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2010年05月31日
2010「NEW環境展」
今年19回目を迎える2010「NEW環境展・地球温暖化防止展」(日報アイ・ビー主催)が5月25日から28日まで、東京ビッグサイト(東京・江東)東1~6ホールで盛大に開催された。
テーマは《守ろう地球 創ろう共生社会》。
環境分野の専門展としてアジア最大級の出展規模。
併催の「地球温暖化防止展」と合わせ、528社・2036小間となった。
内訳は
NEW環境展340社・1,562小間、
地球温暖化防止展188社・474小間。
企業の社会的責任が厳しく問われ、環境分野も例外でなく、資源循環、温暖化防止、自然との共生の視点を無視しては存続すら危ぶまれる時代といえる。
そうした中、開催された展示会は、資源循環だけでなく、温室効果ガス削減への貢献などの課題に対応したさまざまな技術・サービスが集結。
中でも新エネルギー、バイオマス、LED照明、屋上・壁面緑化など低炭素化への貢献度で特長のある技術やシステムに注目が集まった。
併催行事として、同展記念セミナーが5月25日から28日まで東京ビッグサイト会議棟606・607号室で開催。
関心を集めたテーマは廃棄物処理法改正やプラスチックリサイクル関連で、
「2010年廃棄物処理法改正と今後の運用を占う!」
「激変するプラスチックリサイクル」
「食品リサイクル制度の進捗と関連ビジネスの最新事例」
「可燃系廃棄物のサーマルリサイクルと焼却処理の市場展望」
「事例で見る廃棄物の定義・区分」
の5つのセミナーが盛況であった。
1992年当時の環境問題のトレンドだった廃棄物対策をテーマに初めて開催した「廃棄物処理展」が前身。
社会の環境への関心が多様化するのに伴い、2000年「NEW環境展」に名称を変更、会場も現在の東京ビッグサイトに移った。
循環経済新聞より
2010年05月28日
ミドリムシが空飛ばす
新日本石油と日立プラントテクノロジー、東大発ベンチャーのユーグレナは27日、微細藻の一種、ミドリムシを原料としたバイオジェット燃料の共同研究を行うと発表した。
2018年度の事業化を目指す。
地球温暖化対策のため、欧米でも国際石油資本(メジャー)が藻を使って研究を進めている。
安全性などに関する国際規格が定められる可能性は高く、新日石などは規格づくりの交渉にも備える。
ミドリムシは、二酸化炭素(CO2)を吸収して光合成をする一方で、ジェット燃料と同じ構造の油脂を体内で作る。
3社でミドリムシの効率的な培養手法の 確立、培養装置の開発を進める。
新日石と日立プラントはベンチャーキャピタルとともに、計3億円をユーグレナに出資した。
今年度はCO2排出抑制の効果や、供給の安定性、コストなどの点から事業化の実現可能性を検討する。
バイオジェット燃料の開発は、全日本空輸と日本航空からの依頼がきっかけという。
日航は2009年にバイオジェット燃料を使った試験飛行に成功しているが、このときは既存のジェット燃料に藻など植物由来のバイオ燃料を50%混合したものだった。
今回の研究ではバイオ100%のジェット燃料の製造を目指す。
ジェット燃料は、凍結しにくいことや、金属の腐食を引き起こさないことなどが求められる。
環境省の地球温暖化対策のロードマップ試案では、今年度から来年度にかけてバイオ燃料混合率50%のジェット燃料の規格を定め、その後2、3年程度かけて100%バイオ燃料の規格を決めるとしている。
並行して生産を 促進していく考えだ。
世界ではすでにメジャーの米エクソン・モービルや英BPなどが研究を進めている。
航空会社でも英国航空(BA)が、ロンドン郊外に廃棄物を使ったバイオ燃料の工場建設を計画しており、2014年から一部をバイオ燃料でまかなう方針だ。
各地で研究が進む中、欧州連合(EU)でもバイオジェット燃料の規格策定の議論が進められている。
一方で欧州議会は2008年、欧州の空港に離着陸する航空便について2012年以降、国籍を問わず欧州連合域内の排出量取引制度の対象にすることで合意した。
CO2排出量の削減目標を課せられ、達成できなければ排出枠を購入する必要に迫られる。
これを受け、国際航空運送協会(IATA)は、排出枠購入を避けるために2020年までにCO2排出量を毎年1.5%削減する目標を掲げた。
航空業界全体で年間50億ドル(約4,500億円)のコストが必要との試算もあり、CO2排出の少ない燃料への切り替えを進めることが不可欠となっている。
【粂博之】
フジサンケイ ビジネスアイより
2010年05月25日
「3R検定」
循環型社会に関する知識を問う「3R(スリーアール)検定」の実行委員会(代表・高月紘京都大名誉教授)は25日、来年1月の第3回検定から、温室効果 ガス削減などに関する「低炭素社会検定」も併せて行う、と発表した。
持続可能な社会の実現に向け、幅広い知識を持つ地域リーダーの創出を目指す。
研究者や京都市、企業などでつくる実行委は、昨年1月に初めて3R検定を実施した。
ごみ減量やリサイクルの問題に限るため、環境問題に総合的に取り組む人から、地球温暖化に関する出題を望む声があった。
また、今年1月の第2回の受験者は647人で、初回の1,488人から大幅に減ったこともあり、テコ入れ策として新検定の導入を決めた。
低炭素社会検定は、気候変動をめぐる国際的な動向や温室効果ガスの排出源と抑制策、太陽光発電やクールビズなどの取り組みを範囲とし、3R検定と同様に選択式の100問を出題する。
両検定は同時に行うが、片方だけでも受験もできる。
実行委員長の浅利美鈴京大助教は「環境活動のリーダーは、確かな知識が必要だと実感しており、検定を知識習得の機会にしてほしい」と話している。
両検定のテキストは9月に発行する予定。
京都をはじめ全国8会場で実施し、検定料は両方で5,250円、片方だけは4,200円。
詳細は「3R検定」のホームページで。
京都新聞
2010年05月23日
端切れリサイクルし燃料に
日本一のタオル産地・愛媛県今治市で、製造過程で廃棄される端切れなどの木綿をバイオエタノール燃料にし、タオル製造時の燃料として使う取り組みが今月、スタートする。
市のバックアップも受け、今年夏にも「タオルからできた燃料で作ったエコなタオル」が売り出される予定。
トウモロコシなどから作られた同燃料は既に使われているが、食品以外からの燃料製造を実用化した例はほとんどないという。
同市では年間約550㌧の端切れなどが廃棄されており、四国タオル工業組合の平尾浩一郎代表は「今治の取り組みを全国に広めたい」としている。
同燃料は、穀類の糖質や、植物の茎などに含まれるセルロースを発酵させて作られる。
原料の植物が成長時に二酸化炭素(CO2)を吸収するため、CO2排出量ゼロとされるが、主な原料とされるトウモロコシが世界的に高騰するなど、食料との競合が懸念される。
木綿が良質のセルロースを含むことに注目した「日本環境設計」(東京都)は昨年、同市の四国タオル工業組合(140社)に協力を求め、市内の染色工場内に小型実験プラントを作って、木綿100㌔から燃料60㍑を作る技術を確立。
今年、一度に木綿500㌔を処理できる本格プラントを同工場に建設した。
市の呼びかけで同組合が地元企業から裁断時の切れ端などを集め、近く、燃料精製をスタートする。
できた燃料は地元の染色会社が買い取り、タオル染色に使うボイラーなどで活用する。
木綿以外の天然繊維も原料に使うことができ、化学繊維が混ざっていても精製が可能なため、同社は様々な素材の繊維が混在する古着などの燃料化も見据える。
同社は昨年、経済産業省のモデル事業として、良品計画(東京都)やワールド(神戸市)など7社と共同で古着など3.2㌧を集める衣類の回収・リサイクル実験を行っており、「将来は、国内で年間200万㌧が廃棄されている古着の燃料としてのリサイクルにも取り組みたい」と意気込んでいる。
【奥原慎平】
読売新聞より
2010年05月21日
「名古屋駅新ビル」概要発表
JR東海は5月19日、JRセントラルタワーズの隣接地に計画している「名古屋駅新ビル」(名古屋市中村区名駅1)の概要を発表した。
新ビルは地上46階、地下6階で、延べ床面積は約26万平方メートル、高さ約220メートル。
1階~14階は商業施設で、ジェイアール名古屋タカシマヤが増床するほか、大型家電量販店などを誘致する計画。
大型家電量販店については「交渉にも入っていない」(同社広報担当)状況だという。
「駅という可能性を考える中で集客力、専門性の高いものを考えた結果、家電量販店に決定した。
家族連れや若者にも多く来店してもらいたい」と同社担当者。
JRセントラルタワーズのレストラン街「タワーズプラザ」よりカジュアルで専門性・話題性のある飲食店も配置する。
15階にはホテルのエントランスとレストランを配置し、客室は19階~25階で約350室。
29階~44階はオフィス(エントランスは15階)になる。
1階レベルにバスターミナルを置くほか、保育施設や医療施設、金融機関が入る。
JRセントラルタワーズ15階のスカイストリートをはじめ複数階でJRセントラルタワーズと新ビルと接続する予定。
また、中庭(15階)やドライミストを設けるほか、ビル周辺の歩道を緑化しヒートアイランド現象の抑制を図る。
今年12月初めに名古屋ターミナルビル解体に着手し、仮設バス停の供用を開始。
2012年夏ごろに新ビル建設に着手する。
竣工は2016年度を予定し、2017年度にかけて順次開業していく。
名駅経済新聞より
2010年05月20日
CO2削減つながる設備投資
横浜市は市内の中小製造業の設備投資に対する助成制度を拡充した。
製造機械などを新たに導入することで二酸化炭素(CO2)の排出量削減につながる場合、これまで投資額の2%だった補助額を10%に引き上げた。
地球環境保護につながる設備投資を促す。
補助の対象となる最低投資額は設備投資の内容によって異なり、300万円または1,000万円以上が対象。
今年度は10件程度に助成する。
応募の締め切りは12月1日
問い合わせは市ものづくり支援課。
日本経済新聞より
2010年05月19日
廃棄物処理策テコ入れ
神奈川県は県内企業や自治体に対する廃棄物処理の支援策を強化する。
電気機器に有害物質のポリ塩化ビフェニール(PCB)が混入していないかどうかを調査する企業には7月から補助金を支給。
独自のリサイクル製品の認定制度を来月から始めるほか、レジ袋を使わないモデル地域を拡大する。
廃棄物の削減を進めるとともに、頭打ちとなっているリサイクル率の向上へ向け、県民や企業に協力を促す。
PCBを含む電気機器は毒性の指摘を受けて1972年に製造が中止されたが、企業が気づかず保管しているケースが多い。
このため県は中小企業の変圧器や蓄電器などに対するPCBの混入検査に補助金を創設。
7月から希望企業の募集を始め、1台あたり3万円を上限に調査費の2分の1を支給する。
混入機器の実態把握につなげる。
県は来年にも施行される改正廃棄物処理法をにらみ、企業向け説明会や講習会も開催する。
第1弾として今月13日には県内4市と連携し、横浜市内で県内700企業に説明会を実施。
法人による不法投棄の罰金が1億円以下から3億円以下に引き上げられる点を説明するなど、産業廃棄物の適正な管理を呼びかけた。
一方、家庭ごみなどの再利用にも力を入れる。
ペットボトルを使った衣服など、リサイクル製品の認定制度を首都圏で初めて創設。
「原料が県内で発生した循環資源」を条件に、6月から1カ月間、希望者を募集する。
指定されれば、認定マークと番号を製品に表示できる。
県が企業の紹介冊子も作成し、市町村や消費者団体に配るほか、環境イベントなどを通じて製品を企業に紹介する。
市町村が主体となる廃棄物削減の取り組みも後押しする。
今年から茅ヶ崎市と藤沢市の片瀬・鵠沼地区をレジ袋を使わないモデル地区に指定。
県の「キャラバン隊」がパンフレットを配るなどマイバック利用を促す。
賛同する150の店舗や消費者団体と連携しレジ袋を使わない買い物への割引を導入。
今後もモデル地域を増やしていく。
県によると県内の一般廃棄物排出量は2008年に約321万㌧で減少傾向にあるが、再生利用率は同年までの4年間で23~25%と、横ばいが続いている。
東京都や千葉、埼玉など関東近県も同水準にとどまる。
神奈川県資源循環課は支援策強化で「5年後までにリサイクル率を34%まで高めたい」としている。
日本経済新聞より
2010年05月18日
エコびいきマップ
割りばしを使わず、地産地消を心がけるなど、環境に良い取り組みをしている盛岡市の店を紹介する「エコびいきマップ」を盛岡市の有志団体「BONBON カーボンオフ?!」が作った。
「マイはし」を持っていくと割引が受けられるなどの特典もあり、無料で5,000部を市内の掲載店などで配布している。
マップはパスポート大の14ページの小冊子。
飲食店8店と自転車店の計9店を掲載した。
冒頭に各店の位置を示す地図を載せ、後ろのページでそれぞれの取り組み、割引サービスなどを紹介している。
盛岡市で有機野菜の通信販売を手がける渡辺里沙さん(31)が発案した。
東京都で配布されている同様の冊子「カーボンオフパスポート」を見習い「岩手版を作ろう」と友人らに呼び掛け、30代~50代の約10人で取り組んだ。
今まで環境に関心がなかった人にも広めようと「エコして得」をコンセプトに、1店ずつ直接訪問して割引サービスの提供を依頼した。
店側も「広告になる」と快諾してくれたという。
今後も掲載店を県内全域に拡大するなど改良していく。
渡辺さんは「身近にできるエコ活動に気づくきっかけになればいい」と話している。
【山中章子】
毎日新聞より
2010年05月17日
野菜を手作り 人気スクスク
幅広い世代で野菜作りに取り組む人が増えた結果、農機や殺虫剤の売り上げが伸びている。
土や緑に触れる楽しみはもちろん、安全で安心な食品を求める動きが追い風となり、関連メーカーも講習会の開催など新たなファン層の取り込みに力を入れ始めた。
野菜作りブームを証明しているのが、市民農園の伸びだ。
「10平方㍍程度を借りて手軽に楽しむ人が増えている」(クボタのトラクタ事業推進部)のが理由で平成20年度に全国で3,382カ所。
この10年で6割近くも増えた。
農機の中でも顕著な伸びを示すのは、取り扱いの簡単なミニ耕運機だ。
クボタの場合、好調なのはカセットコンロ用のカセットガスを燃料とした「ニューミディ カチット」。
農機専門店など一般ユーザーになじみの薄い場所で扱うため「販売計画は慎重だった」が、今年1月の販売開始以来、3ヶ月で1,000台を突破した。
年間目標に匹敵する数字という。
昨年のサントリーフラワーズの野菜苗「サントリー 本気野菜」の販売個数は前年比5割増の51万個。
今年は品種を大幅に増やし、売り上げ倍増を狙う。
ハンドスプレータイプの殺虫剤の場合、昨年の市場規模は前年比で1割以上伸び、とりわけ天然成分系は5割増となった。
背景についてフマキラーの大瀧修司マーケティング部グループリーダーは「家庭菜園が牽引役。より安全性を求める動きが強まっている」と分析する。
こうした流れを確実なものにしようと、各社は野菜の育て方に焦点をあてたイベントなどPRに余念がない。
クボタは昨年から「家庭菜園教室」を立ち上げ、関東近郊で10回程度実施。
今年は東海や九州地区にも開催場所を広げ、20回以上開く考えだ。
クボタでは、「消費者との結びつきを強めたい」としている。
家庭菜園ブームについてタキイ種苗(京都市下京区)の瀧井傅一社長は「新しい農業分野だ」と指摘。
若い世代に向けて、ミニトマトなどの正しい育て方を伝授するため、昨年から始めた「ベランダやさい学科授業」を積極的に進めている。
フマキラーも講師に専門アドバイザーを迎えて、ホームセンターなどと共同で行う「寄せ植え教室」の普及に力を注ぐ。
フマキラーによると、家庭菜園を始めて1年以内で中断する人は4割に達するという。
新規顧客の開拓とともにいかにつなぎとめを図るか。
関連市場を育てるには、各社の知恵がカギとなりそうだ。
産経新聞より
2010年05月13日
日野自動車グリーンファンド
日野自動車は、自然環境保全に貢献する事業を展開する団体などを支援するための「日野自動車グリーンファンド」が、2010年度の助成する事業を5月13日から募集すると発表した。
同ファンドが助成するの対象事業は、都市とその周辺住民の生活上の潤いに資する緑化や都市とその周辺に残された自然環境の保全、自然環境保全に資する調査研究など。
これら事業を実施する団体・グループ・個人に助成する。
助成総額は750万円程度で助成期間は今年11月1月から2011年10月31日まで。
助成を受ける希望者は、同社グリーンファンドホームページから申し込む。
レスポンスより
2010年05月12日
【エコシティー】札幌市 生ごみ減量宣言で
札幌市は先着1万世帯に対し、生ごみの水切り器を配布する。
無駄な買い物をしないなど、生ごみ減量への協力を宣言した家庭を対象とする。
燃やせるごみの約半分を占めるという生ごみを減らすことで、処理費用の低減にもつなげる考えだ。
札幌市が配るのは東京都内の家庭用品メーカーが開発した水きり器。
先端部分の吸盤を流し台にとりつけて固定すれば、野菜や生ごみの水切りに使える。
食品の廃棄につながるような無駄な買い物をしないことや、食べ残しを減らすなど、4項目の「生ごみ減量・水切り宣言」を家庭などがすることを配布の条件とする。
町内会など20世帯以上の市民でつくる団体・グループは17日、個々の家庭は30日から宣言書を受け付ける。
同市は昨年7月に燃やせるごみなどを有料化。
今年3月までのごみ排出量は1日1人当たり373㌘と、前年同期の586㌘から大きく減った。
上田文雄・札幌市長は「水きり器を使えば生ごみの約10%減を見込め、ごみ焼却のエネルギー節約にもつながる」と協力を呼びかけている。
日経産業新聞より
2010年05月11日
中元商戦も「エコ」が主役
三越と高島屋は11日、今夏の中元商戦に向けた「決起大会」をそれぞれ、三越日本橋本店(東京都中央区)と高島屋東京店(同)で開いた。
三越日本橋本店の決起朝礼には今春入社した新入社員15人が浴衣やはっぴを着て中元商品を紹介。
「中元商戦、がんばるぞ」と同店の卜部栄明本店長ら社員50人で勝ちどきをあげ、気合を入れた。
今年の注目は三越初の「グリーンギフト」。
環境や身体に負荷をかけない食材や原材料を使用し、一流シェフや職人が作り上げた逸品をとりそろえたという。
高島屋がテーマに掲げるのも「ECOギフト」。
安全で環境にも配慮した夏野菜のセットやリサイクル飼料で作ったハムの詰め合わせ、水産資源保護を目指して完全養殖に成功した本マグロのセットなどを限定で用意。
消費者の間で関心の高まる地球環境保護や社会貢献への意識に訴える考えだ。
三越と高島屋は19日からインターネット受注を開始。
三越日本橋本店と高島屋東京店の店頭は、6月2日から注文受付カウンターを開設する。
大丸松坂屋百貨店とそごう・西武も6月1日から順次、全国店舗での受注を開始する。
産経新聞より
2010年05月10日
タフでエコな花 いかが?
サカタのタネは中国でツリフネソウ科の園芸植物「サンパチェンス」の販売を強化する。
開催中の上海国際博覧会(上海万博)や上海市内に展示されたのを機に、現地で商圏を拡大する。
高温多湿な地域でも栽培しやすい品種として知られるサンパチェンスの特徴を前面に打ち出しながら、拡販する。
「サンパチェンス」は生命力が強く、開花時期も初夏から晩秋までと長く、植え替える手間が省けるのが特徴。
地球温暖化の原因となる二酸化炭素(CO2)のほか、自動車の排出ガスなどに含まれる二酸化窒素(NO2)などの吸収能力も「インパチェンス」など他の品種より高いという。
上海万博や上海市内の展示用に計16万鉢を受注した。
同社は作秋、上海市内の花き生産法人と生産や販売代理店の契約を結んだ。
売り上げに応じたロイヤルティー収入を得る。
春夏向けに出荷する予定で、初年度は約20万鉢、2013年春夏向けは約100万鉢を中国で出荷する計画。
同品種を世界市場で拡販する戦略商品と位置付けており、2011年5月期は世界で計600万鉢の出荷を見込む。
日経産業新聞より
2010年05月09日
生育促す「宮脇方式」
「宮脇方式」という植樹方法で知られる宮脇昭・横浜国立大名誉教授の指導による植樹祭「みどりのネットワークづくり」(佐賀市主催、NPOビッグ・リーフ、毎日新聞社共催)が6月5日、同市西与賀町の市下水浄化センターで開かれる。
市が5月20日まで、参加者400人を募集している。
「宮脇方式」は多種類の樹木のポット苗を、1平方㍍当たり3本程度と高い密度で混植する方法。
苗木同士の競争を促すことで、生育を早める効果があるという。
今回の植樹祭では、カシやタブノキなど約6,000本を植える予定。
時間は午前9時半~正午。雨天決行。
植樹の道具や軍手は市が準備する。雨具などは持参。
応募方法は参加者全員の氏名、住所、性別、年齢、電話番号を市緑化推進課(電話0952・40・7164、ファクス26・7376)に電話かファクスで申し込む。
また、午後3時~5時半には佐賀市白山のエスプラッツで宮脇名誉教授の講演会と公開座談会も開かれる。
200人を募集しており、応募は6月4日までに同課に電話かファクスで。
空席があれば当日参加も可。
【姜弘修】
毎日新聞より
2010年05月07日
バイオ燃料廃液を樹脂に
北海道大学の増田隆夫教授と多胡輝興准教授は、植物油からバイオディーゼル燃料を作るときに出る廃液から樹脂などの原料を合成する技術を開発した。
安価な酸化鉄を使った触媒を利用、プロピレンやケトン類を取り出せる。
石油などから合成する従来法に比べ、3分の1程度のコストでできるという。
企業と共同研究を始めており、2~3年以内に実用化のめどをつける。
植物油などからバイオディーゼルを生産すると、バイオディーゼルの5分の1程度の廃液が出る。
廃液の半分は、プロピレンなどプラスチックのもととなるグリセリンが含まれている。
研究チームは、触媒の1つである「ジルコニア―酸化鉄」に注目した。
廃液をセ氏350度程度で蒸発させて、同触媒と接触させると反応が進行。
廃液に含まれていたグリセリンが、アリルアルコールやカルボン酸に変わった。
それぞれグリセリンの30%ずつで合成できた。
さらに触媒の量を増やすと、アリルアルコールがプロピレン、カルボン酸はケトン類として取り出せることを確認した。
プロピレンは、プラスチックなどを作るのに使う。
ケトン類は樹脂や溶媒の重要な原料になる。
通常は、石油からナフサを作り、高価な貴金属の触媒などを使って合成するのが一般的だった。
バイオディーゼルの副産物である廃液は、欧州などで有効活用の動きが盛ん。
多くは廃液から余分な水分などを取り除いて、グリセリンだけを分離する。
精製に手間やコストがかかるほか、大量の廃液が必要だった。
新技術はグリセリンを取り出さずにケトン類など有効物質を合成できるため「少量の廃液でも有効に活用できる」(多胡准教授)という。
すでに化学メーカーと実用化に向けた研究を進めている。
日経産業新聞より
2010年05月06日
緑のまちづくり事例を募集
財団法人都市緑化基金は5月6日、緑あふれる施設づくりやまちづくりに向けて、成果をあげている市民団体や企業、公共団体による取り組みを表彰する「緑の都市賞」の募集を開始した。
都市の緑化推進や緑の保全による快適で地球環境に優しい生活環境創出の推進が目的。
6月30日まで募集し、10月に審査結果を発表する。
問い合わせや応募は、財団法人都市緑化基金「緑の都市賞」事務局、電話03(3235)8065まで。
また、同財団ホームページ上で応募要項などを公開している。
住宅新報より
2010年05月05日
不用な砂をリサイクル
神奈川県茅ケ崎市が、公共工事で出た不用な砂を産業廃棄物として処理せずにリサイクルし、市内の海岸の養浜に役立てる取り組みを進めている。
海岸管理者の県の許可を受けた上で砂を海岸に投入。
浸食が進む海岸を守るだけでなく、砂の処分費用も浮かせることができる、まさに一石二鳥の手法だ。
市は「今後も海岸を守るため、機会があれば続けていきたい」と話している。
2011年4月に、市内19番目の小学校として開校する予定の(仮称)市立緑が浜第二小。
現在、同市汐見台の市有地で建設作業が進んでいる。
この建設予定地の砂が今年1月、菱沼海岸などにまかれた。
国道134号沿いの建設予定地の砂の質が海岸に適していたことから、市は設計段階から砂のリサイクルを計画。
県から検査を受けて許可を得、建設機械で石などを取り除いた上でまいた。
その量は約5,000立方㍍。
通常、同じ量の砂を産業廃棄物として処理すると3,000万円ほどかかるという。
「財政が厳しい中、学校建設など公共工事の予定はそうないが、機会があれば養浜に取り組みたい」と市教育施設課の担当者。
砂をリサイクルする手法は、市が国道134号地下に敷設している汚水貯留管の第1工区でも行われた。
そこで市は土砂を種分け・洗浄する施設を工事現場の近隣に建設。
土砂を砂と粘土に種分けし、洗浄した上で約12,000立方㍍の砂を中海岸にまいた。
敷設工事は本年度から第2工区を実施しており、市下水道河川建設課の担当者は「第2工区でも同様の手法を採用したい」と話し、第1工区と同程度の量を投入したい考えだ。
神奈川新聞より
2010年05月04日
「パークスガーデン」
5月4日は「みどりの日」。
南海なんば駅に隣接する大型商業施設「なんばパークス」(大阪市浪速区難波中2)では2003年10月にオープンした屋上庭園「パークスガーデン」が、人々の憩いの場として親しまれている。
1万平方メートルの広さに300種、7万株の植物を植えた同ガーデンは、「国内最大級の規模を誇る」という。
2005年10月、「都心のオアシスを創出した」緑化に対する好例として財団法人都市緑化技術開発機構が主催する「第4回屋上・壁面・特殊緑化技術コンクール」で「屋上緑化大賞・国土交通大臣賞」を受賞した。
「人と自然が共存する庭園を造りたかった」と話すのは、同ガーデンの企画から設計、施行に携わり、現在まで管理を一貫して行う「パークスガーデン事務局」統括責任者の西塙征広さん。
「緑に飢えた」なんばの事情を実感していたという大阪・日本橋出身の西塙さんが、自身の経験をもとに「地域の人が緑や花を見に訪れることができる、『楽園』となるような庭園造り」という構想を練っていった。
西塙さんの描く庭園の理想像に共感して集まった8人のスタッフとともに、「日々姿を変える植物の声に耳を傾けて手入れを行う」姿勢で管理にあたる。
その背景には、「人工的に造った庭園だからこそ、管理する私たちが『生きた、自然な空間』を演出することが大事」という思いが込められている。
自然樹形や食物連鎖を保つため、過大なせん定は行わず、虫や落ち葉なども訪れた人が不快に思わない程度に「あえて」残している。
「訪問者にとっても、スタッフにとっても、日々新しい発見のある空間」を目指しているという。
また、西塙さんがオープン当初から力を入れていることに「お客さまへのホスピタリティ」がある。
「ガーデンのコンセプトは『市民参加型の庭園』。『生きた庭園造り』には、訪問者に楽しんでもらうイベントやセミナーの開催は欠かせない」と西塙さん。
オープン当初から月1回の割合でスタッフによる「寄せ植え体験」やハーブの体験セミナー、平日は約1時間半のガーデン案内を行っているほか、「アーバンファーム(都市型貸菜園)」として20区画を市民に貸し出している。
西塙さんは、「常駐のスタッフが管理を行うという庭園はまだまだ少ない。植物も人間と同じで、放っておけばそれだけの結果でしか応えてくれない。私たちが続けていくことで、これが庭園管理の新スタンダードとして確立され、これがきっかけとなって、屋上だけでなく地上にももっと緑化が進んでいってくれれば」と話す。
なんば経済新聞より
2010年05月03日
「環境コンシェルジュ」
環境省は、各家庭に対して二酸化炭素(CO2)排出量の効果的な削減方法をアドバイスする「環境コンシェルジュ」の育成・派遣事業に乗り出す。
この専門家は、ホテルの案内係のような心配りで省エネ型家電の買い替え方など環境行動の仕方を伝授する。
まず今夏以降に試行事業を始動させ、全国の約5,000~10,000世帯に環境コンシェルジュを派遣して効果を検証。
来年度から普及活動に移行する。
環境コンシェルジュの役割は、各家庭が地球温暖化対策で果たす役割に気づいてもらうことと、それを具体的なCO2削減行動に結びつけること。
育成事業の主体となるのは、国と連携して温暖化対策の普及啓発活動などを地域単位で行う「地球温暖化防止活動推進センター」。
同省は今後、全国に約50ある地域センターに対し試行への参加を呼びかけ支援する。
参加する地域センターは、環境コンシェルジュに役立つ知見を持つ人材を、地域に根ざす電気店や電力・ガス会社などの協力を得て発掘。
さらに、家庭のエネルギー消費状況を温暖化対策の観点から分析し説明する能力を伝授し、その上で家庭への助言活動を任せる。
助言の範囲は、太陽光発電の導入や家電の購入・使用方法から、住宅のリフォームを含む暮らしの見直し方まで多岐にわたる見通しだ。
試行の対象地域は都道府県ごとに設定し、それぞれ約200世帯とする。
すべての地域センターが手をあげた場合、全国では最大で約1万世帯の試行が実現する。
2020年を視野に「100万世帯に環境コンシェルジュを普及させる」(地球環境局)ことも狙う。
今回の事業の背景には、家庭部門からのCO2排出量増加を抑制したいとの思惑がある。
同部門の2008年の排出量は1990年比で34%増。
鳩山政権が掲げる温室効果ガス削減目標「2020年までに1990年比25%削減」を達成するためには家庭のCO2排出を2008年から半減することが必要だ。
ただ、家庭を低炭素型に変革することは簡単ではない。
環境省は、各家庭でエネルギー消費実態や削減余地などを「見える化」するモデル事業を行った。
これは、約200世帯を対象に電気消費量やCO2排出量などを知らせる家電計測器「省エネナビ」を設置し見える化の効果を検証するもので、昨年8月から2月にかけて行った。
その結果、省エネの要請を受けずにナビを置いただけの世帯が冷暖房の設定温度を意識するようになるなど、設置の前後で一定の変化が読み取れた。
ただ、「ナビの効果で家電の電気消費量が削減した」という形で明確に実証することは難しく、見える化と検証の方法で工夫の余地を残した。
これを踏まえて環境省は、約1,000世帯規模に拡大したモデル事業を今夏にも開始し、有効な見える化策を引き続き探る。
日本総合研究所の三木優主任研究員は、世帯数の増加や機器多様化でCO2排出量が膨らむ家庭への対策の難しさに理解を示しつつも、「個人の努力や意識変化を期待する見える化の政策は、インセンティブがない状態では効果が限定的」と手厳しい。
むしろ、省エネ機器をめぐるメーカー間の性能競争を促し、それによって「消費者が省エネ性能が高い商品を選ばざるを得ない状態をつくった方が合理的だろう」と主張している。
【臼井慎太郎】
フジサンケイ ビジネスアイより
2010年05月02日
「SHIRASE」を公開
老朽化のため退役した先代の南極観測船「しらせ」(全長134㍍、11,600㌧)を改装した、浮かぶ環境情報発信スペース「SHIRASE」の公開が2日、千葉県船橋市高瀬町の岸壁で始まった。
初日は約500人が、ヘリポートなど「しらせ」時代からの船内設備と、新たに加わった世界の氷の状況を表示する「グローバルアイスセンター」を見学した。
旧しらせは昭和58年から25回、南極・昭和基地への物資輸送に活躍。
退役後は解体予定だったが、保存を求める声が高まり、気象予報会社ウェザーニューズ(東京都港区)が購入した。
船体番号の「5002」にちなんで、5月2日に開催されたオープニングセレモニーには、冒険家の三浦雄一郎さんらが参加。
シャンパンに代わる氷のブロックを船首で割って”第2の船出”を祝った。
産経新聞より