に対して発行される。
5項目の約束事は、犬の登録や狂犬病予防接種の実行、散歩中のフンの処理などで、最終項目は「愛犬の旅立ちまで一緒」。
途中で飼育を放棄することがないよう生涯のパートナーとしての自覚を促している。
カード裏面には登録番号や犬種、性別、飼い主の氏名、電話番号などを記入。
専用ケースを使えば、愛犬が首輪に常時携帯でき、万が一、迷い犬となった場合でも飼い主との速やかな連絡がつけられる仕組みだ。
同課によると、東京都板橋区の「犬の住民票」をモデルにした取り組みで、「愛犬カードの発行は全国的にみても珍しい試み」という。
同課は「これまできちんとマナーを守ってきた愛犬家のためにもより多くの飼い主に“愛犬の約束”に参加してほしい」と呼びかけている。
発行費用は無料。
【田中千裕】
産経新聞より
2011年01月07日
「デザインのリサイクル」
金沢21世紀美術館(金沢市広坂)のデザインギャラリーで開催中のプロジェクト「D&DEPARTMENT PROJECT Only honest design can be recyclable.本当のデザインだけがリサイクルできる」が最終クールの第3期を迎え、リサイクル品の販売を行っている。
同プロジェクトは、物と同じように消費されていくデザインの中でもロングライフなデザインを選びリサイクルを提案・実践、デザインが社会における課題や問題に対して一つの解を与えることのできる「技術」であることを呈示するもの。
同プロジェクトを手がける「D&DEPARTMENT PROJECT」は、デザイナーのナガオカケンメイさんが2000年から展開するデザインとリサイクルを融合した新事業。
「デザインをリサイクルする」という一連の活動を、3つの期間に分けて展示する同プロジェクトの第1期では、まだ使えるにもかかわらず廃棄されてしまったものをそのままの状態で展覧し、現代の消費サイクルの問題点を提起した。
第2期では、ロングライフデザインとして保持すべき物をセレクトし手を加えないまま陳列することで、来場者に「もう一度使うか」と問いかけた。
現在、開催中の第3期では「こうやったらまだ使える」「よく見るとゴミなんかじゃない」というものを拾い上げ(=救出し)、楽しく工夫しながら、なるべくきれいな状態に戻して再販売している。
会場には、これらのゴミ(=商品)となったテーブルウエアや家具など約300アイテムが値札を付けた状態で並ぶ。
アンティークや骨董(こっとう)的に希少価値を付けることはせず、あくまで現代生活に普通に取り入れられる生活用品として値付けを行った。
開場時間は10時~18時(金曜・土曜は20時まで)。
月曜休館。
1月30日まで。
金沢経済新聞より
2011年01月06日
婚活ツアーで地産地消
横浜市は2月5日に地産地消をテーマにした「婚活ツアー」を初めて実施する。
男女が一緒にイチゴを同市都築区の農園で収穫したり、地元産の野菜「はま菜ちゃん」を使った料理を食べたりする。
婚活を通じて、市内で取れる野菜の知名度向上につなげる。
「地産地消de愛ツアー」と名付けた。
参加者を20~30歳に限定し、男女それぞれ16人募集する。
ツアーでは男女が4人1組に分かれて、イチゴ狩を1時間ほど体験。
収穫したイチゴを使うスイーツ作りにも挑戦してもらう。
夕食では地元の野菜を使った料理や地ビールなどを提供する。
地産地消のツアーを実施することで、20~30歳代に対し地元で取れる野菜や果物に愛着を持ってもらう。
市は今後、農園などを観光資源として活用して市内農産物などをアピールする考えだ。
ツアーの参加料は9,000円。
参加者は21日まで受け付け、応募者が多数の場合は抽選とする。
問い合わせはJTB横浜支店。
日本経済新聞より
2011年01月05日
「エネループ」
三洋電機株式会社は5日、“くり返し使うライフスタイル”を提案する充電池「eneloop(エネループ)」の、グローバル累計出荷数量が2010年12月末で1億5,000万個を達成したと伝えた。
「eneloop」は、2005年11月の発売以来、「あらかじめ充電済みなので買ってすぐ使える」という乾電池に匹敵する使い勝手の良さと、充電すればくり返し使え、使い終わった後にはリサイクルが可能という、優れた経済性と環境配慮に対して、市場から高い評価を得た。
また、2010年4月に実施した、同製品の購入者300人に対する同社調査においても、90%以上のユーザー満足度を獲得し、各社のさまざまな機器で「eneloop」同梱販売や使用推奨を得ている。
販売国数もグローバルで60カ国以上に及び、出荷数量も年々堅調な伸びを見せている。
2009年11月14日には、「材料・製法・構造」を進化させ、くり返し使用回数 約1,500回を実現。
さらに「グリーン電力証書制度」を活用し、出荷時の充電を太陽光発電によるグリーン電力で賄うことで“energy(エネルギー)”の“loop(循環)”というコンセプトも進化させた。
また、2010年6月には、「eneloop」のエントリーモデルとして、電池容量を抑えたことで、より求めやすく、くり返し使用回数も業界をリードする約2,000回を実現した「eneloop lite(エネループ ライト)」がラインアップに加わった。
同製品の販売5周年にあたっては、8色のラメ入りカラーパック「eneloop tones glitter(エネループ トーンズ グリッター)の限定発売や、「eneloop」と一緒に撮った写真を募集する「エネループといっしょ!」プレゼントキャンペーン(2010年12月1日~2011年1月31日)、2010年の年末から放映されているテレビCMなどを通して、“くり返し使うライフスタイル”の提案を拡大していく。
【金田知子】
サーチナより
2011年01月04日
環境技術モデル展示へ
川崎市の阿部孝夫市長は、2011年を「前進の年」と位置付けた。
駅や公共施設などに環境技術を取り入れ、市内全域で「環境技術のモデル展示」を展開していく考えを強調。
保育所や特別養護老人ホームの整備など緊急を要する事業も着実に進める一方、めじろ押しの周年事業を活用し盛り上げていくとした。
国の国際戦略総合特区に名乗りを挙げた臨海部では、ライフサイエンス分野を中心に成長産業の「開花」に期待感をにじませた。
―2011年の目玉施策は何か。
「市内各地で環境技術をモデル展示していくことだ。川崎の玄関口でもある川崎駅東口では、LED(発光ダイオード)や太陽光パネル、壁面緑化の設置を進め、臨海部の浮島と扇島では巨大な太陽光発電所・メガソーラーが完成し稼働する。こども文化センターでは地中熱を利用し、小学校に太陽光パネルの導入を進めている。さまざまな環境技術を市民の身近な場所に設置し、市内外の人たちに環境に配慮した取り組みを積極的に進めていることを伝えていきたい」
―臨海部が大きく変わろうとしている。
「殿町3丁目などが国の国際戦略総合特区に適用されれば大きく進展する。再生医療・新薬開発共同研究センターをはじめライフサイエンス分野の産官学連携が一つ一つ進んでいる。羽田空港に直結したこの場所で、最先端の治療を受け、その間だけ滞在できるようにし、将来的には『医療ツーリズム』まで考えていきたい」
―羽田空港が国際化されたが、対岸の川崎とを結ぶ連絡道路の話は進んでいないようにみえる。
「関係者が集まって議論している。川崎側だけではなく、東京都の大田区側にとっても成長戦略が見えてくるようになれば話は進んでいくのではないか」
―2011年は1年間、イベントがめじろ押しだ。
「年明けから岡本太郎生誕100年に始まり、二ケ領用水は竣工(しゅんこう)400年を迎える。これは久地円筒分水70周年とも重なるので、全国円筒分水サミットを行う。4月には日本映画大学が誕生する。保育所や特別養護老人ホームの整備などの事業も重要だが、景気づけに周年事業で盛り上げ、市民が川崎の成り立ちを考えられるよう、まちづくりに生かしていきたい」
―他に目玉は。
「5月8日には、川崎で実施していたスーパー陸上と大阪で行っていた国際グランプリ大会を一本化して川崎で国際的な陸上競技大会を開催する。11月には、世界的なジャズの祭典も行われる」
―新年への抱負を。
「全体として明るい話題が多く出てきている。ものづくりで発展し、日本の“産業首都”でもある川崎が、新しい時代を引っ張っていく環境、ライフサイエンス、福祉関係の産業化などの分野で芽を育てていきたい。飛躍とまではいかずとも、一歩でも二歩でも着実に問題を解決していく前進の年にしたい」
神奈川新聞より
2011年01月03日
芝生やドライミストを常設
関西電力グループが運営する環境配慮型駐車場「MID中之島パーキング」(大阪市北区)が昨年11月22日に本格営業を開始した。
関電本店東側の敷地に開設したこの駐車場は、駐車スペース全面に芝生を植えたり、ドライ型ミスト発生装置を導入するなど、ヒートアイランド対策技術の普及促進を図る拠点として活用。
さらに12月24日には電気自動車(EV)向け給電システムを設置するなど、“環境にやさしい駐車場”として注目を集めている。
MID中之島パーキングは、関電グループでビル開発などを手掛けるMID都市開発(同)が運営。
約2,200平方㍍の駐車スペースと約400平方㍍の植栽スペースで構成され、現在、1日平均約100台のクルマが利用している。
駐車場を含む大阪市北区の「中之島3丁目共同開発計画」エリアは、国が進める「クールシティ中枢街区パイロット事業」の対象になっている。
同事業は、ヒートアイランド現象の顕著な街区において、二酸化炭素(CO2)削減効果がある施設緑化や保水性建材、霧噴射装置、緑地など複数のヒートアイランド対策技術を組み合わせて一体的に実施する事業に対して資金を補助する。
MID中之島パーキングも補助対象で、約2,000万円の補助を受けている。
完成は22年3月を見込んでいたが、結局同年11月までずれ込んでしまう。
駐車スペースに敷き詰める芝生の養生に時間がかかったためだ。
多くのクルマの出入りに耐えるタフな芝生作りが求められたうえ、停車中のアイドリングにも対応しなければならない。
芝生は根本に弾力があり、タイヤで踏み倒されてもすぐに立ち上がる性質のものを使った。
ただ、駐車スペースの芝生化の効果は大きく、昨年7月下旬に駐車場の芝生と同駐車場の南にあるアスファルトの駐車場の表面温度を比べたところ、芝生のほうが12度以上も低いという結果が得られた。
関電の地域共生プロジェクトチームの前安幸マネジャーは「(22年)11月から本格的にクルマの出入りが始まったので、今後はアイドリングによる芝生への影響を分析し、最良な芝生の保全・管理法を模索しなければならない」という。
歩道との境界の壁面を緑化し、ドライミスト装置も設置されている。
ドライミスト装置は昨年夏に期間限定で運転したが、当日の風向によって細かいミストが歩道側に流れたり、駐車場側に流れたりした。
だが、歩道を歩くサラリーマンやOLなどには壁面の緑とあわせて評判は上々だったようだ。
さらに12月24日には、同じ関電グループで電力量計の製造・販売などを手掛けるエネゲート(同)がEV向け給電システム「エコQ電」を1基設置し、給電サービスを開始した。
エコQ電は、日本で初めてインターネットによる課金システムを搭載したEV向け給電スタンドで、携帯電話の操作によって簡単に充電・課金ができるのが特徴だ。
充電料金は1回1時間100円(駐車料金別)。
エネゲートの多山洋文社長は「1時間充電すれば約20㌔は走行できる。このシステムでEVの普及に努めていきたい」と意欲的だ。
低炭素社会の実現を目指し、関電は再生可能エネルギーの導入を推進している。
MID中之島パーキング運営で培ったノウハウは、グループが取り組むほかの環境対応事業にも生かせると期待している。
【香西広豊】
産経新聞より