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2010年04月30日
「100万人のゴミ拾い」
札幌に拠点を置く環境ボランティア団体「嬉楽(きらく)」は「ゴミの日」の5月3日、札幌市内でゴミ拾いイベント「mi-go×100万人のゴミ拾い」を実施する。
同イベントは、2005年に札幌・大通で開催したのをきっかけに全国に規模を拡大。
6回目を迎える今年は全国版「100万人のゴミ拾い」と連動し、北海道全土で1万人の参加を目指す。
従来のゴミ拾いイベントとは異なり、
「道内各地にあるゴミ拾い会場に参加する」
「自らがゴミ拾い会場を立ち上げる」
「自分の近所でゴミを拾う」
という3通りの自由参加で、場所も時間も問わない。
「北海道をきれいにすることはもちろん、初めの一歩を踏み出すことの大切さを知ってもらい、一緒にゴミを拾うことで家族や友人、同僚とのきずなを深めてもらうこと」を目的に実施する。
「最近は自分に自信がない人が多い。1つのゴミを拾えば、1つ街がきれいになる。『ゴミ拾い』という活動を通じて、参加者に『自分にもできることがある』と思ってもらえれば、この企画は成功」と同団体代表の石田さん。
札幌のゴミ拾い会場は大通公園3丁目から中島公園までで、イベント後には参加者同士のランチ交流会も予定する。
開催時間は10時~11時45分。
ランチ交流会は12時30分~13時45分。
集合場所は大通公園3丁目。
札幌経済新聞より
2010年04月28日
「農業は刺激的」
農業を習いたい。
そう考える都会暮らしの若い人が増えつつある。
近郊の農家や畑で土づくりや植え付け方を習うことが非日常的な体験として楽しまれている。
ベランダで花や野菜を育てる「ベランダー」が増え、より深く農業を知りたいというニーズもあるようだ。
ひと昔前の家庭菜園から趣を変え、「農」の楽しみが進化している。
ベビーリーフ、春菊、ルッコラ、トマト…。
タレントの英玲奈(えれな)さん(27)はベランダのプランターで約15種類の野菜などを育てる「ベランダー」だ。
料理好きで、いつでも使えるようにハーブを育て始めたのがきっかけ。
毎日水をやり、虫が付けば割りばしで取り除く。
「手間をかければ、それに応えてくれるのがうれしい」。
もっと野菜づくりを知りたいと、昨年9月には「ファームマエストロ協会」(東京都渋谷区)の講座を受けた。
同協会は昨年8月、料理研究家の鈴木あさみさんが設立。
埼玉県の農園で月1回、土おこしや種のまき方、苗の植え付けなど体験学習ができる講座を開く。
1日講座で料金は63,000円だが、これまでに若い女性や親子を中心に約85人が受講した。
「不況や環境問題に関心が集まり、お金の使い道が物欲を満たすより、将来の自分や健康へと変わった。土や農村の空気に触れ、都会の疲れを癒やしたいという人もいるようだ」と鈴木さんは話す。
近年、「グリーンツーリズム」など自然とふれあうレジャーが人気を集め、農業体験の機会も増えた。
マンションで手軽に野菜を育(はぐく)む「ベランダー」も目立ち、サントリーフラワーズ(千代田区)は今年、野菜苗の販売計画を2年前の3倍に増やした。
そんななか、より深く野菜づくりを学びたいと、自主的に農業を学ぼうとする動きも出てきた。
社会貢献活動を支援するNPO法人「ソーシャルコンシェルジュ」(港区)は月に1度、八ケ岳山麓の休耕地を借り、農作業をしながら専門家に四季折々の作物の育て方や環境負荷の少ない暮らし方などを学ぶ教室を今月開講。
開講前の今月中旬に東京・南青山で開かれた説明会にはドレッドヘアの若い男性やファッション誌の編集者、クリエーターなど10人近くが集まった。
「アスファルトに囲まれて暮らす中、休日に庭のエンドウ豆の苗に触ると大地とつながっていると感じる」と東京都東久留米市の鈴木雄次さん(27)。
「草むしりもメディテーション(瞑想)になるかも」と、説明終了後も話を弾ませた。
なぜ都会の若者らが「農」に引きつけられるのか。
ソーシャルコンシェルジュ主宰の林民子さんは「百姓は百のことができると言われるように、想像力を要するとてもクリエーティブな仕事。感度の高い人やルーティーンの仕事に追われる都会暮らしの人にとって、農業は刺激的な魅力がある」と指摘する。
【津川綾子】
ベランダ野菜の成功の秘訣(ひけつ)は?
恵泉女学園大学の藤田智教授(野菜園芸学)に聞いた。
――プランターに苗は何株?
「大型で横長のプランターならトマト、キュウリは40~50㌢間隔で2株、ナスは丸型プランターで1株が理想。ホウレンソウなどは1㌢間隔で種をまき、間引いて3㌢間隔程度」
――日当たりが悪い場合は?
「半日でも当たるなら小松菜、ホウレンソウ、春菊、サトイモ。あまり日が当たらない場所でも三ツ葉やミョウガなら育つ」
――水やりのタイミングは?
「できれば午前中。夜も土が乾いたら水を」
――初心者向けの作物は?
「レタスとサンチュは簡単。ワケギもおすすめ」
産経新聞より
2010年04月27日
2010年版中小企業白書
直嶋正行経済産業相は27日の閣議に、2010年版の中小企業白書を提出し、了承された。
国際競争の激化や温室効果ガス削減への対応など中小企業を取り巻く環境が厳しさを増す中、独自の省エネ技術の開発や積極的な海外展開などを通じて、生産性を向上させる必要性を指摘した。
国内の二酸化炭素(CO2)排出量のうち、中小企業の排出量は12・6%を占める。
ただ具体的な省エネ対策を尋ねると「空室時の消灯の徹底」が9割を占め、投資負担を避けるあまり省エネ機器への入れ替えは進んでいない。
白書では政府の補助金や税制優遇措置などを利用して省エネ化を進めると同時に、環境問題をビジネスチャンスととらえて、独自の技術開発を進めるよう呼びかけた。
温暖化対策を重要政策として掲げる鳩山政権の姿勢を反映し、中小企業にも対策の強化を求めた形だ。
また、製品を海外に輸出している企業は、国内市場だけを対象にした企業に比べて労働生産性が2~3割高いとの調査を示し、積極的な海外展開を通じてアジア経済の発展を利益として取り込むよう促した。
政府も貿易自由化の推進などを通じて後押しする。
このほか、今後は少子高齢化で働き手が減るため、人材確保のため女性や高齢者を活用する必要性を強調し、「ワーク・ライフ・バランス(仕事と生活の調和)」を取って働ける職場を提供するよう求めている。
産経新聞より
2010年04月26日
合わせガラスを完全資源化
飯室商店(神奈川県綾瀬市、飯室雅海社長)は5月にも、自動車のフロントガラスや建築用などの合わせガラスを剥離剤でガラスと中間膜に分離するプラントを立ち上げる。
中間膜が1枚のシート状で完全に分離できるため、ガラスカレットだけでなく、中間膜のPVB(ポリビニルブチラール)についても水平リサイクルが実現する。
今まで合わせガラスのリサイクルはガラスカレットが主で中間膜は埋め立てられる場合が多く、リサイクル率は70%ほどだったが、ガラス、中間膜とも100%水平リサイクルができるようになる。
中間膜は粘着力が強くガラスから剥離するのは困難とされており、機械で剥離したフィルムも品質が低級で接着剤やセメント助燃料など、再生する場合にも用途が限られていた。
今回の技術では、合わせガラスを剥離剤で満たされた設備に浸漬させると数分でガラスと中間膜に完全剥離が完了する。
剥離剤は水溶液で供給され、人体にほぼ無害な材料で製造されている。
同社で製造した兄弟機が既に福岡県と愛知県で稼働しており特許の出願を準備している。
そのほかにも特許出願中のガラス原料製造装置がある。
「生産者が製品の廃棄・リサイクル段階まで責任を負う」という拡大生産者責任の考えが大手メーカーを中心に普及しており、現在、フィルムメーカー各社で剥離した中間膜の再利用に向けて機能性評価が進められている。
同社は合わせガラスのほかにも瓶ガラスや単板ガラス、複層ガラス、フロントガラス、ブラウン管などガラス全般のリサイクルを1959年の創業以来一貫して手掛け、ガラスメーカーに再生原料として出荷している。
循環経済新聞より
2010年04月25日
廃校活用し交流体験施設
廃校となった秋田県鹿角市十和田大湯の旧中滝小を改装した交流体験施設「中滝ふるさと学舎」が完成。
24日に市や住民関係者による開舎式があった。
木造平屋の校舎をそのまま生かし、木工や料理体験ができる工房、レストラン・カフェなどを備えた施設。
宿泊用のケビン棟を設置し、体育館やプールも使える。
市が約1億円かけて整備し、NPOかづのふるさと学舎(湯瀬正弘理事長)が運営。
森林浴や農作業などさまざまな体験プログラムを実施する。
式には地元の人たちなど約100人が出席。
最後の入学生で現在大湯小3年の佐藤恭輔君(8)ら地区の小学生5人が、十和田八幡平観光イメージソング「この空でつながっている」を披露した。
同校は2008年4月に大湯小と統合、同年11月まで同小田代分校中滝校舎として利用された。
十和田湖と大湯温泉の中間にあり、市は自然環境に恵まれた立地条件を生かそうと整備に乗り出していた。
入館受け付けは午前9時~午後4時で、毎週月曜休館(祝日の場合は翌日)。
【田村彦志】
毎日新聞より
2010年04月23日
「新エコ仕様ホテル」
アパグループ(本社=港区赤坂)は4月6日、「アパホテル新橋御成門」(港区新橋6)の起工式を行い、来年6月の開業に向け着工に入った。
同ホテルは地上15階建てで、延べ床面積は約2,386平方メートル。
客室数は153室。
館内施設として1階に飲食店を配置する予定だが、内容は未定。
ターゲットはビジネス客が中心で、複数駅利用可能という好立地を生かし、国内外からの都内観光客などの利用も狙う。
客室の内訳は、シングルルーム148室、ダブルルーム4室、ユニバーサルルーム1室。
基本の客室には大型洗面化粧台、独自開発したという卵形浴槽が特徴のユニットバス、1.4メートル幅のワイドベッド、32インチの大型液晶テレビなどを導入する。
一部の客室はテーマを設けた「コンセプトルーム」にする計画。
大型テレビを設置した「シアタールーム」10室、執務空間を充実させたという「ビジネスルーム」4室、東京タワーなどの眺望が楽しめる「ビュールーム」4室で、これにより「多様な顧客ニーズに対応していく」(同ホテル)という。
同ホテルは、同社が進める「新エコ仕様ホテル」の第10弾。
「従来の省エネスイッチに加え、新開発サーモスタット付定量止水栓・節水シャワーの導入、熱を分解する熱交換塗料の屋上への塗布で地球環境に配慮する」(同)構造だという。
同グループが現在設計・施工中のホテルは、アパホテル新橋御成門を含め12棟2,252室。
同ホテルは都内13棟目、全国84棟目のホテルとなる。
同グループの元谷外志雄代表は「これから安全に施工管理し、地元に貢献できるホテルとなることを期待したい」とコメント。
「都心3区において、ホテル保有棟数、マンション供給棟数ナンバーワンを目指していく」と意気込みをみせる。
新橋経済新聞より
2010年04月22日
「みどりのカーテン」技を競おう
地球温暖化防止を目指して、京都府福知山市内の学校や家庭、商店につる状の植物を育てる「みどりのカーテン」運動を進めている福知山環境会議が、栽培した植物のユニークな形状や事例を表彰するコンテストを初開催する。
楽しみながら街並みに緑を増やす試みで、参加者を募っている。
カーテン運動はゴーヤーやヘチマなどつる状の植物を窓際に植えてカーテン状に育て、日差し防止や蒸散作用による夏場の室温低下を目指す。
行政や事業所、市民らでつくる環境会議が2007年から普及を進めている。
今回の「みどりのカーテン自慢コンテスト」と題した試みは、参加者が植物のカーテンを育てて写真を撮影し、環境会議に応募する。
店舗一面に張り巡らせたり、トンネル状に育てたりと、自由な発想の「作品」を募る。優秀作には記念品が贈られ、広報用の写真として活用される。
参加者は氏名、住所、電話番号、栽培の工夫やエピソードを記入し、9月11日までに郵送は福知山市牧神谷285、福知山環境会議事務局、電子メールはinfo@fukuchiyama-kankyokaigi.jpへ。問い合わせは同会議事務局TEL0773(22)1827。
京都新聞より
2010年04月20日
ペットボトルキャップ収集
環境保護や途上国の子どもたちの支援を目的に、作新学院(宇都宮市一の沢1)が進めているペットボトルキャップの収集運動の目標達成報告会が16日、同学院で行われた。
作新学院の創立125周年を記念した情操教育事業、「作新力」プロジェクトの第1弾として2008年5月からスタート。
創立年数にちなみ、キャップ125万個の収集を目標に、同学院の幼稚園~高等部の生徒や教職員、保護者らが地道に運動を続けてきた。
同学院によると、キャップ800個をごみとして焼却すると、約6.3㌔㌘の二酸化炭素が発生するが同数のキャップをリサイクル業者に売却した場合、20円で引き取ってもらえるという。
同学院では二酸化炭素の発生抑制と同時に売却益をポリオワクチン(1本20円)の購入費に充て、発展途上国の子どもたちの命を救うことを目指している。
目標の125万個は8日に達成。
16日現在、集めたキャップの数は計約135万個になり、10,618㌔㌘の二酸化炭素の削減につながり、ポリオワクチンも1,685人に届けることが可能になった。
報告会で運動発案者の船田恵院長代理は「ここまで達成できたという自信を大切にしてほしい」と話した。
中等部生徒会長の中野友寛さん(14)は「1㌢ほどのキャップに大きな力を発揮してもらえるよう力を合わせたい」と今後に意欲を見せた。
【岩壁峻】
毎日新聞より
2010年04月18日
緑化助成を拡大
京都市は建物や土地を対象に実施している緑化助成を、家庭菜園や個人の駐車場などにも広げる。
助成対象の拡大で市民がより使いやすくなり、ヒートアイランド現象の緩和に向け、市街地の緑化を促していく。
市は1999年度に道路沿いの生け垣への助成を始め、2006年度から建物の壁面や屋上にも対象を拡大した。
助成制度の創設で、これまでに生け垣延長約1,700㍍、建物と土地約1,000平方㍍の緑化を実現した。
本年度から建物の屋上や壁面緑化で、助成対象を樹木や芝などのほか、ヘチマやゴーヤーなどの1年生植物や野菜も追加する。
緑化面積が5平方㍍以上などの条件がある。
また、地上の緑化でも、不特定多数の人が利用するコイン駐車場などの駐車場に加え、個人駐車場にも助成するほか、道路から低木や芝などが見える場合に限り、個人宅の庭も対象とする。
緑化面積は3平方㍍以上が必要となる。
助成額は1平方㍍あたり5,000円(屋上緑化のみ10,000円)か、緑化経費の半分のどちらか低い方の額となる。
上限額は屋上が30万円、壁面と地上が各15万円。
5月12日から申請を受け付ける。問い合わせは市緑政課。
京都新聞より
2010年04月17日
「芝生踏み元気な子に」
福岡県糸島市南風(みなかぜ)台の南風小(谷口慎二校長)の5、6年生25人が15日、JA糸島や校区老人会などの協力で校庭に芝生を植えた。
踏んでも再生が早く雑草に強い品種で、苗を育てたJA糸島の古藤俊二・アグリ店長は「子供たちも強い芝生を踏んで元気に育ってほしい」と話している。
校庭の芝生化は鳥取県などでの取り組みが知られるが、福岡県での広がりは少ないといわれる。
同校の芝生化は遊具エリア800平方㍍。
昨年秋から、谷口校長と古藤さんらが「転んでも痛くない、けがも少ない、砂ぼこりも飛ばない」芝生化の検討を始めたという。
植えた芝生は今年2月、古藤さんがアグリ店のハウスで種から育てた苗や、甲子園球場で使われている品種など約3,000株。
シートにした芝生だと経費がかかるため、ポット苗を47㌢四方に1個ずつ植えた。
肥料は糸島でとれたカキ殻石灰、JA糸島で考案した生ごみ肥料、米ぬか、竹チップなどのリサイクル肥料を使う。
来月30日は校区挙げての運動会があり、谷口校長は「ぜひ地域の人たちに見てほしい。将来、運動場全部が芝生になるのが夢」と話し、6年の仲西練君は「みんなのために芝生が植えられてうれしい」と喜んだ。
古藤さんは「今回は試験としての取り組みだが、今後データなどを記録し、将来、子供たちが思いっ切り裸足で走り回る環境作りが目標です」と話している。
【竹田定倫】
毎日新聞より
2010年04月16日
空き瓶リサイクルに参入
マルイアドバンス(茨城県日立市、井上敬一社長)は、空き瓶のリサイクル事業に参入する。
近隣自治体が回収したガラスの空き瓶を粉砕し、焼き固めて建築・土木資材に加工する。
太田工場(茨城県常陸太田市)の敷地内に新工場棟を建設した。
20日にも生産ラインの試運転を始める。
初年度2,000万円、3年後に1億円の売り上げを目指し、主力である自動車エンジン部品加工以外の事業を育成する。
マルイアドバンスは、トリム(那覇市)から技術導入してリサイクル事業を始める。
集めたガラスの空き瓶を粉砕し、添加剤で発泡させ、焼成して「スーパーソル」という軽石のような建築資材を生産する。
事業部も新設し、商社と組んで販路の開拓や用途の開発を進める。
生産能力は月600立方㍍。
日刊工業新聞より
「角瓶」をグラスに
飲食店運営のプロントコーポレーション(東京・港)は15日、店舗で使ったウイスキーの空き瓶をリサイクルして作ったグラスを5月1日から全国151店舗で導入すると発表した。
店舗で利用が最も多い「サントリー角瓶」の空き瓶を利用する。
初回分として3,000個を製造した。
店舗から出る空き瓶を、店舗で使う食器にリサイクルすることで、資源循環を見えやすくし、環境面での取り組みをアピールする。
同じ組成の原料でないと、高い再生率での製造が難しいため、角瓶のみを利用する。
空き瓶を砕いた原料の8割強をグラスに再利用できるという。
グラスの製造は外部のガラス食器工場に委託する。
ガラスびんリサイクル促進協議会の調査によると、2008年度のリサイクル率は66.5%にとどまっている。
色や成分の組成が異なる空き瓶が混ざると、リサイクルがしにくくなる。
同一製品を多く消費する外食産業でリサイクルの工夫が進めば、効率的な再利用が広がりそうだ。
日経産業新聞より
2010年04月15日
建築廃棄物でグランド用白線
積水ハウスはこのほど、住宅建築で使用する石膏ボードと卵殻を原材料とする「プラタマパウダー」を開発した。
5月下旬から、グランド用の白線として販売を始める。
グリーンテクノ21(本社・佐賀市、下浩史社長)と共同開発した。
同社が建築廃棄物をリサイクルして市販品として製品化するのは今回が初めて。
「プラタマパウダー」は、住宅の施工現場で発生するプラスターボード(住宅の内壁や天井などの下地材として使われている。石膏ボードとも呼ばれる)の端材と洗浄後乾燥処理した卵殻を8対2の割合で配合・粉砕したもの。
炭酸カルシウムの従来品に比べて同じ容量でも重さは約半分という。
住宅新報より
2010年04月14日
NPO法人 企業・自治体が設立3割
特定非営利活動法人(NPO法人)のうち、企業や自治体などが設立した団体が約3割に上ることが民間団体のアンケート調査でわかった。
1998年施行のNPO法は市民活動にも法人格を与えて活動を後押しするのが当初の狙い。
同法が想定していなかった設立事例も増えているようだ。
アンケートはNPO法人の運営者や研究者でつくる「非営利組織評価基準検討会」が昨年11~12月に実施。
誰が設立を主導したか尋ねたところ、任意団体や個人は全体の71%だった。
残り約3割の内訳は、地方自治体(7%)や企業(3.3%)など、もともと法人格を持っていた団体が目立った。
「企業などがマーケティングの手段や、国の補助金の受け皿として設立している可能性もある」(調査のとりまとめを担当した大学評価・学位授与機構の田中弥生准教授)という。
検討会では全国約12,600団体のNPO法人の財務データ(2003年度)も分析。
収入のうち寄付金が「ゼロ」の団体も全体の54.5%に達した。
市民からの直接協力を得る重要な手段であるはずの寄付金を集めていないNPO法人が多い実態も浮き彫りになった。
政府は公共サービスを官民が一体となって提供する「新しい公共」の主な担い手として、NPO法人を想定。
支援を強める方針を打ち出している。
日本経済新聞より
2010年04月13日
中小支援を本格展開
「中小企業応援センター」として経済産業省から事業委託を受けた沖縄県産業振興公社、県商工会連合会が12日、それぞれ開所式を開いた。
同センターは商工会や業界団体など中小企業を支援する機関への専門家派遣を通じ、支援の高度化・円滑化を図る中核機関。
経営革新や事業承継、事業パートナー探しや創業などについて、中小企業から相談を受ける各機関を後方支援することで、高度な企業支援策を展開するワンストップサービスの提供を図る。
開所したのは「中小企業応援センターおきなわ」(代表・県商工会連合会、共同事業体・那覇商工会議所、県中小企業団体中央会)と「沖縄中小企業支援ネットワーク」(代表・県産業振興公社、共同事業体・県信用保証協会、沖縄銀行)の二つのセンター。
両センターが擁する経営戦略や情報通信、財務会計や法律などに関する専門家を各支援機関へ派遣する仕組み。ビジネスセミナーやビジネスマッチングなどの催しも開く。
開所式で県商工会連合会の上原義雄会長は「地域密着型の経営支援を通し、県内中小企業の底上げを推進する」とあいさつ。
県産業振興公社の知念栄治理事長は「日常的な経営支援に取り組む機関の支援能力を補完・強化するとともに、中小企業の経営能力を向上する」と強調した。
琉球新報より
2010年04月12日
BDF事業さらに拡大
横浜市は、今夏からバイオディーゼル燃料(BDF)100%で市営バスを走らせる。
旭区の社会福祉法人「くるみ会」に昨年2月、BDF精製装置を追加導入しており、今年のゴールデンウィーク前後に同区内にある小学校27校の給食室から使用済食用油を回収し、1日当たり200㍑のBDF精製を予定している。
同市は、BDF事業を始めるにあたり、2008年度から、BDF精製装置およびBDF専用タンクの設置や環境省補助金申請などの準備を進めてきた。
この取り組みは、質や量が安定して回収できる小学校から、使用済食用油を回収し、福祉施設に、障害者が操作しやすい精製装置を設置している。
導入した精製装置からできるBDFは、JIS規格にも適合し、かつ洗浄排水も発生しない。
精製したBDFは、水再生センターに運ばれ、非常用発電機の燃料として使用している。
2009年度は、約10㌔㍑のBDFを精製し、金沢水再生センターで使用した。
今年度は、使用済食用油の回収区を拡大し、BDFの精製する福祉施設も6カ所に増やし、精製量、使用先も拡大していくという。
同市の岡崎修司さんは、「この取り組みを最低でも10年は行いたい。将来的には民間に燃料を出せるように事業展開をさせていきたい」と意気込みを語っている。
循環経済新聞より
2010年04月11日
会議で出るCO2
10月に日本で初めて開催される生物多様性条約第10回締約国会議(COP10)で、国や開催地の愛知県などは、会議で排出される二酸化炭素(CO2)を「排出権」の購入で相殺し、実質的にCO2の排出ゼロを目指す方針を決めた。
約190カ国から約8,000人が会議のために利用する飛行機の排出量など関係するすべてのCO2が対象。
生物多様性をアピールするため、佐渡島のトキの生息域保護をうたう排出権も活用する。
CO2排出削減事業などで生じた排出権を購入し、排出分を相殺する「カーボンオフセット」と呼ばれる手法。
会議は半年後に迫り、国などが総排出量を急ピッチで算定中だ。
国は、参加者の使う飛行機や会議の主会場となる名古屋国際会議場(名古屋市熱田区)で消費される電力などを担当。
県と名古屋市は、関連イベントや参加者が中部地域を視察する際の車の排出分などをカバーする。
外務省COP10日本準備事務局によると、国が扱う大部分は飛行機のCO2。
参加者の来日ルートや人数を基に排出量を計算する「膨大な作業」になる。
同事務局は「会議開催で環境に負荷をかけるが、単にお金で排出権を買うのでは意味がない。会議でのCO2排出を徹底的に削減した上で、残った分を国内外の排出権でまかなう」としている。
県と名古屋市などでつくるCOP10支援実行委員会が受け持つCO2は約70㌧。
住民が家庭用太陽光発電で生み出した電力を購入し、CO2換算で県と市が10㌧ずつを確保。
残る50㌧は国内の排出権で確保する方針だ。
その一つとして検討されているのが新潟県農林公社の「トキの森クレジット」。
トキ生息地の佐渡島の森林を間伐して活性化し、CO2吸収量が増えた分を排出権として1㌧当たり2万~3万円で販売しており、この排出権を購入する。
カーボンオフセットは、2006年のサッカーワールドカップ・ドイツ大会や2008年の北海道洞爺湖サミットなどでも実施された。【丸山進】
◇ことば・COP10◇
生物多様性条約締約国による10回目の会議。
名古屋市で今年10月11~29日に開催される。
2002年の第6回会議で「10年までに生物多様性の損失速度を顕著に減少させる」とした「2010年目標」を設定。
目標年となる今回は、その達成度を検証し、新たな目標を設定するのが最大の目的。
生物多様性を測る具体的な指標はなく、客観的な指標が確立できるか注目される。
毎日新聞より
2010年04月10日
緑のカーテン相談所新設
発足1年を過ぎた宇治市地球温暖化対策推進パートナーシップ会議(eco(エコ)ット宇治)が活発な活動を続けている。
本年度も家庭の省エネ相談所を月1回開くほか、新たに緑のカーテン相談所を併設し、緑化で温暖化防止に取り組む市民を手助けする。
ecoット宇治は昨年3月、市民と事業所、行政が協働で温暖化防止に取り組むこと目的に結成された。
市役所で昨年9月から開設する省エネ相談所では、日常生活に関するアンケートや月間の光熱費などから二酸化炭素排出量、エコライフ取り組み度を算定。
各家庭の状況に応じた省エネアドバイスを行い、毎回30人ほどの市民が訪れる。
また小学校での環境学習支援やごみが出にくい料理法を説明するエコクッキング講座も開催。
本年度は新事業として4月と5月に緑のカーテン講習会を催す。
すでにほぼ定員に達しており、省エネ相談所の横に緑のカーテン相談所を設け、ネットの取り付け方や肥料の与え方など栽培のコツを伝授する。
今後、省エネ相談所は商業施設や公共施設などでも開く予定という。
一方、一般会員は発足から約20人増えたが、事業所の加入はいまだゼロの状態だ。
関心を示している事業所はあるといい、市は「一般会員と事業所が一緒にできる取り組みを検討したい」とする。
ecoット宇治は5月30日午後1時半から、エコドライブ講習会を開く。
温室効果ガス排出に影響を及ぼす車の適切な運転方法を学んでもらう。
定員は先着24人。無料。受け付けは5月6日から。申し込みなどは市環境企画課。
京都新聞より
2010年04月09日
美術館内にカフェ
沖縄県立博物館・美術館(那覇市おもろまち3)内に4月1日、カフェ「Museum Cafe 茶花(ちゃか)」(TEL 098-862-7530)がオープンした。
運営は、カフェ「Cafe ONE OR EIGHT(ワン・オワ・エイト)」(おもろまち3)や沖縄料理店「沖縄食堂 島菜」(銘苅1)を経営するアイ・ステーション(おもろまち3)が手がける。
店舗面積は約30坪。
席数は35席。
高い天井とガラス張りが特徴の店内は、白を基調にアジアンテイストのいすやテーブルを置き、モダンな中にもリラックスできる温かみのある雰囲気を演出する。
メニューは、ブレンドコーヒー、アメリカンコーヒー(480円)などをはじめ、沖縄県産の「山城紅茶」や静岡県産の「風香風情」「川根茶」(480~580円)などの日本茶も用意するほか、オレンジジュースやアップルジュース、ビール、泡盛なども。
スイーツは、「本日の琉球菓子3種」「コーンブレッド」「タンカンティーケーキ」(以上各450円)、「お取り寄せスイーツ」(650円)など常時5~6種をそろえる。そのほか、開催中の「いわさきちひろ展」にちなみ長野県から取り寄せたリンゴで作った「ちひろスイーツ」(550円)も用意。
フードは、ジューシー(沖縄風炊き込みごはん)や玄米の「ヘルシーおにぎり」(すまし汁、お漬け物付き、550円)、「ほうじ茶のお茶漬け」(600円)、「ハヤシライス」(850円)など。
同社の安和朝彦社長は「海外の博物館や美術館は規模が大きく歩いて回るのが大変という理由もあるだろうが、見学途中にカフェなどで一休みする姿を目にする。そうした文化を定着させたい」と話す。
「今後も企画展にちなんだスイーツや料理、お取り寄せスイーツなども提案していく予定。都心にありながら恵まれた環境の中でリフレッシュしたり、セミナーやパーティーなどにも利用いただければ」とも。
営業時間は11時~18時(土曜・日曜・祝日は11時~20時)。
月曜定休(祝日の場合は翌日)。
那覇経済新聞より
2010年04月08日
Fヨコがエコ情報WEBサイト
FMヨコハマ(横浜市西区みなとみらい2)は、県内のエコ関連情報や音声コンテンツなどを公開するウェブサイト「Keep Green & Blue Web」をオープンした。
「Keep Green & Blue」は、今年12月に開局25周年を迎えるFMヨコハマが昨年10月から展開しているエコロジープランの名称。
エコメッセージを載せたジングルやエコライフをテーマとしたコーナー番組のオンエア、リスナーを招待する自然教室の開催など、環境問題について考えてもらうきっかけ作りに取り組んでいる。
新しく立ち上げたウェブサイトでは、神奈川県内のエコ関連ニュースや特集記事、県内のエコ関連イベント情報などを毎日更新。
また、FMヨコハマでオンエアしているエコ情報番組の音声コンテンツも公開されており、iPodでのポッドキャスティングにも対応している。
さらに、Twitterやブログのコメント機能を拡張するソーシャル・メディア・ツールを導入し、読者参加の仕組みも取り入れている。
今後は写真レポーターなどの読者参加制度の充実や、県内外で環境に関する活動を行っている団体のデータベース構築なども図り、「県内エコ情報の総合ポータルサイト」を目指すという。
FMヨコハマ営業本部副本部長の中村馨さんは「FMヨコハマでは、これまでも番組やイベントなどを通じて環境問題を取り上げてきましたが、25周年を迎えるにあたり、今まで支えられた皆様への恩返しという思いも込め、改めて環境問題に積極的に取り組んでいます。このウェブサイトもその一環で、今後もさまざまな要素を追加して充実したコンテンツをお届けしていく予定です。ぜひご購読ください」と話す。
ヨコハマ経済新聞より
2010年04月07日
農商工連携 成功例を紹介
農林水産、経済産業両省は農商工連携を地域活性化に結びつけるための事例集をまとめた。
地域の農林水産業と食品メーカー・卸・小売り、飲食店などが結びつき、成果を上げている30の成功例を紹介。
課題が発生した点や解決方法などを披露し、他の事業者や生産者、地方自治体などに”参考書”として使ってもらい、販路拡大や輸出促進、地域の雇用拡大につなげる。
事例集「農商工連携で地域を活性化するポイント」は、
「連携基盤の整備」
「商品・サービス開発」
「販路開拓」
「情報発信(プロモーション)」
の4点に焦点を当てて編集した。
成果がでるまでの課題と克服方法を各事業者の事例を通じて分かりやすく紹介した。
例えば、ジュースやジャムなどの加工品を製造販売する生産者連合デコポン(千葉県)は、
課題は「販売」にあると判断。
千葉県内11市町村にまたがる生産者のネットワークを作り、販売協力や農機の共同利用などの協力体制を構築。
旅行会社やホテルなどと連携し、体験農業できる「農業の観光事業化」を推進。
香港やシンガポール在住の邦人世帯への野菜詰め合わせパックを宅配する事業なども展開し、売上高は4年間で1.5倍の9億5千万円になった。
農水、経産両省は2007年から農商工連携を進めており、2008年7月には農商工連携促進法も施行した。
日経流通新聞より
2010年04月06日
植物油でディーゼル発電
日立造船は植物油を燃料にしたディーゼル発電システムを開発し、受注活動を始めた。
非食用のエネルギー作物として注目される「ヤトロファ」の油やてんぷら油などの廃食油を、特殊な前処理を経て発電用燃料として活用する。
化石燃料に依存しない環境配慮型の発電システムとして、工場やビル向けに売り込む。
価格は5億~10億円程度になるとみられる。
国内外から調達した植物油を燃料として使えるようにする。
ヤトロファなどの植物が持つねばねばしたガム質を遠心分離した後、エンジンの金属部を傷める恐れのある酸性の物質を特殊な触媒などを使い取り除く。
バイオエタノールのように複雑な精製過程が不要となり、A重油と同等レベルの価格でディーゼル発電が可能になる見通しだ。
ただ燃料となる廃食油は国内では廃棄物として扱われるため、行政と連携した回収が難しい。
ヤトロファなどの国内栽培も普及しておらず、当面は商社と提携し、これらの燃料を中国など海外から輸入する仕組みを整える。
新システムを含む新エネルギー事業の売上高を2016年にも約80億円にするのが目標だ。
日経産業新聞より
2010年04月05日
環境関連条例
横浜市は2010年度、環境管理計画の改定をはじめ主要な環境関連条例、政策の充実、強化に着手する。
脱温暖化へ向けた取り組みなど、市民、企業の環境 に対する意識や社会状況の変化を踏まえ、まちづくりや交通政策、産業雇用政策も視野に環境と経済の調和を目指し戦略的な施策を展開する方針。
改定、策定、見直しの対象は、市の環境政策の柱である環境管理計画(改定)、生物多様性地域戦略(策定)、環境影響評価条例(改正)など。
これらの計画、条例について市環境創造審議会が2009年度、今後の在り方を検討してきた。
林文子市長はマニフェスト(選挙公約)の中で環境問題のさらなる取り組みを打ち出しており、市はこれまでの諸施策の成果を踏まえながら、2010年度、関連 政策の見直しに着手する。
環境管理計画の改定に当たっては、おおむ2025年度までの15年間を設定し、時代の要請ともいえる生物多様性の保全・再生・創造、水循環系の再生、低炭素型のまちづくり、環境分野を柱とした経済政策、区役所を中心とした普及啓発―などを戦略的施策と位置づける方針。
同審議会は同計画が目指す横浜の姿として、「環境行動都市」から「環境“実践”都市」へ進むと打ち出しており、市民、企業、行政などとの連携の中で、地球温暖化防止対策、循環型社会の構築、自然の恵みを享受できる環境の保全・再生・創造、安全で安心・快適な生活環境の保全などを盛り込む方向。
環境施策への一層の市民参画の仕組みづくりも検討する。
また、生物多様性地域戦略をめぐっては、同審議会は横浜の目標として「生物多様性“実践”都市」を提示。
おおむね15年後を見据えた長期的な施策として、市民の理解、行動の促進、樹林や農地、海域などを利用した市民参画の拡大、生物多様性を配慮したまちづくりの実践、生物多様性の都市計画への反映、外来生物の除去―などを打ち出しており、市は計画の改定作業の中で答申の方向性を反映させていく方針。
神奈川新聞より
2010年04月04日
春に強い沖縄勢
春の大会では過去12年で3度の優勝。
かつては甲子園での勝利に恵まれなかった沖縄県勢の躍進について、『プロ野球問題だらけの12球団-2010年版』(草思社)の著者で、高校野球事情に詳しいスポーツライター、小関順二さんは「沖縄の高校球界あげての取り組みの成果」とみる。
沖縄では38年前から毎年1月、県高野連主催で県内野球部の選手がベースランニングのタイムや遠投の距離などをチームで競う「競技会」を開催。
今年も60校約1,300人が参加した。
「冬場の体力向上が主目的だが、競技データで互いのチームの特徴もよく分かり、県大会で戦うときの参考になる」と興南の真栄田聡・野球部長は語る。
本土への遠征は費用がかかるため、興南と沖縄尚学といった県内のライバル校同士が練習試合で技術を磨く。
「甲子園での戦い方を監督同士でアドバイスし合うこともある」(真栄田部長)という。
温暖な環境はもちろん有利に働く。
年間を通じて強化ができるほか、春にキャンプで訪れる本土の強豪チームとリーグ戦も行い、レベルアップが図られる。
「興南の打者は1番から9番まで狙い球をしぼり、ボールを呼び込んで上からたたくことが徹底されていた。いい指導を受けているからこそでしょう」と小関さん。
「これからは沖縄が全国の高校野球の模範となるのでは」と語る。【三浦馨】
産経新聞より
2010年04月03日
エコ農場スクール開校
雫石町の小岩井農場まきば園は、環境保全・循環型農業実践の場としての農場を知ってもらおうと「エコファーミングスクール」を始めた。
プログラム参加者の近隣観光地宿泊を含めた滞在型観光も目指していく。
実践中の循環型農業などを6回連続講座で学ぶ「大人の学舎(まなびや)」のほか、食育や自然散策などを行うプレミアム、スペシャル、エコファーミングの3ツアーの4本柱18項目。
学舎では、家畜のふんを使った発電と堆肥(たいひ)化や、防風、産業、景観保全・保水を目的とした3種の造林活動などを座学と実地見学で学ぶ。
それぞれ、個人から団体、教育旅行での参加に対応できるようにした。
さらに、行程を半日にし、近隣温泉地での宿泊につなげやすくするよう工夫した。
商品化はまだだが、農場で周辺に呼びかけているという。
同園企画マネジャーの浜戸祥平さん(43)は「人が手を加えることで、里山の景観や機能が保全されている環境があることも紹介したい」と話す。【清藤天】
毎日新聞より
2010年04月02日
「エコ農作物買う」52%
みずほ情報総研(東京・千代田)がまとめた、栽培時の二酸化炭素(CO2)排出を減らした「エコ農作物」に関する消費者調査によると、購入したいとの回答が52.5%と過半だった。
「エコ農作物」を区別できる認証制度を必要と考える層は71.3%に達した。
化学肥料を堆肥に代えるなどして肥料の製造時のCO2低減なども配慮した「エコ農法」への期待感を示しているようだ。
堆肥の利用や耕作の省力化などによりCO2排出量を100%削減できた場合、その農作物に支払ってもよい価格を尋ねると、一般の農作物より平均して2割前後高額だった。
CO2削減率と価格の関係を調べたところ、CO2が1%でも減っていれば価格もわずかでも上昇していた。
みずほ情報総研は、温暖化問題に対する農家の取り組みは少しであっても消費者に評価されると指摘している。
調査は2月3~4日インターネットを利用してコメや野菜などを日常的に購入している全国の成人女性に対し実施。2062人から回答を得た。
日経産業新聞より
2010年04月01日
医療観光の推進
観光庁は、3月30日に開かれた「観光連携コンソーシアム」(座長=辻元清美国土交通副大臣)で、厚生労働省や経済産業省と連絡会を設け、連携して医療観光の施策を推進していく考えを示した。
この日示した「医療観光・医療の国際化に関する関係省庁連携について」と題する資料の中に連携案を盛り込んでいる。
資料では、今後の日本の医療の国際化の進展などから、治療や健診などを受けるために訪日する外国人が増えていくと予想。
医療観光への需要が高まることが期待されるとしている。
このため、関係省庁が緊密に連携・協力し、施策を総合的かつ戦略的に推進するとした。
資料の中で示された連携案では、観光庁が海外プロモーションや外国人患者等の渡航・受入環境などの業務を、経産省が翻訳や通訳を行う「医療言語人材」の育成などの業務を、厚労省が患者を受け入れる医療機関の質向上などの業務を分担し、関係省庁による連絡会で調整するイメージを描いている。
またこのほか、「健診」「治療」「美容・健康増進」の分野ごとの将来の医療観光のイメージと、その実現を目指す上での課題を盛り込んでいる。
健診に関しては、日本独自のホスピタリティや観光ノウハウの活用により高付加価値化し、新たな観光需要の喚起などから地域活性化を目指す。
一方、治療に関しては、海外からの患者の呼び込みによる医療の振興と、国際競争力のさらなる向上を掲げる一方、医療事故などのリスク分担や治療費の支払いの方法の明確化を課題に挙げている。
医療介護CBニュースより