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2010年12月22日

「帰郷」に難題次々

21日に始動した秋田県と仙北市による「クニマス里帰りプロジェクト」。

田沢湖にしかおらず絶滅したと思われた魚が山梨県で見つかったことに地元は沸き立っているが、この日の初会合では「帰郷」の難しさも浮き彫りになった。

仙北市は将来的には田沢湖に戻すことを視野に入れながらまずは県内の別の場所で養殖することに加え、県の魚(内水魚)への指定、男鹿水族館GAOや田沢湖畔での水槽展示などを提案した。


一方で県側は、田沢湖の水の酸性が強く中和に時間がかかることを指摘。

養殖についても「せっかく連れてきても死んでしまえば問題」「好まれる環境やエサも不明。

養殖に必要となる水温を下げる装置も県にはない」と述べ、活動には予算措置など県の方針決定が必要と強調した。

仙北市の担当者は「市の熱意は伝わったと思う。国と県、民間もかかわる問題なので簡単にはいかないが、市民のみならず県民もクニマスの里帰りを見たいはず。現地訪問や調査の結果を待って取り組みを進めていきたい」と話した。
【野原寛史】

毎日新聞より

投稿者 trim : 2010年12月22日 18:08