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2010年08月31日
「朝活」応援でCO2削減へ
「京朝スタイル」が9月1日から始まる。
環境省の試算によると、今より1時間早く就寝し電気の使用時間を1時間短くすると年間約165㌔㌘の二酸化炭素(CO2)を減らすことができるというデータがある。
そこに着目した同室が9月を「朝スタイル月間」と定め、民間企業のノウハウを生かしながらさまざまなイベントなどを展開する。
「京朝スタイル」はその一環。
同市はこの取り組みを通じて朝型の生活を推奨していきたい考えだ。
主な取り組みは、通勤や通学前に参加できる「朝講座」。
京都各地の店舗などが朝限定のサービスを提供したり、ビジネス交流会やハイキングなどの参加者を募ったりする。
企画運営を行うリーフ・パブリケーション(京都市中京区烏丸通三条上ル)の堀川さんは「朝すっきり起きるためには夜にぐっすり眠ることが大事。そのための講座『朝快眠部』は特におすすめ」と話す。
同講座はIWATAショールーム(柳馬場通御池下ル)で講師が枕の選び方や寝姿勢についてのレクチャーを行う。
また、同サイトでは朝講座に参加して体験レポートを作成する特派員「朝スタイル特派員」を募集している。
体験レポートは同サイト内のブログで更新される予定。
烏丸経済新聞より
2010年08月30日
ネキスポ関西 (NEW環境展・大阪会場改称)
関西発の環境ビジネスの総合展「N-EXPO/KANSAI´10(ネキスポ関西)」(NEW環境展・大阪会場改称)は、9月1日から3日の3日間、『守ろう地球 創ろう共生社会』をテーマに関西発の環境ビジネスの最前線をインテックス大阪(大阪市住之江区)2、3号館、野外会場で紹介する。
動員計画は4万人を予定。
西日本とアジアに向けて、ストップ温暖化と資源循環、環境浄化などに関する最新技術の「商談」と「体感」の展示会となる。
海外ブースも充実して、世界10カ国(27社)が出展する。
出展社数は、183社・457小間で、会場内には新エネ・省エネ・CO2削減の最新技術を集めた「地球温暖化防止テクノステージ」や、話題の電気自動車やハイブリッドカー、燃料電池車.や天然ガス車、クリーンディーゼル車など揃えた。
「エコ自動車展示コーナー」も設置。
海外は、日本貿易振興機構(JETRO)やアメリカ領事館を通じての海外企業の出展、アジア各国からも多彩な環境技術が一同に集まる。
展示会は、低炭素型社会実現に向けた技術や取り組みを紹介。
具体的内容は、以下の通り。
分別・解体の効率化を実現した油圧カッター、
繊維製手袋、
防護品、
鉛蓄電池Rシステムでバッテリーの新しい提案、
熱回収設備、
土壌・地下水の原位置浄化、
大深度対応の真空排水工法、
建物保全・光熱費削減を実現したペイントシステム、
省エネ インバーター安定器、
木質バイオマス燃料の温風暖房機と温水ボイラ、
透明状態で発熱するガラス、
産廃・リサイクル資源向けの輸送バッグ、
コケでメンテナンスフリーな屋上緑化、
解体・産廃・リサイクル向けの各種ショベルアタッチメント、
中空糸型バイオリアクターを用いた高濃度窒素排水からの高速脱窒、
有機性廃棄物処理システム、
廃油などをエマルジョンかした補助燃料、
廃プラ原料の感染性処理容器。
破袋機と小型圧縮機、
自然の浄化作用を促して水質を改善する循環流発生装置、
バイオディーゼル製造装置、
生ごみ発電設備、
光触媒、瓦・タイル・ガラスなど無機系廃棄物を破砕して角のない骨材製造、
その他プラスチック減容梱包機、
PETボトル減容梱包機、
空缶プレス、
貴金属やレアメタルをリサイクルするための炉前処理スクリーントロンメル、
吸引で軽量物・重量物を分別の混廃残さ精選、
バイオマス新燃料で商標登録の自社R施設をライブ中継するシステム、
中古機械販売
―などが揃う。
循環経済新聞より
2010年08月29日
屋上+廃材×水=涼
大阪市中央区の環境ベンチャー企業「森生(しんせい)テクノ」(田中明則社長)が、水を含ませて屋上に置くと室温を下げられるパネルを和歌山大と関西電力とで共同開発した。
パネルには火力発電所で使用される断熱材の廃材を使用。
工事などが必要な屋上緑化と比べ、敷き詰めるだけで済むといい、2011年度末の商品化を目指している。
パネルは廃材を砕いてコンクリートと混ぜたもので、1枚あたり30㌢四方、厚さ3㌢、保水量1.3㍑。
内部に無数の微細管がある。
表面に薄い水の膜ができるため、熱を奪って気化する際の水は少量で済み、効果が持続するという。
廃校での実験では、屋上にパネル約1,000枚を敷き詰め、直下の教室と他の教室の温度を比較。
一度の水で室温を2日間にわたって平均2度下げられた。
和歌山大の実験では、パネルを使うとクーラーの消費電力が40%カットできた。
関西電力によると、年間1,000~1,200㌧の廃材が出るといい、同社研究開発室の小山博之・主席研究員は「再利用でエコにつなげたい」としている。
【玉置勝巳】
毎日新聞より
2010年08月28日
ファミマ、宮崎支援フェア
ファミリーマートは27日、全国のファミリーマートとam/pmの計約8,800店で、「がんばれ宮崎!てげ~うめぇ!みやざきフェア」を31日から9月30日まで開催すると発表した。
対象商品の売り上げの一部を、宮崎県に寄付する。
ファミリーマートでは「金芽米おむすび宮崎県産鶏の鶏炭火焼き」(158円)など27品、am/pmでは「宮崎県産ごぼうのきんぴらサンド」(245円)など22品を販売する。
この日午前に口蹄疫(こうていえき)の終息宣言を出した宮崎県の東国原英夫知事も発表会場に訪れ、「終息は皆様の支援のたまもの」とした上で、ファミリーマートなどの宮崎フェアを契機に、「以前よりもさらに元気な宮崎県を構築したい。復興に向けて気を引き締めて取り組む」と述べた。
ファミリーマートの横田孝行専務は「商品購入を通じて、宮崎県の支援をしていただく環境づくりができた。全国のお客さまとともに、今回のフェアで宮崎県の人に元気を取り戻してもらいたい」と語った。
フジサンケイ ビジネスアイより
2010年08月25日
えっちゃん飛来
福井県 西川一誠知事が県内でのコウノトリ放鳥に意欲を示したことについて、兵庫県豊岡市の県立コウノトリの郷公園から飛来したコウノトリ「えっちゃん」が107日滞在した実績のある越前市では、歓迎の声が上がった。
コウノトリが生息できる豊かな生態系づくりが前提となるため、実現には住民を巻き込んだ幅広い取り組みが必要となりそうだ。
コウノトリは特別天然記念物で、豊岡市から幼鳥などを運んできて育てて放鳥するにも、文化庁への現状変更許可申請が必要だ。
文化庁記念物課は「豊岡市の例をみても、コウノトリが生息できる環境整備には相当な年月がかかる。予算措置など福井県から具体的に聞いてみたい」としている。
豊岡市で集中して飼育している現状については、「危険を避けるためにも、飼育場所は分散させた方がいい」という考えという。
越前市農政課の担当者は「生態系の頂点にいるコウノトリが空を舞うのは、自然豊かな環境の象徴で、それは人間にとっても良い環境のはず。昔ながらの生き物がいる地域であることを喜び合えるよう、環境整備を進めたい」と話した。
同市で環境問題の啓発活動をしている市エコビレッジ交流センター指導員、野村みゆきさん(51)は「豊岡市のようにコウノトリを育てて放鳥できたらいいねという声は、以前からあった」と、声を弾ませた。
多くの生物が暮らし、コウノトリが舞い降りてこられる水田作りの重要性を子どもたちに伝えてきただけに、「ドジョウ、カエルなど生き物が暮らせる環境を取り戻したい」と話した。
【安藤大介、高橋隆輔】
毎日新聞より
2010年08月24日
ものづくり中小企業バスツアー
学生が県内の中小企業を訪問し、ものづくりの現場を見学する「魅力発見!ものづくり中小企業バスツアーIN三重」の出発式が23日、津市の県議会棟で開かれた。
県内外の大学、大学院、高専に通う学生ら24人が参加し、企業訪問を開始した。
同ツアーは、県内の機械メーカーや製薬会社などの中小企業9社を、27日まで5日間かけて訪問し、優れた技術や経営形態について説明を受ける。
初日は、津市安濃町荒木の機械メーカー「中川製作所」と多気町五桂の製薬会社「万協製薬」を訪問。
中川製作所では、金型などの加工部品の保護膜の製造過程の見学のほか、従業員らが毎朝行っているトイレ掃除の仕方まで、同社で行われているさまざまな作業が紹介された。
参加者たちはメモを取るなどして、従業員の説明に熱心に耳を傾けていた。
今年から就職活動を始めるという滋賀県立大工学部3年、河村拓真さん(20)は、「このように実際に現場を見学する機会がなかったので新鮮だった」と話していた。
【大野友嘉子】
毎日新聞より
2010年08月23日
刈り草からバイオエタノール
日本海ガス(富山市)は、機械製造のユニオン産業(富山市)、富山大と共同で、刈り取った芝生からバイオエタノールをつくる技術を開発した。
ゴルフ場に実証プラントを設置し、9月から実験を開始。
CO2の排出削減に貢献する技術として確立し、全国のゴルフ場や公園での採用を目指す。
開発した技術は、富大工学部の星野一宏准教授の研究チームが発見したカビの1種「ケカビ」を利用。
研究チームは、ユニオン産業が改良した粉砕機で芝を微細化し、実験室でエタノールの製造に成功した。
製造工程は、同クラブで刈った芝20㌔を粉砕し、培養液につけて発酵させ、蒸留。
10日程度で2~4㍑のエタノールが抽出できる。
発酵が難しいセルロース系バイオマスでも、生産効率が高いのが特長だ。
今後は実証試験を通じて、稲わらや木材チップなどからのエタノール生産設備の開発に発展させていくとしている。
製造したバイオエタノールは、ゴルフ場内で使う自動車や芝刈り機の燃料としてガソリンに混ぜて使うほか、芝生の消毒にも利用。
芝のかすはたい肥として利用する。
なお、同事業は富山県新世紀産業機構の2010年度新製品・新事業創出公募事業の委託契約先として採択されており、最大200万円が拠出される。
循環経済新聞より
2010年08月22日
吉川小で庭園造り
農芸高(京都府南丹市園部町)で造園技術を学ぶ環境緑地科の3年生6人が、亀岡市の吉川小に緑の庭園「ふれあいのこみち」を整備している。
児童の意見も取り入れた庭園は今秋にも完成する予定で、夏休み中も汗だくになって作業を進めている。
庭園整備は、コンビニエンスストアチェーン・ローソンの「緑の募金」を活用した学校環境緑化モデル事業の一環。
事業の実施校に決まった吉川小が、校庭を実習の場にしてもらおうと農芸高生に作業を依頼した。
依頼を受けた場所は、校舎正面にある長さ30㍍、幅5㍍のスペースで、児童が登下校時の通路に利用している。
雨が降ると足元がぬかるんでいたことを児童から聞いた6人は、花壇の花を楽しみながら快適に利用できよう、石敷きの遊歩道を備えた庭園を造ることにした。
5月から始めた工事では、遊歩道の整備がほぼ終わり、2学期からは地元の保津川をイメージして舟形の花壇づくりに取りかかる予定。
測量を担当した有村勇哉さん(18)は「大きなけがを防ぐために大きな石は使わないなど、小学生が使いやすい庭園を考えた。地域の人たちにずっと愛してもらえる広場にしたい」と話している。
京都新聞より
2010年08月21日
閉園施設を植物工場で再利用へ
農作物の安定供給などの観点から、野菜などを計画的に生産できる「植物工場」が注目を浴びる中、京都府立大と府立医科大を運営する京都府公立大学法人が、経営難で昨年閉園した植物公園「花空間けいはんな」(同府精華町)を再利用し、研究用の植物工場を造るプロジェクトに乗り出す。
府の土地と建物を生かし、企業を招致してプラントを整備する産官学連携の取り組み。
自然栽培の作物よりも豊富に栄養素を含む作物の栽培システムなどを研究する予定で、来春のオープンを目指す。
「花空間けいはんな」は平成17年に開園したが、入園者の減少などで昨年3月、約5,400万円の赤字を抱えて閉園。
約7万平方㍍の敷地のうち、広場や展望台などは今も公開されているが、建物などは使われないままになっている。
京都府立大は、同園の隣接地に農場を持っており、その縁もあって再利用に名乗りをあげた。
計画によると、植物工場には鉄筋コンクリート建ての旧イベント会場(約1,200平方㍍)を利用。
空調設備会社や電子機器会社などと協力し、自動で空気中の酸素や一酸化炭素の比率を調節する機器や発光ダイオード(LED)ライト、栄養素を豊富に含んだ培養溶液などの設備を整える。
京都、大阪、奈良にまたがる関西文化学術研究都市にあることから、3府県の企業を対象に招致する予定で、すでに数社と調整中。
企業側にも、より高性能な機器の研究・開発ができるメリットがある。
予算は約3億円で、国や京都府の補助金などで賄う予定。
府立大農学生命科学科などの職員と企業側の研究者が共同で使う研究室なども整備する。
今年秋ごろに着工し、来年4月のオープンを目指す。
府立大は、低コストで栄養価の高い野菜の栽培システムの確立を図る方針で、具体的にどんな野菜を作るかは今後検討する。
竹葉剛学長は「産官学が一致団結して研究し、さまざまな問題点の改善を目指す。
2~3年をめどに研究結果をあげ、けいはんなの企業や農家の人々に利益を還元したい」と話している。
【植物工場】
人工的に光や温度、空気中の酸素濃度などを調節し、計画的に作物を育てる施設。
太陽光を利用する「太陽光利用型」と利用しない「完全人工光型」に大別される。
複数のLEDライトを組み合わせて光を当てることで、通常よりも栄養価の高い野菜の栽培例も報告されている一方、採算性などに課題も残る。
大阪府立大学(堺市)や食品メーカー「カゴメ」(名古屋市)が運営する工場など、国内に数十カ所あるという。
産経新聞より
2010年08月20日
土砂対策、支援拡充を
関東甲信越1都9県議会議長会は19日、横浜市内で集会を開き、国への要望書をまとめた。
自治体ごとに重点項目を挙げ10議案を策定。
神奈川県議会は土砂災害対策への国の財政支援拡充を求めた。
国の来年度予算編成をにらみ、来月にも関係省庁に提出する方針。
国土交通省の調査によると、神奈川県では自力避難が難しい高齢者を含む「災害時要援護者」が利用し、豪雨時に土砂災害に巻き込まれる危険のある施設が昨年8月時点で461施設に上り、全国で9番目に多い。
特に横須賀、鎌倉両市などにがけ地が多いが、県財政が厳しいため防災対策が遅れている。
要望書では砂防ダムや擁壁の建設など、県による砂防関係施設の整備や調査事業への国の財政支援強化を要請。
がけの高さを「10㍍以上」としている国庫補助の条件緩和も求めた。
日本経済新聞より
2010年08月18日
「いしかわ環境フェア」
石川県産業展示館(金沢市袋畠町)で8月21日・22日、「いしかわ環境フェア2010」が開催される。
主催は、いしかわ環境パートナーシップ県民会議。
今年で21回目となる同フェアは、人と自然の共生、地球にやさしい社会を提案することを目的に実施されている。
環境ビジネスへの関心が高まる中、過去最多となる160を超える団体と企業が出展し、エコやリサイクルへのさまざまな取り組みを紹介するほか、サブテーマを「エコなくらしのすすめ」とし、来場者 がエコを体験できるコーナーも用意する。
「出展ゾーン」には、民間団体・企業・大学・行政が環境活動や環境企画製品を展示するコーナー、「いしかわ版環境ISO」相談コーナー、エコドライブコーナーなども設け、エコチケットの取り組みについても紹介する。
電気自動車、風力発電、LEDランプ、節水トイレなど最新の省エネ製品も多数展示。
「レアメタルコーナー」では、来場者が持参した使用済みの携帯電話をパンチし回収、協力者には粗品を進呈する。
「体験・工作ゾーン」では、自然素材を利用した小物づくり、風呂敷の包み方体験、新聞を使ったエコバッグ作り、エコクッキングなど、生活の中でも実践できるプログラムを盛り込む。
「エコステージ」では、リメークした着物のファッションショー「KIMONO ドレス COLLECTION」(21日、11時30分~・14時15分~)を行い、日本古来の衣類である着物の「和」とドレスの「洋」を融合した新感覚の「KIMONO」を披露し、たんすの中で長年眠ったままの着物の再利用を提案する。
同時開催の「里山里海展」では、楽しい体験や食を通して自然から受ける多くの恵みについて紹介し、「生物多様性とは何か」を学ぶ。
工作体験、里山文化か ら生まれた工芸品展示のほか、香水づくりやハーブを体験する「アロマ体験」、加賀野菜スイーツや海藻料理などを提供する「さとやまカフェ」も予定する。
開催時間は10時~17時。
入場無料。
金沢経済新聞より
2010年08月17日
インクカートリッジの回収箱
川崎市幸区は、家庭用プリンターのインクカートリッジ製造会社各社が推進している「インクカートリッジ里帰りプロジェクト」(ISプロジェクト)を応援するため、区役所などに回収箱を設置し、リサイクル活動に乗り出す。
プロジェクトは、キヤノンとデル、ブラザー工業、セイコーエプソン、日本ヒューレット・パッカード、レックスマークインターナショナルの6社が参画。
2008年度からスタートし、10年度は全国で200万個の回収を見込んでいる。
自治体では、昨年7月に北九州市が回収を開始し、現在は福島県や福島市でも行われ、県内では初めてとなる。
インクジェット方式または熱転写方式の家庭用プリンターに使われている使用済みインクカートリッジを回収する。
カートリッジは長野県内の仕分け拠点に運ばれ、各社の処理拠点に返送される。
送料などの費用はプロジェクトが負担。
カートリッジ1個当たり3円が国連環境計画(UNEP)に寄付され、環境保護活動に活用される。
キヤノンとデルの事業所が幸区にあることから、同区がプロジェクト参画各社と協定を結ぶことになった。
環境省から認定を受けて今月下旬、区役所1階と日吉合同庁舎3階に回収箱を設置する予定。
同区では来年3月までに約1,400個の回収を目指している。
神奈川新聞より
2010年08月16日
科学施設で涼しさアップ
残暑が続くこの時期、涼しさを感じながら地球環境などをテーマに学べる、無料で予約なしの科学施設がオススメだ。
市民生活の生命線である水、常に氷に覆われた北極と南極などを“体験”すれば、うだるような暑さも吹き飛ぶはず。
まだ夏休みの自由研究のテーマを決めていない子供たちはもちろん、大人たちにとっても魅力あふれるスポットだ。
◆東京都水の科学館◆
東京・お台場にある東京都水の科学館は、普段何げなく接している水について学ぶことができる都水道局のPR施設。
6月1日に公設民営方式でリニューアルしたばかりで、子供たちの好奇心を刺激する展示や体験が人気を呼び、開館から2カ月間で3万人が来館。
夏休み中とあって連日多くの親子連れでにぎわう。
施設の目玉は、正面と左右、天井の4面のスクリーンに迫力ある映像が映し出される「アクア・トリップ~水のたびシアター」。
水源の森から各家庭に届くまでの水の旅を描いた約15分の番組は、映像に引き込まれていつの間にか自分が水滴となって旅をしているような感覚が新鮮だ。
最近おいしくなったといわれる水道水。
その高度浄水処理の仕組みをゲームで学ぶ展示や、真空実験で水の性質を学ぶコーナーなども充実している。
地下の本物の水道施設「有明給水所」を見学するガイドツアーもあり、楽しみながら水の大切さを体験できる。
◆南極・北極科学館◆
東京・立川の国立極地研究所には7月24日、南極・北極科学館がオープンした。
南極や北極で行っている観測や研究を広く知ってもらおうと、実際に極地で使われた観測機器や雪上車などを展示。
南極の氷や隕石(いんせき)に触れるコーナーもある。
南極・昭和基地で観測されているオーロラの映像中継や、貴重な観測映像を編集して直径4㍍の全天ドームスクリーンに投影するオーロラシアターは涼感も抜群だ。
8月は夏休みの特別企画として南極の氷を使った実験を1日2回実施。
水をかけて氷の中に閉じこめられた数万年前の空気が溶け出す音を聞いた昭島市の小学2年、伊東輝(あきら)君(7)は「空気が氷の中にぎゅっと詰まっているのがよく分かった。
まるで本当の南極にいるみたい」と目を輝かせていた。
小惑星探査機「はやぶさ」の帰還で宇宙への関心が高まっている中、宇宙を間近に感じることができる科学館も人気だ。
宇宙航空研究開発機構(JAXA)の種子島宇宙センターでは、平成15年度に開始した施設案内ツアーに全国から多くの見学者が訪れ、7月には累計8万人を突破。
併設の宇宙科学技術館はロケット打ち上げシアターが迫力満点で、大画面と大音響でロケット打ち上げの臨場感を味わえる。
宇宙開発におけるさまざまな研究分野について、実物大モデルやゲームなどで学ぶこともできる。
八ケ岳の麓で最新の研究を行う国立天文台野辺山では21日、年に1度の特別公開を実施。
普段の見学コースでは見ることができない宇宙や太陽の電波観測の様子、直径45㍍の巨大な電波望遠鏡に直接触れられる。
この日は最新の観測成果の発表・展示、特別講演会、ライブコンサート、電気工作教室などさまざまな催しが盛りだくさんだ。
【太田浩信】
【東京都水の科学館】
東京都江東区有明3の1の8。
(電)03・3528・2366。
午前9時半~午後5時(入館は午後4時半まで)。
月曜休館(月曜が休日の場合は翌日)。
【南極・北極科学館】
東京都立川市緑町10の3。
(電)042・512・0910。
午前10時~午後5時(入館は午後4時半まで)。
日・月曜日、祝日は休館。
【種子島宇宙センター】
鹿児島県南種子町茎永(くきなが)。
(電)0997・26・2111。
宇宙科学技術館は
午前9時半~午後5時(8月は午後5時 半まで)
月曜休館(月曜が休日の場合は翌日、8月は原則無休)。
センターの施設案内ツアーは事前予約制((電)0997・26・9244)。
【国立天文台野辺山】
長野県南牧村野辺山462の2。
(電)0267・98・4300。
午前8時半~午後5時。
21日の特別公開は午前9時半~午後4時(入場は午後3時半まで)。
当日はJR野辺山駅や臨時駐車場から無料シャトルバスを運行。
産経新聞より
2010年08月15日
メダカが泳ぎ、スイカも栽培
名古屋市内のビルや工場で、屋上緑化の取り組みが広がっている。
メダカが泳ぐ小川を再現したり、ジャガイモなどが収穫できる菜園が登場するなど、ユニークな試みも目立つ。
10月に希少生物の保護をテーマにした国際会議「生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)」が名古屋で開催されることもあり、企業イメージの向上にも一役買っている。
今年2月、中区錦2丁目に完成した名古屋丸紅ビル。地上80メートルの屋上スペース(約650平方メートル)に、里山をイメージしたビオトープ(生物生息空間)がある。
雨水を循環させた小川の周囲にはヤマモミジなどの高木、サツキやツツジといった30種以上の低木、野草が生い茂る。
小川に約30匹をメダカを放流し、5月には産卵が確認されたという。
また、どこから飛来したのかは分からないが、テントウムシやアカトンボなどの昆虫が徐々に集まっている。
「循環水の殺菌以外はなるべく人の手をかけず、できるだけ自然の力で生物の空間を再現させたい」と屋上のビオトープを管理する丸紅名古屋支社住宅開発第2部の西出智部長代理は話す。
キヤノンのショールームなどが入る興和不動産の高層ビル「名古屋インターシティ」(中区錦1丁目)の最上階18階にも屋上庭園がある。
シマトネリコなど6本の高木は高さ11㍍のガラスに囲われており、夜間にはライトアップされる。
地上から見上げると、上空に常緑樹が浮かんでいるように見える。
このほか、4月に完成した名鉄不動産の「メイフィス名駅ビル」(中村区名駅4丁目)も屋上には芝生を張るなど、ここ1、2年に完成したオフィスビルには屋上緑化を施したものが多い。
一方、屋上緑化にとどまらず、屋上菜園として、野菜づくりに励むケースも増えている。
ブラザー工業の瑞穂工場(瑞穂区河岸1丁目)の屋上では今春からジャガイモやサツマイモ、イチゴ、スイカの栽培を始めている。
6年前から屋上緑化に取り組んできたが、「せっかくなら社員みんなで楽しめるものを」(広報・総務部)と考えた。
6月上旬には昼休みの時間を利用して、十数人の社員が屋上で芋掘り。
収穫量は約50㌔で、7月に行われた社内イベントで、このジャガイモがパイなどに調理され、参加者に振る舞われた。
屋上菜園を管理するブラザー工業の子会社ブラザーリビングサービスの北島佳樹・環境部課長代行は「周囲に高層マンションなどがあり、安全上、背の高い植物は植えられない。また農薬の散布もできない」と屋上菜園ならではの管理の難しさを話す。
それでも「最上階は空調の設定温度を1度上げることができるようになり、二酸化炭素の排出量を年間400㌔減らせる削減効果が出ている」という。
このほか、NTT都市開発のアーバンネット上名古屋ビル(西区上名古屋3丁目)の屋上でも、5月下旬に入居企業の従業員らがサツマイモとカボチャの苗を植えた。
名鉄百貨店本店(中村区名駅1丁目)の本館屋上にある屋上庭園「マイフェアガーデン」でもミニトマトやナスなどが無農薬で栽培されている。
なぜ、名古屋で屋上緑化ブームなのか。
中部経済に詳しい共立総合研究所の江口忍主任研究員は「東京と比べ、名古屋には中心部に大規模な緑地が少ないこと、そして名古屋駅前をのぞけば超高層ビルもなく、オフィス街でも日当たりが良い」と指摘する。
その上で「大阪や広島など、一定規模の都市なら、屋上緑化ブームとなる可能性が高い」と話している。
産経新聞より
2010年08月14日
田んぼアート
近江八幡市内の農家や住民らでつくる「水茎夢(すいけいゆめ)の郷委員会」が、通常の稲とは穂の色が違う古代米の稲を使って絵や文字を描く“エコ広告”の実用化を目指している。
収穫時期を迎えるまでの期間限定広告で、二酸化炭素を排出しない環境配慮型の広告として注目を集めそうだ。
委員会は、地域おこしの一環として平成19年から毎年、近江八幡市内で古代米を使って絵などを描く「田んぼアート」を実施。
これまでに、干支にちなんだネズミやウシの絵などを制作した。
アートは6月から10月ごろまでが見ごろで、委員会が近くに設置した高さ約3.6㍍の展望台からの光景が、周辺住民らに好評という。
委員会によると、アートは、穂の色の違う3種類の古代米を使用。
地域住民らが春に古代米を田植えし、苗が成長すると絵や文字が浮かび上がる。
アートを始めた当初は、実際に見た絵がイメージよりも間延びする課題もあったが、遠近法を取り入れることで、緻密(ちみつ)な絵を描けるようになった。
この技法を応用し、委員会は田んぼアートを使ったエコ広告を考案。
実用化に向け、特許を申請するとともに、企業や農業者団体などに説明を重ねている。
委員会によると、県内外の複数の企業が関心を示しているという。
委員会の山西治作事務局長は「田んぼアートで収穫したコメは食べることもでき、究極のエコ広告だ。
全国に広めていきたい」と意気込んでいる。
産経新聞より
2010年08月13日
「みなしご」から「みつばち」へ
タツノコプロの代表作「昆虫物語みなしごハッチ」(昭和45年)が、映画「昆虫物語みつばちハッチ~勇気のメロディ」(アミノテツロ監督)に生まれ変わり、現在公開されている。
主要設定はオリジナルの精神を生かして引き継ぎつつ、キャラクターデザインなどは時代に合わせて一新。
「紆余(うよ)曲折もあった」という新生ハッチ誕生の舞台裏をスタッフが語った。
フジテレビ系で放送されたオリジナルのハッチは、タツノコプロが「マッハGoGoGo」「ハクション大魔王」などのヒーロー・ギャグ路線に続き、メルヘン路線の新分野を開拓した作品だった。
人気に押されて全91話が制作され、昭和49年には続編も登場。
平成元年には日本テレビ系でリメークもされた。
主人公のハッチが生き別れた女王バチの母親を捜して旅し、その道中で成長していく姿を描く基本コンセプトは映画版も同じだ。
これを縦軸にして、横軸には旧作になかった人間の少女、アミィとの交流などのエピソードを配置した。
環境問題が重要テーマとされているのも旧作との違いで、ミツバチが世界的に減少していることが映画化の理由の一つだったという。
映画版ではタイトルの「みなしご」が「みつばち」に変わった。
この件についてプロデューサーの栃平(とちひら)吉和さんは「最後までかなりもめた」と明かす。
「まず、『みなしご』(両親や保護者がいない子供)は死語になった。
それに旧作は親がいないハッチがいじめられたり、陰湿な描写も多かった。
今回は希望や夢、友情をテーマに、家族で映画を楽しんでほしいという思いがあった」
ハッチのパッチリとした目にも、その思いが表れた。
旧作は「けろっこデメタン」「樫(かし)の木モック」といった当時のタツノコ作品とも共通する、涙目のようなとろんとした目。
今の子供たちに受け入れられる明るく元気なハッチにしようと、当初は体の色を本物のハチと同じにしたり、体形まで変える案があった。
「私が守らないと、ハッチじゃなくなってしまう怖さがあった」と語るのは、キャラクターデザインを手がけた河井ノアさん。
美術学校卒業後の昭和47年に竜の子プロ(当時)に入社し、ハッチの生みの親でもある創業者、故吉田竜夫社長に師事。
その実績を買われ、映画版のメーンスタッフに選ばれた。
河井さんは「吉田さんと心の中で“どこまで変えていい?”と会話しながら、色やフォルムといった乗り越えてはいけない幾つかの垣根を作った」という。
完成した映画を見て、「私のルーツはやっぱりタツノコだとしみじみと思った」という河井さん。
「ハッチは小さくてか弱いハチの子だけど、大きな勇気や 愛、友情で周囲を巻き込んでいくヒーロー。いじめに対しても一人で『ダメだ!』といえるヒーローが現れてほしいという願いは、旧作にも、この映画にも込められている」と語った。
映画版では、人間の女の子、アミィが主要キャラクターとして初登場する。
昆虫との“共演”では大きさが違い過ぎるため、ハッチの体長を3㌢と大きめに設定。
手前にハッチを置いて遠近法で対等に見せたり、逆に小さくて見えないさまをギャグにしたりと苦心したという。
産経新聞より
2010年08月12日
山小屋トイレ助成
環境省は11日、行政事業レビュー(事業仕分け)で「廃止判定」を受けた山小屋のトイレ整備事業について助成を継続する方針を固めた。
「利用者負担が基 本」というのが仕分け判定の理由だったが、補助金がない場合、登山客は1回1,000~2,000円の利用料を支払うことになり、登山関係者が「トイレ補助は環境保護に必要」と反発していた。
この日、専門家による山岳地域環境保全対策等検討会は「山小屋は公共的な役割を果たしている」とした中間報告案を出した。
検討会の中間報告案は「ティッシュペーパーが散乱し、垂れ流しトイレが今もある」と指摘。
山のトイレについて「公共的な民間の山小屋を活用、整備のため5~10年といった一定期間の助成が必要」と結論づけた。
ただし、対象地域は国立公園や国定公園に原則限定。
有識者による第三者委員会が助成の必要性を判断し、直接山小屋に補助するのではなく、山域ごとの地域協議会などを通じて、計画性と透明性を確保するとした。
百名山ブームなどで特定の山に登山者が集中、特に世界自然遺産を目指した富士山で登山者が残したティッシュペーパーや汚物が散乱、垂れ流しの実態が明らかになった。
国は平成11年から国立公園や国定公園の山小屋がトイレを整備する際、補助事業を開始、10年間で100カ所を整備。
山小屋を営む民間事業者や自治体が トイレを建設した場合、事業費1,000万円以上は国が半分を補助する。
今年度も約1億2,000万円の予算で5カ所を整備する予定だ。
しかし、6月に行われた事業仕分けで、
「山小屋には競争原理が働かないため、規制で山小屋自身に整備してもらい登山客からの利用料で回収した方が効率がよい」
「受益者、汚染者負担の原則から補助は説明がつかない」
などという理由で「廃止」と判定された。
山のトイレはかつては貯留式で地中に染みこませたり、沢に垂れ流すなどしていたが最近では、おがくずやカキガラを使って微生物で分解させるバイオトイレが導入されるようになっている。
しかし、ヘリで機材を運ばなければならない地域もあり、設備自体も数千万~数億円かかる。
北アルプスで槍ケ岳山荘など5つの山小屋を経営する「槍ケ岳観光」の穂刈康治社長は「4,000万円かけて1つの山小屋のトイレを整備した。費用を回収するために利用客に1,000円の利用料を要求することは事実上困難」と話す。
登山客のマナーの問題もある。ほとんどの山小屋で維持費のために100~200円のチップを入れる箱やかごを置いているが、チップを入れない登山客も少なくない。消耗品の供給や清掃など維持費すらチップで捻出(ねんしゅつ)するのが難しいという。
吉田正人・筑波大准教授の話
「山域によってはトイレを建設すること自体が自然破壊にもつながる。利用者には携帯トイレを使ってもらうなど、山域や場所ごとに一つ一つ評価して、めりはりをつけた支援が必要だ」
登山家の田部井淳子さんの話
「山は登山愛好家だけのものではなく国や国民全体の宝物。登山は自然の恩恵を受けていることを知るいい機会だが、トイレが汚くては、それだけで将来世代の子供が山を嫌いになってしまう。大きな損失だ」
【杉浦美香】
産経新聞より
2010年08月11日
友情のマーチ
学校統合で廃校になった茨城県利根町の小学校に眠ったままになっていた楽器を、元取手市議が仲介して北海道の小さな小学校に贈り、児童たちに喜ばれている。
少子化で県内でも学校の統廃合が進む中、余ってしまう教材も多いはず。
今回のケースは余った教材の再利用に一石を投じる形になった。
楽器が残されていたのは旧利根町立布川小の校舎。
平成20年、町立太子堂小と統合した新しい布川小は旧太子堂小校舎を使用し、旧校舎は使われていない。
昨年夏、元取手市議、城之内景子さん(64)が役員を務める「取手アートプロジェクト」が、旧布川小の校舎跡で作品展を開くことになり、城之内さんらが会場の清掃をしたとき、教室内に余った楽器が置いてあるのを発見。
城之内さんは「もったいないと思った」という。
今年5月、嫁ぎ先の北海道東川町で、児童数わずか23人の同町立東川三小のPTA役員をしている長女の神林泰子さん(36)が里帰り。
楽器が余っていることを話したところ、神林さんは「うちの学校には音楽の先生はいるが、楽器がない。譲ってもらえないか」と、城之内さんに要望したという。
城之内さんはさっそく、利根町議を介して同町教育委員会に伝えたところ、同教委は快諾した。
城之内さんらが、教室内にある楽器を引っ張り出して、使える楽器を探すとともに、同教委も楽器のリストを東川三小に送り、希望の楽器を確認。
トランペットやテナーサックス、マラカスなど二十数点の楽器を選び、北海道に送った。
楽器が到着すると、東川三小の菅原敏光校長から「本校の子供たちに、人のつながりや心の温かさを届けていただきました。今回いただいた温かい真心を大切に伝えてまいります」という礼状が届いた。
城之内さんは「ほんとうによかった」と喜ぶとともに、「統合で、ほかにも教材が余っている学校があると思う。そういう教材を学校の片隅に置かないで有効に活用してほしい」と話している。
【石田努】
産経新聞より
2010年08月10日
「ソーラーラジコンカー」コンテスト
工業系学科で学ぶ高校生が技能を競う「全国ソーラーラジコンカーコンテスト2010 in 白山」が8月6日・7日、白山の白山一里野RCコースで行われ、福井県立春江工業高校の「不死鳥SRC」が優勝した。</span>
コンテストは、太陽エネルギーの利用を通じて、高校生らに地球環境問題や資源エネルギー問題への関心を持ってもらうことが狙い。
白山市や石川県などで構成する実行委員会が主催し、毎年開催している。
今年は16府県41校107チームが出場。
出場者はすべて高校生で、クラスや部活動の仲間同士でチームを組み、試行錯誤を繰り返して完成させた自信作をエントリーした。
ソーラーラジコンカーは、大きさと、あらかじめ指定されたソーラーパネル3枚を使い、太陽光エネルギーを動力とすることなどが決められているが、車体の材質や形などは自由。
フェラーリの「テスタロッサ」をモデルにしたスタイリッシュな車もあれば、軽量化のため厚さ1㍉の木で作った枠組みにフィルムを張っただけのものも登場した。
競技は、制限時間内に1周約300㍍のコースを何周できるかを競う。
スタート位置についた車は合図とともに一斉に走り出し、カーブを曲がり、坂道を上り下りして周回した。
敗者復活戦と、3回戦から決勝戦までが行われた7日は雲が広がったため、十分な太陽光を得られずに途中でスピードダウンする様子も見られた。
石川県内からは6校15チームが出場したが、金沢市立工業高校の「Athlete2010」のベスト8入りが最高だった。
3回戦で敗退した石川県立工業高校3年、丸谷匠君は「この後、県工から出場した3チームが反省点を生かし、力を合わせてソーラーラジコンカーをもう1台作ることになっている。後輩たちに来年の参考にしてもらいたい」と話した。
「テスタロッサ」を制作した新潟県立柏崎工業高校2年、佐藤裕太君は「曇ってきたので、スピードが落ちてだめだった。来年はさらに工夫して、もっと速さを追及しながら、デザインも斬新な車で出場したい」と次回に意欲をみなぎらせた。
会場では、元ラジコン世界チャンピオンの広坂正美さんのデモンストレーションも行われ、出場者が時速100㌔㍍での高速走行や、足を使ったリモコン操縦の技などに見入った。
金沢経済新聞より
2010年08月09日
2011年「川崎国際環境技術展」
川崎市などは、来年2月16、17の両日に川崎市中原区のとどろきアリーナで開催する「川崎国際環境技術展2011」(同技術展実行委員会主催)の出展者を9月30日まで募集している。
技術展は3回目。
企業や団体の優れた環境技術や製品について、アジア地域を中心に世界に情報発信し、ビジネスマッチングにつなげていく場を提供しようという狙い。
「今、かわさきから世界に伝えたい、環境技術」をテーマに、環境技術の移転による国際貢献や、川崎を中心に産業振興を図っていく。
市経済労働局によると、前回(ことし2月開催)は、市内企業を中心に124団体(211ブース)が出展し、関連イベントを含め約1万人が来場。
海外からは中国や韓国、ベトナム、デンマークなどから約250人が訪れた。
商談件数は700件を超え、商談が成立したケースもある。
出展対象は
▽環境改善技術
▽廃棄物・リサイクル技術
▽新エネルギー・省エネ技術
▽産学連携
―など。
出展料はブースの広さによって異なる。
申し込み・問い合わせは、同局工業振興課内の実行委事務局。
カナロコより
2010年08月08日
「レンタル牛の放牧」
農家の高齢化や過疎化で耕作をやめ、放置したままの畑は雑草が伸び放題。
畑に復元しようと考えたところで、人の背丈以上に伸びた草木を人力で刈り取るのはたいへんな作業だ。
だが牛1頭1日約40㌔㌘という草食力を利用すると、難なく雑草が処理できる。
山梨県内でも農地の15%に当たる約3,200㌶が耕作放棄地となり、農業生産力の落ち込みを招いている。
そこで雑草処理手法として注目される“レンタル牛のモデル放牧”が甲府市右左口と山梨市牧丘町北原で始まった。
農家にとって省力かつ安価で畑によみがえらせることができるが、そればかりか、意外な効果もあるようだ。
放牧には和牛の繁殖雌牛が適して、特に4歳以上の母牛は性格がおとなしく、力の弱い女性にも扱うことができるという。
両地区に今回は県営八ケ岳牧場から妊娠中の雌牛4頭を借り受け、2頭ずつを放した。
県西部家畜保健衛生所の桜井和巳所長によると、手間は毎日、牛の健康状態、水、食用塩の残量を確認する程度。
放牧地周囲には牛が逃げ出さないよう電気牧柵を設置した。
放牧は10月下旬まで続けるが、牛に効率よく食草してもらうため月約3,000平方㍍ずつ輪換放牧する。
牛を放牧する場合、対象地を2~3区画に区切り、ローテーションを組み放牧すると効果がいい。
広いままだと、牛が踏んだりふん尿がついたりした草を食べず、効果が低くなるからだ。
一方、耕作放棄地があると周辺でサルやイノシシ、シカなどの獣害が起きる。
放棄地が獣の隠れ場となるうえ、残された果樹があると獣を呼び込むことになってしまう。
桜井所長は「雑草を牛が食べることで見通しがよくなり、警戒心が強い獣がこなくなる」と話す。
イノシシはクズの根が好物。
だが牛もクズが好き。
必然的に獣害を抑制する結果をつくるようだ。
耕作放棄地を活用した肉用牛の放牧は、農水省近畿農政局管内で盛んに行われている。
これまでの効果として、農地の復元だけでなく景観保全、地域農業の活性化に加え中山間地域の活性化、さらには畜産農家にとって餌代がかからないというメリットもある。
山梨県内でも行われていたが、畜産農家が近隣の耕作放棄地を借りて放牧しているだけ。
県では畜産とは無縁の農家がレンタル放牧による耕作放棄地解消が可能な体制を構築する考え。
今回の2地区に加え、さらに週明けからは富士山麓(さんろく)など2地区でモデル放牧を予定。
手間のかからない田畑の復元方法として農家を対象に研修会を開き放牧効果を確認してもらい、耕作放棄地を田畑に復元することで農家の生産意欲を高めたい狙いがある。
産経新聞より
2010年08月07日
オゴノリ使った肥料
中海の水質悪化の原因となる海藻オゴノリを原料にした海藻肥料の量産化体制が鳥取県境港市のNPO法人、未来守(さきも)りネットワーク(奥森隆夫理事長)によって整備された。
水質改善と農業を結びつけた取り組み。
オゴノリの肥料が5日、平井伸治知事に披露された。
県は今月下旬、口蹄(こうてい)疫対策の支援物資として20㍑入り50袋を購入して宮崎県に贈呈する。
オゴノリは、海中で腐敗するとアサリに被害をもたらすため漁業関係者が刈り取ってきたが、中海と境水道をつなぐ中浦水門の撤去で海流がよくなり、一気に繁殖したという。
稚魚に必要なアマモ復活を手がける同ネットは4年前、陸上に放置されるオゴノリを昔のように肥料にすることに着目。
漁業関係者の協力で1カ月約120㌧を確保し、昨年から業者に肥料化してもらっている。
7月には県産業振興機構の補助で日産20袋の能力がある製造プラントも完成。
取り組みを知った島根県側からもオゴノリが提供されている。
海藻肥料は、オゴノリを10分の1に乾燥させて製造する。
ミネラル分が豊富で、窒素、リンも含まれるため有機栽培に適し、化学肥料の抑制にもつながる。
県西部と中部の農家約40戸が約13㌶で米、野菜づくりに使っているという。
今月27日に口蹄疫の最終的終息宣言を目指している宮崎県の東国原英夫知事から「たい肥生産が停滞しており、施設園芸に活用します」と感謝のメッセージが届いた。
宮崎の農家7人が秋作キュウリ栽培などに利用するという。
鳥取県は資源循環システムとして支援を続ける。
同ネットの奥森理事長は「有害なオゴノリの再利用で水質改善、肥料生産の振興、化学肥料抑制と一石三鳥以上の効果がある」と話している。
【小松原弘人】
毎日新聞より
2010年08月06日
雨水で打ち水
貯留した雨水などを活用して打ち水に取り組む「第2回アゼリアエコクール大作戦2010」が5日、京都府長岡京市役所前などで行われた。
市民が竹のひしゃくや水鉄砲で路上に水をまき、酷暑のまちを冷やした。
エコクール大作戦は、長岡京市環境の都づくり会議と環境保全活動に取り組む長岡中央商店街振興組合が、地球温暖化や水資源の有効利用を考えようと、昨年初めて実施した。
市役所前の駐車場やアゼリア通りに加え、今年は新たにJR長岡京駅前のバンビオ広場も会場に加えた。
打ち水には、雨水や噴水に使用している循環水などを利用した。
市内の最高気温が35度を超す厳しい暑さの中、市役所では庁舎前に設置している雨水タンクの貯留水約400㍑をバケツに入れて準備。
環境の都づくりの会議メンバーが西山の竹で作ったひしゃくや水鉄砲を用意した。
夕方から、市民や市職員、商店街関係者や近くの子どもたちが集まり、一斉に水をまき、涼を呼んだ。
放射温度計で調べた路面付近の温度が45度から10度以上下がるなど、打ち水の効果を体感していた。
京都新聞より
2010年08月05日
「ものづくり秋田」の拠点
秋田県は、県庁第2庁舎1階ホールを「ものづくり秋田」の情報発信拠点と位置付け、スペースの活用に乗り出した。
県内企業を紹介したり、太陽光や風力を使った新エネルギーの企画展を開いたりして、訪れた人に秋田の技術をアピールしている。
県庁本庁舎や県議会棟の東に位置する第2庁舎は地上8階、地下2階で、産業労働部や教育委員会などが入る。
1階ホールの展示スペースは約400平方㍍で、正面玄関に面している。
秋田県潟上市の会社が製造した小型で騒音が小さいマグナス風車を常設し、扇風機で風を送って風車を回すデモンストレーションを実施している。
電子部品や木製品、環境リサイクル技術など40社を超える県内企業の製品や技術を紹介するコーナーも設けた。
現在、企画展「豊かな自然が育(はぐく)む秋田の新エネルギー産業」を開催中で、太陽光や風力の活用を目指し、秋田県大潟村の道の駅「おおがた」で取り組む実証試験の模型などを展示している。
7月30日には、新エネルギー産業に関する公開講座と、小中学生を対象としたソーラーカー製作教室を開いた。
ホールは以前、秋田―ソウル線の利用を促すため韓国の観光情報をテレビで放映する程度で、あまり活用されていなかった。
佐竹敬久知事は昨年7月の記者会見で「県庁の玄関が暗いという声を聞く。ホールを産業振興の広報に使いたい」と発言。
県は翌8月、ホールの展示スペースの管理を出納局から産業労働部に移し、徐々に展示内容などを充実させてきた。
県産業政策課は「県民や企業の担当者から製品について問い合わせが来ている。県内企業の取り組みを広く知ってもらう貴重な場だ」と手応えを語っている。
河北新報より
2010年08月04日
本場ドイツで一番搾り製造
キリンホールディングスは3日、ビールの本場ドイツで10月上旬から「キリン一番搾り」を製造すると発表した。
日本のビールブランドのドイツでの製造は初めて。
ドイツではビールの製造や品質について厳しい基準が法律で定められているが、昨年から一番搾りを麦芽100%に製法を切り替えたことで現地生産が可能になった。
一番搾りは欧州大陸23カ国で販売されており、本場ドイツに乗り込み、鮮度の高いビールを欧州各国に供給する。
一番搾りを製造するのは、ミュンヘン郊外フライジング市にあるヴァイエンシュテハン醸造所。
1040年に創業した世界最古のビール醸造所で、23,000㌔㍑の生産能力を持つ。
キリンは醸造所に23万ケース(330㍉㍑瓶24本換算)の製造を委託し、欧州各国に一番搾りを供給する予定だ。
一番搾りは、現地では「KIRIN ICHIBAN」の名称で販売されている。
価格はドイツで500㍉㍑缶が1.8ユーロ(約200円)前後。
少々割高だが、主に日本料理店などを中心に流通している。
これまで欧州向けは、ロシアと英国で委託製造してきたが、ドイツに生産拠点ができたことで「欧州大陸向けの物流コストを大幅に短縮でき、環境負荷の軽減にもつながる」(同社)としている。
ドイツは本場だけに麦芽100%しかビールと認めないお国柄。
1516年にできた「ビール純粋令」という世界最古の食品関連の法律で「ビールは大麦、ホップ、水のみを原料とする」と定めている。
キリンは昨年、一番搾りを完全刷新し、副原料を使用せず麦芽100%にした。
ヴァイエンシュテハン醸造所からも「(一番搾りの製造は)われわれにとって新しいチャレンジ。味のコンセプト、品質には特に共感できる」とお墨付きを得たという。
キリンは「欧州大陸でのプレミアムブランドの地位を確立するとともに欧州の顧客に『日本のビール』という新しい価値を提案したい」と意気込んでいる。
【石垣良幸】
フジサンケイ ビジネスアイより
2010年08月02日
10月、びわ湖環境ビジネスメッセ
10月20日から3日間、滋賀県立長浜ドーム(長浜市)で開かれる環境産業の総合見本市「びわ湖環境ビジネスメッセ2010」(県など実行委主催)の開催概要が2日、発表された。
関心が高まる「新エネ・省エネ」分野が出展の2割近くまで増え、国内外の企業や大学など過去最多の313団体が出展する。
今回は「新エネ・省エネ」「環境土木・環境建築」など17ゾーンを設置。
出展団体は昨年度より8団体増えた。
国内企業が266団体で、うち県内に本社を置く企業が3割の81団体。
中小企業が国内出展団体の7割を占める。
ゾーン別では「新エネ・省エネ」への出展は10団体増えて計60団体となり、出展全体の19%に。
太陽光発電、燃料電池などの新エネルギーに加え、省エネ技術としてのLED照明関連が増えており、植物を育成する工場向けの照明器具などが展示される。
遮熱塗料、断熱建材など建築物向けの省エネ化商品もある。
県や県内の経済団体、大学の産学官21団体でつくる実行委が主催し、13回目。
実行委が昨年度の期間中にとった出展者アンケートによると、今後につながると見込む商談が約3,900件あり、出展効果は計約71億円と推計している。
京都新聞より
マラソン大会「定員の壁」
首都圏を中心にランニングブームが過熱している。
参加の申し込みが殺到し、数時間で募集を締め切るというマラソン大会が続出。
「ランナーの聖地」と言われる皇居では真夏でも多くの人が走り込んでいる。
ブームの火付け役となった東京マラソンは1日、来年2月27日の大会の募集をスタートさせたが、さて今回は何万人がエントリーするか。
定員12,000人(フル)のつくばマラソン(11月28日)は、参加者の募集を開始から13時間で締め切った。
昨年の3日間から大幅な短縮だ。
人気の高い長野マラソン(4月18日)は昨年同様、8,000人の定員がわずか5時間半でいっぱいになった。
ハーフの手賀沼エコマラソン(10月31日)は8時間20分で定員7,000人が埋まった。
こちらも昨年の2日間から大幅な短縮だ。
ほかの大会も募集の締め切りが軒並み早まる傾向にあり、受け付け開始と同時に申し込みが殺到し、インターネットがつながりにくくなるといったトラブルも起きている。
月刊誌「ランナーズ」を出版するアールビーズの大信正紀さんは「5年前までこんなことはなかった」と話す。
以前は定員を設定せず、申し込みをした全員が参加できる大会がほとんどだったという。
ところが数年前から、少しずつ参加者が増え、飲料や仮設トイレが不足する大会が出てきて、定員を設けた。
2007年に東京マラソンがスタートすると、各大会で参加者が急増、短期間で定員が埋まるようになった。
今後は、東京マラソンのように抽選で参加者を決める大会が増えるのではないかという。
大信さんは「東京マラソンがメディアで大きく取り上げられ、それまで走っていなかった人が走り始めた。ある大会でいったん締め切りが早まると、ランナーの方も危機感が高まり、去年より今年と、どんどんエスカレートしてしまう」と分析する。
ランナーズの調査によると、全国でフルマラソンを年に1回以上走った人は、2004年が78,776人。
それが2009年には166,794人と実に2倍以上になっている。
ただし、同じ年の東京マラソンには、それをはるかに上回る226,378人が申し込んでいる。
東京マラソン財団によると、今年のフルマラソンの部は8.5倍の高倍率になったが、応募した人の約4割がマラソン未経験者だったという。
東京マラソンが、いかにマラソンランナーの層を広げ、ブームの牽引(けんいん)役になっているか分かる。
来年の大会の募集は1日から31日まで、インターネットなどで行われる。
応募者は過去4回順調に伸びており、今回は倍率が10倍を超えるかどうか注目される。
【小石川弘幸】
読売新聞より
2010年08月01日
秋葉原でメイドが打ち水
イベント「うち水っ娘大集合!2010」(主催・秋葉原で社会貢献を行う市民の会リコリタ)が1日、東京・JR秋葉原駅西口であり、秋葉原のメイド店員や映画「スター・ウォーズ」の帝国兵コスプレ軍団ら計100人が「涼しくなあれ!」と掛け声をかけながら一斉に「打ち水」をした。
同イベントはヒートアイランドを抑え、地球温暖化対策を訴えようと2004年から毎年夏に開催しており、今年はメイド喫茶「ぴなふぉあ」や「喫茶全力」など秋葉原で営業する21店舗のメイド店員が集まった。
風呂の残り水や雨水などの再利用水を使い、エコに配慮したのがポイント。
メイド店員のほかに帝国軍のコ スプレ軍団も飛び入り参加し、水鉄砲を使ってメイド店員とともに「打ち水」をするシーンもあり、多くの人たちがカメラを向けていた。
1日の秋葉原はイベント開始前に気温が33度に達し、「打ち水」をした後には会場が涼しげになったが、あまりの人の多さに用意された温度計は36度に上昇するハプニングも。
メイド店員としてイベントに参加した「ぴなふぉあ」のクララさんは「今年は、再利用水をまくのが新鮮でした」と振り返っていた。
まんたんウェブより