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2009年12月29日

3つの「R」で賢く倹約

景気後退で一段と消費が冷え込んだ2009年。

リペア(Repair=修理)、
リユース(Reuse=再利用)、
レンタル(Rental)、

の3つの「R」を駆使して上手に節約する消費者が目立った。

調子の悪くなった携帯電話は買い換えずにきっちり修理に出す。
長く使わない家具は借りれば十分。
賢くなる一方の消費者への対応に来年も企業は頭を悩ませそうだ。


今月、東京・品川のクリーニング店「白洋舎」を訪れた近所の30代の女性会社員。
目的はクリーニングではなく、ブーツの汚れ落としとすり減ったかかとの張り替えだ。
「長く使いたかったので頼みました。ブーツは高いですから」

白洋舎は靴のリフォームや、衣類のサイズ直し、ファスナーの取り替えなどのサービスが好調だ。
11月の利用は19,000件と前年同月比1割増。

中堅の喜久屋(東京・足立)でも5~10月の衣類の修理点数が前年と比べて5%増えた。


携帯電話も今年は修理に出す人が多かった。
NTTドコモは7月から「ドコモショップ」全店で携帯の点検サービスを始めたところ、4カ月間で利用は138万件に。
無料で携帯電話の汚れを落としてくれるうえ、問題点があればすぐに修理に回せる点が加入者に人気だ。
2年前に販売方式が変わり、「端末代が高くなったため、長く使う人が増えている」。


意外な人気を集めたのは、ボールペンの再利用。
三菱鉛筆の「ジェットストリーム」の替え芯の11月の売り上げは前年比3倍も伸びた。
不況で職場の備品購入費が減り、会社員が文房具店で替え芯を購入する需要が売上高を押し上げたという。


シャンプーは詰め替えが主流に。
シャンプー・リンスの販売額に占める詰め替え商品の割合は9~11月に65%となり、前年に比べて6ポイント上昇。
横浜市内に住む会社員の男性(28)は「今までいろんなヘアケアの本体を試し買いしていた」が、最近は詰め替え用だけを購入するという。


長期使わないようならレンタルで済ませよう――。
家具・インテリア用品販売のフォー・ディー・コーポレーション(東京・新宿)では、新品家具のレンタルサービスが順調だ。
結婚などで家具をそろえるときに費用を抑えたい夫婦らが利用している。
ソファは月々3,000円程度から。
3年4カ月以内なら購入するより安くなるよう価格設定してある。


11月にオープンした高級ブランド品レンタルの銀蔵新宿西口店(東京・新宿)。
ブランド品レンタルはネットで申し込むなど手続きに時間がかかる例が多いが、同店は申し込んだその場で借りられる利便性が売り。
約12万円のシャネルのバッグは1泊2日で5,000円。
「結婚式前に立ち寄る若い女性が多い」。

ブランド品のレンタルの大手のCariru(東京・港)は、12月までの4カ月間で会員数が3,100人と倍増した。
1カ月間借りて通勤に使うOLも目立つという。


日本経済新聞より

投稿者 trim : 2009年12月29日 10:18