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2010年09月14日
屋上緑化事業を強化
サカタのタネは屋上緑化事業を強化する。
芝生などに加え、屋上で育てるのに適した樹木や野菜を合わせて総合的に提案する。
また、住宅メーカーや設計事務所などへの技術提案する営業員を中心に屋上緑化事業を担当する造園緑化部を2013年5月末までに現在の約2割増となる30人にする。
屋上緑化事業を含む造園緑化事業の売り上げを、2013年5月期に10億円と、2010年5月期に比べ5割近く増やす計画だ。
同社は主力の野菜など植物の種苗を育種・開発するノウハウを生かし、屋上菜園に向く品種や芝生の上に植栽する樹木の種類などを施工受注時に組み合わせて提案する。
屋上緑化に適した植物の組み合わせや、屋上緑化で発生しやすい病害や虫害などのアドバイスなどソフト面での強みを訴求する。
また、造園緑化部の技術営業員を社内からの異動や外部からの採用で増員する。
設計会社が主催する施工方法の研修会などを通じ、営業から受注、技術的な提案ができる人材を育成する。
同社が独自に育種開発した野菜の種を栽培する農場などで、営業員の研修も増やす。
現在は顧客が横浜市など一部自治体に提出する助成金申請の書類作成などの代行サービスを手がけているが、順次ほかの地域でも対応できるようにする。
サカタのタネは、雨水だけで植物が育つ緑化システムの工法ノウハウに強みを持つ。
芝生の下に「アクアソイル」と呼ばれる芝の排水機能などを持つ素材や通気シートを敷くことで、コンクリートの上も樹木などを育てることができる。
かん水装置がいらず、水道代の節約にもつながるという。
そのほか、持ち運びができる芝生「エコカーペット」やマンションや戸建て向けの屋上菜園の施工なども手がけている。
家庭菜園の人気の高まりや猛暑対策として芝生や樹木などを屋上で栽培する需要は拡大。
建築業者を含め新規参入が相次いでいる。
同社の2010年5月期の一般住宅向けの壁面を含む屋上緑化の施工売上高は前期比42%増と伸びている。
公共事業が削減する中、同社はマンションや個人向けの屋上緑化事業の営業を強化、主力の種苗の販売に継ぐ新たな収益の柱に育てたい考えだ。
日経産業新聞より
投稿者 trim : 2010年09月14日 18:45