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2010年11月23日

「緑のカーテン」広げよう

東京23区で公園面積が最も少ない豊島区が、公共施設や個人宅の窓辺につる性の植物をたらして作る「緑のカーテン」を推進している。

区内で開催された緑のカーテンコンテストでは、省エネ効果のみならず地域のコミュニティー形成など副次効果も報告された。

区によると、区内の公園面積は平成22年4月現在、18万2,921平方㍍で23区中最下位。
区民1人当たり0.75平方㍍と畳半畳ほど。

23区で最も公園が多い千代田区は1人当たり35平方㍍で、豊島区は47分の1しかない計算だ。
加えて緑の多さを示す「緑被率」も豊島区は23区でワースト5となっている。


だが、23区内で大規模公園の造成はほぼ不可能だ。
そこで区は緑のカーテンに着目。
20年度から住宅や公共施設などの窓を緑で覆う施策を展開している。
21年夏には区立小中学校31校すべてで、ゴーヤの緑のカーテンが完成した。

魅力ある緑のカーテンを作った個人や団体を表彰するコンテストは今年で2年目を迎え、区民の集う「区民ひろば高松」が地域賞を受賞した。

区民ひろば高松のスタッフ、飯塚文子さん(62)によると、ゴーヤの緑のカーテンを作る際、オーナーを募集。
数人がチームで苗植えから水やり、収穫を楽しみつつ、緑のカーテンを手作りし、今夏、暑かった西側の窓辺いっぱいを緑のカーテンで覆ったという。

その結果、ゴーヤカーテンで覆った窓辺は、他より最大2度低かったほか、子育て中の母親の孤立化防止、地域の人との会話も増えたという。

区は公共施設の壁や屋上、ベランダなどを見つけては緑を植樹する「すき間緑化」、一軒一軒の家が木を植えていく都の「まちなか緑化」モデル事業にも手を挙げ、JR池袋駅西口周辺では24年度までの計画で緑化が進められている。

区では、こうした取り組みをきっかけに、緑や環境のことを考え始める区民が増える効果もあったとしている。


産経新聞より

投稿者 trim : 2010年11月23日 17:18