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2010年06月02日

見栄えより生態系

緑化ビジネスで今後、新機軸になりそうなのが生物多様性だ。

緑化は景観向上と日照遮断などによる建物の冷却が目的。

見栄えのする外来種の植樹が優先され周辺生態系に悪影響が出ることもあったが、生態系保全に配慮したビジネスを目指す企業も増えている。


最近の住宅向け緑化サービスでは、なるべく多様な植物を混栽するのがトレンドになっている。

擬似的に生態系を再現することでエコロジー性の高さをアピールする狙いだ。

住宅向け緑化大手の住友林業緑化(東京・中野)は国内在来種の樹木の割合を高めた緑化サービスの展開を検討。

積水ハウスは緑化を強化した自社の住宅分譲地で生物多様性保全の効果を実地調査し、その結果を公表する取り組みを進める。


10月には名古屋市で「生物多様性条約第10回締約会議(COP10)」も開催される。

企業の社会的責任(CSR)活動の一環として、生物多様性保全に対する企業の関心は高まっている。

今後オフィス向けなどでも生物多様性配慮型の緑化サービスの登場が期待できそうだ。
【松井基一】


日経産業新聞より

投稿者 trim : 2010年06月02日 13:13