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2009年11月21日

カキ殻リサイクル


冬の味覚として人気の「焼きカキ」を販売する小屋から出るカキ殻を、農地の土壌改良に役立つ有機石灰として再利用する取り組みが、福岡県のJA糸島を中心に糸島地域で始まった。

各カキ小屋から、石灰製造業者が回収して製品化、それをJA糸島が販売する仕組み。

糸島のカキ殻はこれまで大半が、ごみ焼却場などで処分されていたが、有効利用のシステムが完成した。


糸島1市2町には、約20店のカキ小屋が出店し年間約120㌧のカキが消費されている。
殻の一部は魚礁の資材として利用されているが、大半は処理業者が有料で、ごみ焼却場に運搬していた。

こうした中、JA糸島が経営する農園芸資材販売店「アグリ店」(志摩町)の古藤俊二店長が、広島県から仕入れているカキ殻の有機石灰に注目。

地元糸島のカキ殻でも作れないかと検討、3年前から実際にカキ小屋から殻の提供を受けて有機石灰を手作りし、畑で品質を確かめてきた。

古藤店長の取り組みを知った県水産海洋技術センター(西区)の職員が協力を申し出て、石灰製造販売会社の「シタマ石灰」(宮若市)を紹介。
同社が今シーズンから製品化に乗り出すことになった。

各カキ小屋は今月から、カキ殻に割りばしなどが混じらないように分別。
同社が1㌧当たり3,000円で買い取って回収し製品化する。

販売はJA糸島が担当し、来年1月中旬からアグリ店で売り出す予定。
名称は「シーライム」(海の石灰)。
糸島ブランドのマークを付け、価格は20㌔で500円前後。
カキ殻の有機石灰はカルシウムやミネラルが豊富で、畑の土をやわらかくするという。

志摩町船越でカキ小屋を経営する仲西常雄さん(56)は「お客さんに再利用のことを話すと、みなさん分別に協力してくれます」と話す。
古藤店長は「カキは川から海に流れ込んだ山の養分で成長する。殻を畑のために使うことで、山の恵みを大地に戻し循環できる」と語っている。


西日本新聞より

投稿者 trim : 2009年11月21日 14:21