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2009年11月30日

公用車を市民とカーシェアリング

大阪府箕面市は来年4月から、市役所の公用車を対象に、市民と共同で利用する「カーシェアリング」を導入する。

夜間や休日に使われることが少ない公用車を効率 的に運用し、経費削減につなげる。

実施にあたっては、ハイブリッド車など環境に優しい車両を導入し、二酸化炭素(CO2)排出量の削減も期待している。


市によると、本庁で使用している全公用車23台(稼働率約25%)を対象に5年かけてカーシェアリングを導入
来年度は3台で実施する。
平日の午前8時~午後6時は市役所専用の車両を確保するが、夜間や休日は市役所と市民が予約制で利用する。

市は駐車場を提供し、車両は今後、公募する事業者が購入・整備。
事業者は市や市民が支払う会費で運営する。
市は現在、公用車のリース料や保険料に年間約830万円を支払っているが、カーシェアリングの導入で5年後には年間約130万円の経費を削減できるという。

また、カーシェアリングが浸透すればCO2の排出量削減にも有効としており、市民の1%(約1,300人)が利用した場合、年間約2,000㌧のCO2排出量を削減できると試算している。

関西では京都市などで公用車の一部をカーシェアリングしているが、箕面市によると、本庁の全公用車で行う例は珍しいという。
今後、保育所などの出先機関でも導入を検討し、対象区域の拡大を進める方針。

12月議会に提案し、来年1月から事業者の申し込みを受け付ける。
応募者のヒアリングを経て1月末には事業者を決定する予定。


産経新聞より

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2009年11月29日

伐採木であずまや

都宮市桑島町の鬼怒川河川敷にある「きよはら水辺の楽校」で28日、真岡工業高校の生徒12人が、河川敷の伐採木を使ったあずまや造りに取り組んだ

29日には4~6人が座れるベンチを備えたあずまやが完成する予定だ。

あずまやは、鬼怒川を管理する国土交通省下館河川事務所が設置。
伐採木はあずまやの柱とはりに利用。
屋根には河川敷から伐採した竹を使う。

この日は、真岡工の建築科と建設科の生徒12人が実習教育で参加し、専門家の指導を受けながら作業にあたった。

河川敷の樹木は、増水時に水の流れを妨げるほか、ゴミの不法投棄の温床になることから、同事務所が定期的に伐採。
これまでは業者に委託して処分していたが、環境への配慮や処分費用を軽減するため、昨年度から活用を始めた。

昨年度はベンチを作り、堤防に設置したところ、住民から「日よけがほしい」との要望があがっていたという。


産経新聞より

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2009年11月28日

LED信号機

徳島県警は、環境製品メーカー「日本フネン」(吉野川市)と共同で、信号機に使用されている白熱電球に代わる電球型のLED(発光ダイオード)ランプを開発した。

消費電力は従来の約10分の1で、設置コストも大幅に抑えられるのが特徴。

国は温暖化対策で白熱電球の製造中止を打ち出しており、代替光源として注目を集めそうだ。

LEDランプの消費電力は約6㍗。
寿命は約4万時間で、白熱電球と比べると10倍長い。
信号機の設置には1機あたり約30万円の費用がかかるが、LEDランプを使えば、電球を取り換えるだけで済むため、コストを大幅に抑えられるという。

県警は今後、歩行者用信号機をLEDランプに取り換え、実用試験を実施。
早期の実用化を目指すとしている。


産経新聞より

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2009年11月27日

さっぽろホワイトイルミネーション

初冬の札幌を彩る風物詩として定着した「さっぽろホワイトイルミネーション」が11月27日、札幌市内各所で点灯する。

今年で29回目を迎える同イベントは、雪まつりへとつながる新しい観光イベントを目指し、1981(昭和56)年に日本で最初のイルミネーションとして開催された。

開催当初、大通公園2丁目広場を会場とし、1千個の電球で始まったイルミネーションは、年々その規模・内容ともに拡大し、今年は大通公園会 場、駅前通り会場、南1条通り会場の3会場で計45万個の電球が彩る。

大通公園会場には、宇宙やクリスマスをイメージしたシンボルオブジェなどが装飾され、それぞれテーマに沿ったものが1丁目~8丁目の区間に計5基並ぶ。
南北に広がる駅前通り会場、東西に広がる南1条通り会場には立木装飾を用意し、街中を美しく演出する。

期間中、エレクトーンコンサートやミュンヘンクリスマス市、ソラーツリーの展示なども行われる。


同イベント担当者の石川雅也さんは「近年は環境問題にも取り組みたいと考え、大通公園3丁目会場を『エコ・イルミ』広場として、電球を消費電力の少ないLEDを使用したり、会場内の休憩場に設置した暖房器具などを天井に設置したソーラーパネルの電力を使ったりするなどの工夫も施している」と話す。

開催は、大通公園会場=1月3日まで、駅前通り・南1条通り=2月11日まで。


札幌経済新聞より

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2009年11月26日

事業仕分け 環境政策にもメス

政府の行政刷新会議(議長・鳩山由紀夫首相)は25日、2010年度予算概算要求の無駄を洗い出す「事業仕分け」の第2ラウンド2日目の作業を行った。

この中で経済産業、環境、文部科学、外務の4省が要求する25項目の事業を審議。

鳩山政権が重視する環境政策分野にも仕分けのメスが入るか注目が集まったが、地球温暖化防止に関する普及・啓発活動の一部が「廃止」と判定されるなど、存在意義や波及効果を仕分け人に明示できない事業は厳しい判定を避けることができなかった。

廃止されたのは、環境省所管の地球温暖化防止活動推進センターが実施する普及・啓発活動のうち、同センター等基盤形成(要求額8億円)と、温暖化対策「一村一品・知恵の環(わ)づくり」事業(3億円)。
仕分け人から「事業継続がCO2削減につながるか疑問だ」「特定の天下り団体に委託費を出す方法は問 題だ」などと指摘された。

また、5月からスタートした省エネ家電対象のエコポイント制に先立ち環境省が独自に実施してきた「エコ・アクション・ポイント事業」は条件付きで廃止。
同事業で得たポイントをエコポイントに交換できる連携経費は廃止と判定された。

企業の環境への取り組みに応じて金利を決める環境格付け融資を行う金融機関を支援する普及促進事業(要求額1億円)も「効果が不透明」として廃止と判定。

一方、環境中の化学物質による子供への影響を10万人規模で調べる子供の健康と環境に関する全国調査(34億円)は、予算要求通りとした。


全国の小学6年生と中学3年生の全員参加から40%の抽出実施に変更する予定の全国学力テストと、小5と中2全員を対象にした全国体力・運動能力、運動習慣等調査(全国体力テスト)について、ともに対象をさらに絞り込むべきだとして見直しが必要と判定した。


フジサンケイ ビジネスアイより

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「花ずきんちゃん」も復活

国際花と緑の博覧会記念協会(大阪市鶴見区)は11月25日、リーガロイヤルホテル大阪(北区中之島)で「花の万博20周年記念事業」の概要を発表した。

「国際花と緑の博覧会(略称=花の万博、EXPO’90)」は、大阪・鶴見緑地(鶴見区)で、1990年4月1日から9月30日まで183日間にわたり開催された東洋初の大国際園芸博覧会。

「自然と人間との共生」をテーマに開催され、83カ国・55の国際機関が参加。
総入場者数は2,300万人を超えた。

同協会ではこれまでも節目には周年事業を展開してきたが、地球温暖化防止など環境問題への関心が高まる中、「花博を知らない世代」へもテーマ「自然と人間との共生」を継承したいとの思いから、市民や企業・団体との連携をより深めた多彩な事業を展開する。

来年20周年を迎えるにあたり新たにシンボルマークを制定したほか、開催当時に制作されたマスコット「花ずきんちゃん」の着ぐるみ5体のうち、唯一残る1体の傷やほころびなどを修復し復活させ、今後各事業の場で活用していく。

来年4月29日から開催される「花・緑フェスタ」(鶴見緑地内)では、33万本のチューリップの花びらを使い地上に花絵を描く「フラワーカーペッ ト」(長さ=約130㍍、幅=約5㍍)を実施。
花絵のデザイン(10種類)や制作ボランティア(約600人)は一般から募集する。

そのほか「花の万博日本画展」(4月14日~26日、大丸心斎橋ギャラリー)や、当時の会場風景や花の写真、コンパニオンのユニホームなどを展示する「花の万博20周年メモリアル展示&写真展」(4月29日~5月5日、花博記念公園内)、若い世代へ環境メッセージを伝えることを目的にしたFM802との共催のロックコンサート(開催時期未定、大阪城ホール)などを予定している。

フラワーカーペットのデザイン画募集は12月1日~来年1月20日。

梅田経済新聞より

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2009年11月25日

【エコシティー】旭川市

旭川市などは首都圏のIT(情報技術)企業関係者らを招き、市内にある工業団地の視察会を開いた。

冷涼な気候や氷雪冷房を生かせばIT機器の電力コストを大幅に削減できる点などを強調。

地球環境に優しい「グリーンIT拠点」としてデータセンターやコールセンターの誘致を目指す。


東京で開いたセミナーに続く視察会。
NECや日立製作所、清水建設、戸田建設など計15社の関係者が東京や札幌、旭川から集まった。

旭川は年平均気温が6.7度。
積雪量も道内有数で「電気代の45%と言われるサーバーの冷却コストを東京に比べて9割削減できる」(西川将人市長)。

過去30年の地震発生件数も年間平均2回弱で、43回強の東京から移せばリスク分散効果が高い。
旭川市は20人以上新規雇用した際に人件費を1人につき年30万円補助するなど最高4,000万円の支援策を新設する方針だ。


この日は3、27、41㌶の3カ所を見学。
案内の市職員は「旭川冬まつりにはギネス記録も持つ10万立方㍍の雪を使った雪像が登場するほど雪が豊富」などと氷雪冷房に関する旭川の優位性を強調。

参加者からは
「北海道内でも旭川は誘致に積極的で相談しやすい」
「インフラ整備が課題」
といった声が出た。


日経産業新聞より

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2009年11月24日

荒砥沢ダム

昨年6月起きた岩手・宮城内陸地震で出現した栗原市栗駒の荒砥沢ダムの大規模な地すべり地形・景観をどう活用するかを協議する東北森林管理局主催の第3回検討会が23日、同市で開かれた

検討会事務局が地すべり地形を自然環境や防災教育の舞台にする「ジオパーク構想」に基づき、利用可能な6カ所のビュー(眺望)ポイント候補を提示した。

6カ所は地すべり地形の内外にあり、大滑落したがけを間近に見ることができる。

これに対し座長の宮城豊彦東北学院大教養学部教授ら委員7人は、地すべり地形全体の監視・安全対策をしっかり構じることを前提に設定地点におおむね賛成した。


滑落の兆候は現在も続いており、その拡大防止対策と土砂流入を防ぐための緑化対策の必要性も確認した。
来月、最終会合を開き報告書を同管理局に提出する予定。


毎日新聞より

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2009年11月23日

小学生がエコライフ挑戦

家庭から排出する二酸化炭素(CO2)を減らそうと、京都市は市内の小学校で児童にエコ生活を実践してもらう教育を進めている。

子ども版の「環境家計簿」を長期休暇に付ける一連の事業を通して、幼いうちから環境にやさしい生活習慣を身につけてもらうのが狙い。

来年度からは市内全小で実施することも決めた。

「自動車、バス、飛行機、電車のうち、一人あたりのCO2排出量が一番多い乗り物は」。
児童たちが頭をひねりながら、正解だと思うグループに分かれた。
なぜそう答えたかも発表してもらった。
答えは「自動車」だが、正解は一人だけ。
説明を聞くと「へー」と驚きの声が出た。

今月9日、大塚小(山科区)での「こどもエコライフチャレンジ推進事業」の学習会の一場面だ。
4年生が映像などで地球温暖化の現状を学んだ後、クイズに答えた。
野菜の旬を問い、季節外の生産にはエネルギーがかかることなど身近な問題が中心だ。

同事業は2005年度に1校で試行し、今年度は101校に増やした。
主な対象は5年生で、来年は179校の全市立小で行う。

事業のメーンになるのは子ども版環境家計簿の実践だ。
「だれもいない部屋の電気は消す」などの項目を休暇前と後でチェックしたり、家で冷暖房をつけている時間を記入する。
また、電気とガスの使用量を記した検針票を見て、今月と前年の同月を記入する。
提出すると、個別の診断書が返る。

冬休み明けの1月に、環境家計簿で実践した内容をグループごとに発表してもらう。
学習会はNPO法人(特定非営利活動法人)の気候ネットワークが運営している。
大塚小を担当した職員の川瀬真知さん(38)は「家で子どもから、無駄をやめようと言われれば、親もエコライフを実践します」と子どもの影響力の大きさを強調する。
クイズで活躍した中村香琳さん(9)も「冬休みに環境家計簿をつけて、これまで家でしていなかったこともやってみたい」と意欲的だ。

全校実施へ向け、課題はきめ細かい学習会の運営ができるかどうか。のためには手伝ってもらう市民ボランティアが必要で、市では今月いっぱいまで各所で説明会を開いている。

市地球温暖化対策室によると、環境家計簿(子ども版を含む)を実践したのは24,819世帯(10月末現在)。
全世帯の3.7%にとどまる。
2011年度までに5万世帯を目指しており、小学生家庭での実践は大きい。

市地球温暖化対策室は「子どもの視点からライフスタイルを見直してもらい、家庭から地域社会へと実践の輪を広げたい」(沖由憲担当課長補佐)と話す。
波及効果に期待したい。


京都新聞より

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2009年11月22日

イオン宮古南開業

琉球ジャスコ(沖縄県南風原町、栗本建三社長)は21日、宮古島市平良松原に宮古島最大級の商業施設「イオンタウン宮古南ショッピングセンター」をオープンした。

同市の「エコアイランド宮古島」宣言に賛同し、太陽光発電や風力発電、壁面緑化、磁器質タイルなどを導入した「エコストア」として売り出す。

沖縄県内初の電気自動車の高速充電ステーションも備えている。

同日、オープンセレモニーがあり、来賓あいさつで下地敏彦市長(長浜政治副市長代読)は「琉球ジャスコは、日ごろから環境をテーマにしたイベントなどに積極的に取り組み感謝したい。エコストアの利用を通し、島内外から環境問題に関心を寄せてほしい」と開店を祝った。

栗本社長や長浜副市長らがテープカットし、開店と同時に多くの買い物客が詰め掛けた。

同ショッピングセンターは、敷地面積25,000平方㍍、店舗面積9,000平方㍍。
マックスバリュ宮古南店と飲食店や書店、薬局、ファッション関係など17の専門店が入居している。

電気自動車の高速充電ステーションは、30分間の充電で2~3時間走行できる電力を補給できる。


琉球新報より

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2009年11月21日

カキ殻リサイクル


冬の味覚として人気の「焼きカキ」を販売する小屋から出るカキ殻を、農地の土壌改良に役立つ有機石灰として再利用する取り組みが、福岡県のJA糸島を中心に糸島地域で始まった。

各カキ小屋から、石灰製造業者が回収して製品化、それをJA糸島が販売する仕組み。

糸島のカキ殻はこれまで大半が、ごみ焼却場などで処分されていたが、有効利用のシステムが完成した。


糸島1市2町には、約20店のカキ小屋が出店し年間約120㌧のカキが消費されている。
殻の一部は魚礁の資材として利用されているが、大半は処理業者が有料で、ごみ焼却場に運搬していた。

こうした中、JA糸島が経営する農園芸資材販売店「アグリ店」(志摩町)の古藤俊二店長が、広島県から仕入れているカキ殻の有機石灰に注目。

地元糸島のカキ殻でも作れないかと検討、3年前から実際にカキ小屋から殻の提供を受けて有機石灰を手作りし、畑で品質を確かめてきた。

古藤店長の取り組みを知った県水産海洋技術センター(西区)の職員が協力を申し出て、石灰製造販売会社の「シタマ石灰」(宮若市)を紹介。
同社が今シーズンから製品化に乗り出すことになった。

各カキ小屋は今月から、カキ殻に割りばしなどが混じらないように分別。
同社が1㌧当たり3,000円で買い取って回収し製品化する。

販売はJA糸島が担当し、来年1月中旬からアグリ店で売り出す予定。
名称は「シーライム」(海の石灰)。
糸島ブランドのマークを付け、価格は20㌔で500円前後。
カキ殻の有機石灰はカルシウムやミネラルが豊富で、畑の土をやわらかくするという。

志摩町船越でカキ小屋を経営する仲西常雄さん(56)は「お客さんに再利用のことを話すと、みなさん分別に協力してくれます」と話す。
古藤店長は「カキは川から海に流れ込んだ山の養分で成長する。殻を畑のために使うことで、山の恵みを大地に戻し循環できる」と語っている。


西日本新聞より

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2009年11月20日

ペレットストーブ

秋田県大館市は今冬、市の施設に環境に配慮した燃料といわれる木質ペレットストーブを90台設置する。

間伐材や林地残材などの木質系バイオマス利活用の一環で、市は地球温暖化防止対策に向け、一般家庭への普及啓発にも役立てたいとしている。

設置されるペレットストーブは、更新時期を迎えた石油ストーブを切り替えて導入。
国の地域活性化・経済危機対策臨時交付金約4,000万円で購入した。

田代総合支所や公民館、学校、体育館など計18施設に、場所に応じて4つのタイプをすでに85台設置。
さらに今月中に5台を取り付ける。

同市は本庁舎のペレットボイラーに加え、2008年12月に市長室や市民ホール、議会第1委員会室、田代・比内両総合支所に計5台のペレットストーブを設置しているが、今回のように広範に各施設に設置するのは初めて。

全体のペレット消費量はひと冬あたり約130㌧でストーブ1台あたり1,500㌔と試算。
二酸化炭素の排出削減量は約162㌧、1台あたり1,868㌔と見込んでいる。
燃料の製造能力は月産200㌧あり、今回のようにストーブを大量に設置した場合でも十分調達できるという。

ペレットストーブは石油ストーブに比べて本体価格やランニングコスト面で割高だが、市地域振興課は「何といっても環境に優しいのが大きな特徴。
ペレット燃料化を推進し、公共施設のほか一般家庭への普及の足がかりとしたい」としている。【田村彦志】


毎日新聞より

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2009年11月19日

環境首都をめざす自治体

環境首都をめざす自治体・全国フォーラムin安城」が24、25の両日、安城市三河安城本町の三河安城シティホテルで開かれる。

NPO法人「環境首都 コンテスト全国ネットワーク」の主催で、地球環境の保全や持続可能な社会を築くのが目的。

全国の約20市区町村や環境団体、大学などから首長や職員、市民、学識者ら約150人が参加する。

24日は午後1時からの開会式に続き、午後6時まで市区町村長と環境団体メンバーによるディスカッションがある。
テーマは「低炭素社会・持続可能な社会構築に向けて」。

25日は午前8時20分からディスカッションの第2部のあと、午後1時半から「地域から日本を変える! 自治体環境先進事例発表会」が開かれる。

参加無料。問い合わせは安城市環境首都推進課へ。

同ネットワークは2001年から毎年、全国の市区町村を対象に「環境首都コンテスト」を実施している。
環境自治体づくりを促進し、環境行政のレベルアップを目指す。
各自治体の環境行政を毎年評価し、ランキングを定める。
昨年の第8回コンテストには67自治体が参加した。【安間教雄】


毎日新聞より

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2009年11月18日

トンボ、バッタ戻る

国土交通省高山国道事務所が中部縦貫自動車道の高山西インターチェンジ(IC)=岐阜県高山市清見町=で進めている「飛騨の森再生」と名づけたビオトープ実験が5年を経過し、自動車道建設で一時は姿を消した在来種の生物や植物などが定着していることが分かった。

高山西ICは2004年11月に完成した。
通常は工事のために切り開いた場所は植栽するが、道路の建設によって動植物・昆虫類の生息環境が分断され、従来の自然環境が大きく変化する可能性があった。

そこで、IC内を「飛騨の森再生実験場所」と位置づけ、工事のために出た土砂や巨石などで約4,000平方㍍の排水調整のための調整池(水域)と、陸域を設置。

動植物や昆虫類がどれだけ再生できるか、2005年から毎年、モニタリング調査を実施してきた。


この結果、5年を経過して調整池では湿地性と池沼性の植物が繁殖し、環境省のレッドリストなどで絶滅が心配されているミズオオバコや、イヌタヌキモが定着。水生昆虫はトンボ類など26種が確認され、2005年度調査の17種から着実に増加した。

陸上昆虫類もチョウやバッタが年々増加しており、2005年度の98種類から120種に増えていた。

同国道事務所は「移植した根株・貴重植物とも生育状況は良好で、周辺からの侵入植物も多く見られる」と話している。【奈良正臣】


毎日新聞より

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雨水貯留システム

岸本国際技術研究所は、トリム(那覇市)と共同で、廃ガラスを再生利用し軽量発泡資材「スーパーソル」を活用した雨水貯留システムを開発した。

貯留した雨水は、少ない維持費で芝生などのグラウンド緑化や災害時の水源として活用できる。

同社は現在、関東エリアの公立学校などをターゲットにシステム導入に向けた働きかけを展開している。

同システムで雨水貯留層内に敷設して使用するスーパーソルはアルカリ素材でカルシウム分を含み、多孔質構造を持っているため、水の腐敗を防止することができる。

さらに、従来の地下埋設型浄化システムのように、ポンプで水を循環させる必要がなく、電力消費量の抑制を始めとする維持管理コストの削減、二酸化炭素(CO2)の排出抑制が可能だ。


規格品ではないため、形や大きさなど設計に自由度があり、一般住宅からマンション、公共施設や公園、校庭のグラウンドなどに幅広く導入可能なのも大きな特徴となっている。
沖縄県で実施した実証実験では、年間約650㌧の水道量を節水するとともに、節水に伴うCO2排出量も年間234㌔低減した。
自社検査の結果、水の腐敗もなかったという。

政府が進める温室効果ガス削減策の強化もあり、ランニングコストやCO2排出が抑制できるシステムの潜在需要は高い。
同社の小野素子代表取締役は、「維持費抑制や災害時対応のほか、雨水の利活用とガラスのリサイクルで環境教育に役立つというメリットがある」と優位性を説明する。


スーパーソルは、国土交通省のNETIS(新技術情報提供システム)にも登録されており、多くの公共土木工事などで活用実績がある。
地域で発生したビンなどの廃ガラスを域内で再利用する画期的な取り組みとしてトリムと業務提携し、1998年に生産を始め、現在は全国9カ所に工場がある。
小野代表取締役は、「最終的には47都道府県すべてに工場を設置したい」と循環型社会形成へのさらなる貢献を目指している。


建設通信新聞より

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2009年11月17日

COP15で京都の決意発信

来月にデンマークで開かれる気候変動枠組み条約締約国会議(COP15)を前に、京都の学生や企業、研究者でつくる「びっくり!エコ実行委員会」が募集したエコ標語の入選作100点が16日、発表された。

ごみの減量や省エネなどをテーマにした2,200件を超える全応募作品はCOP15の会場で展示され、京都の決意を世界に発信する。

同実行委が8月に京都市内で催したイベント「びっくり!エコ100選」の会場やホームページなどを通じて、今年6月から10月末まで全国から募集した。
幼児からお年寄りまで全国から計2,213件の応募があった。


実行委のメンバーらが審査した結果、
京都府賞には「未来(あす)のため エエ古都京都 積み重ね」、
京都市賞には「京野菜 地産地消で 京美人」
が選ばれた。

全体では、マイバッグの持参など身近な取り組みを表現した作品が多く、ほかに入選作には
「マイバッグ すすめるお店を エコひいき」や
「エコエコと 言ってるわりには できてない」
「九十の 母に見習う エコの術」
などがあった。

入選作を含む全作品はCOP15の市民展示スペースに張り出すほか、デンマーク大使に届ける。
入選作は実行委のホームページで公開する。


京都新聞より

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2009年11月16日

3Rでも事業仕分け

政府の行政刷新会議が11月11日から実施している2020年度概算要求事業仕分けの対象に、廃棄物・3R関連で7事業が入った。

遅くとも27日までに廃止、統合、民営化の方向が決まるとみられる。

省別では、
環境省が
循環型社会形成推進交付金(浄化槽含む)、
廃棄物処理施設の温暖化対策事業、
エコ燃料利用促進補助事業、
エコ燃料実用化地域システム実証事業
の4事業。

国土交通省が
土壌汚染環境保全対策事業、

農林水産省が
エコフィード緊急増産対策事業、
地域資源活用型エコフィード増産推進事業
の2事業。


このうち最大規模となっているのが循環型社会形成推進交付金。
廃棄物関連で約348億円(公共)。
地方自治体ではすでに慢性的な財政難や、より高度で高性能な処理施設の建設が高コスト化、新規が難しくなっている事情もある。

事業仕分けの仕方によって民営化の流れが打ち出される可能性も有ると見られる。


循環経済新聞より

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2009年11月15日

里地・里山保全で新法検討

環境省は、豊かな自然環境を保っている里地や里山を保全するため、来年の通常国会に新法を提案する方向で検討に入った。

保全に必要な土地を買い取る仕組みを盛り込む。

来年10月に名古屋市で生物多様性条約締約国会議(COP10)が開かれる機会をとらえ、新法を通じて自然保護の取り組みを強化する狙いだ。


里地・里山は、田んぼやため池に代表されるような、農林業などの適度な開発を通じて形成された自然環境を指し、さまざまな野生生物をはぐくんでいる。

昨年施行された生物多様性基本法に加え、民主党が衆院選に向けまとめた政策集でも、里地・里山保全を進める考えが示されている。

政策集では「(保護すべき地域の)所有・管理を国・自治体で進め、取得については国の費用で計画的に進める」とし、自然環境を保全するナショナルトラスト運動のような土地の買い取りを国としても進める方針を示している。


時事通信より

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2009年11月14日

水俣市がリサイクル事業化目指す

熊本県水俣市は、経済産業省と環境省のレアメタル(希少金属)リサイクルモデル事業の地域指定を受け、今月から使用済み小型家電製品の回収や中間処理の試験事業を始める。

家庭からの資源ごみ収集の一環で回収し、将来のリサイクル方法確立を目指す。

レアメタルはリチウムやタングステン、インジウムなど携帯電話やゲーム機、デジタルカメラなどの電子製品に使われる金属。資源量が少なく、回収やリサイクル方法の確立が課題となっている。


水俣市は昨年10月、市内のリサイクル企業や熊本大などと「レアメタルリサイクル研究会」を発足させ今年4月まで、自主的な回収試験を実施した。

今年度新たに資源ごみ収集を通じた回収や衝撃破砕機などを使った解体・選別を計画したところ国から先進性が評価され、モデル事業への応募8地域の中から8月、名古屋市や京都市などと共に4地域の指定に入った

具体的には12月から来年2月まで、市内の7地区を選び月1回の資源ごみ収集時に専用ボックスで使用済み携帯電話など18品目を集める。
また市役所や医療センター、スーパーなど5カ所にも常設ボックスを置く。

手始めに今月22日に開く「環境モデル都市フェスタ」会場でボックスを設置して回収を呼び掛ける。
市は「モデル事業を通じて、将来は水俣での事業化を目指したい」としている。

環境モデル都市フェスタは22日午前10時から、同市牧ノ内の市文化会館と「もやい館」である。
「ゼロ・ウェイスト(ごみゼロ推進)宣言」をしている徳島県上勝町、福岡県大木町の町長らを招いたパネルディスカッション「ごみを出さないまちの実現を目指して」などを予定している。【西貴晴】


毎日新聞より

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2009年11月13日

使用済みケータイの回収キャンペーン

経済産業省は11月11日、使用済み携帯電話の回収・リサイクルに協力した人に、抽選で最高5万円の商品券をプレゼントする「たんすケータイ あつめタイ\(^o^)/」キャンペーンを11月21日から実施すると発表した。

同キャンペーンは、使用済み携帯電話をインセンティブを付けて回収し、その効果を検証する「平成21年度使用済み携帯電話の回収促進実証事業」として行われるもの。

多機能化・高機能化にともなって減少傾向にある使用済み携帯電話の回収台数を増やし、携帯電話に含まれる貴金属やレアメタルといった有用金属の有効活用を促進するのが狙いだ。


2,500円以上の携帯電話を購入・機種変更する際にそれまで使っていた携帯電話の回収に協力した人には5万円/5,000円/1,000円の商品券が当たる抽選への応募券、2,500円未満の携帯電話を購入・機種変更した人や、購入・機種変更を伴わずに使用済み携帯電話の回収に協力した人には1,000円の商品券が当たる抽選への応募券がそれぞれ贈呈される。

当選者数は、5万円が800人、5,000円が8,000人、1,000円が15万人の15万8,800人。
落選者には「1円を環境保護団体に寄付する権利」が贈られ、賛同した場合は事務局を通じて環境保護団体に寄付される。

回収対象となるのは、携帯電話、PHS、データ通信カードの3種類。
回収実施期間は2009年11月21日~2010年2月28日の100日間で、全国の家電量販店、スーパー、携帯電話専門店の約1,800店舗で回収を受け付ける。
抽選への応募は2010年3月31日まで。【栗田昌宜】


Business Media 誠より

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2009年11月12日

間伐の竹を肥料に

間伐した竹を破砕機でチップ状にする実演会が11日、長岡京市今里の京都中央農協乙訓ライスセンターで開かれた。

乙訓地域のタケノコ栽培農家や市町職員約50人が、破砕の様子や竹チップで作った肥料を興味深そうに見学した。

2市1町と乙訓市町会でつくる「乙訓竹の再利用調査研究連絡調整会議」が竹の有効利用を目的に催した。

メーカーが破砕機の挿入口から長さ約2㍍の竹を差し込むと、細かいチップ状の竹片が噴出口から勢いよく吹き出した。

参加した農家は竹チップを手に取って細かさを確かめた後、「回転刃の耐用期間はどのくらいか」「節も細かく砕けるのか」「竹に土が付いたままでも使えるか」と尋ねた。

続いて竹チップを発酵させて作った肥料を見て手に取り、においなどを確かめた。

終了後は各市町と農協の職員が、竹チップ肥料の普及策について意見を交わした。


京都新聞より

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2009年11月11日

甲子園芝、27年ぶり総替え!


阪神甲子園球場が、今オフに外野芝生(約9,000平方㍍)の総張り替えを行うことが11日、分かった。

1982年オフ以来27年ぶり。
作業は12月中旬から行われ、1月末までに完了。
3月上旬のオープン戦から新グラウンドの運用が開始される。

また、撤去された芝生については橋下徹大阪府知事(40)の発案により、府内の学校の校庭緑化に使用したい旨を阪神電鉄に打診中。
現在両者間で無償提供に向けた交渉が行われており、近日中に正式決定となる見込みだ。


1982年オフに総張り替えが行われた甲子園球場の外野芝生だが、近年は老朽化が進行。
1995年の阪神・淡路大震災の影響もあり、外野定位置、フェンス際付近などで起伏が見られるようになった。

2006年オフからのスタンドの改修工事を契機に「グラウンドもリニューアルしようということになった」と電鉄関係者。
12月13日のアメフットの甲子園ボウル終了を待って、グラウンドの若返り作業が施されることになった。

張り替えられる芝生は現行と同品種。
また、同時進行で内野部分の黒土も一時的に運び出され、不純物が取り除かれる。
さらに外野芝の水はけ向上のためフェンス際の側溝の改修も予定されており、グラウンド全体の大リニューアルとなる。

工期は1月末までを予定。
3月上旬までを新芝生の養生期間に充て、オープン戦から新グラウンドが運用される。

撤去された芝生については、橋下知事の発案により、大阪府が校庭緑化のための譲り受けを希望。

大阪・北野高時代にラグビーで全国大会に出場した経歴を持つ同知事は芝生に対する造詣が深く、早期から非公式レベルで阪神電鉄側に対して協力を要請していた。

現在、両者間で無償提供に向けた最終調整が進行中。
府関係者は「その方向で動いています。前向きに進んでいます」と話しており、近日中に正式決定となる見込みだ。


デイリースポーツより

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温暖化ガス1.9%増

環境省は10日、京都議定書の初年度に当たる2008年度の温室効果ガス国内排出量(速報値)をまとめた

二酸化炭素(CO2)換算で12億8,600万㌧で、議定書の基準年(CO2は1990年度)比で1.9%増加。

議定書は2008~2012年度の5年間、年平均6%の削減を日本に義務付け、このうち5.4%は森林によるCO2吸収や海外からの排出枠調達によって削減する計画だが、初年度は目標達成に2.5ポイント届かなかった計算だ。

2008年度の排出量は、前年度(13億7,100万㌧)比では6.2ポイント低下。

世界的な金融危機に端を発した景気後退により、製造業でのエネルギー消費が減少したためとみられている。


時事通信より

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2009年11月10日

「MOTTAINAI」の拠点が開業

毎日新聞社がノーベル平和賞受賞者のワンガリ・マータイさんや伊藤忠商事とともに環境と平和に関する情報を発信する拠点「MOTTAINAI STATION&Shop」が10日、東京都千代田区の毎日新聞東京本社のあるパレスサイドビル1階にオープンした。

風呂敷やマイ箸(はし)、ランチボックスなどマータイさんが監修した約150種類の資源循環型商品を取りそろえた初の常設店舗となる。

オープニングセレモニーは同日午前11時半に開始。

タレントのルー大柴さんや毎日新聞が取り組む富士山再生キャンペーンで連携する山梨県富士河口湖町の渡辺凱保(よしやす)町長らが、朝比奈豊毎日新聞社長とテープカットを行った。

会場では、同町提供の新鮮野菜を販売したほか、町内で取れた花のビオラを無料配布。
また、オープン記念として11月末まで資源循環型商品を2割引きで販売する。


毎日新聞より

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2009年11月09日

生ごみ+竹粉で鶏飼料

一廃・産廃の収集運搬、再生処理事業を行う繁栄商事(三重県四日市市、青松兄恭社長)は、食品工場から発生する生ごみに竹粉を混ぜ、鶏の飼料とする実証実験を始めた。

四日市大学エネルギー環境教育研究会を中心に、産官学で取り組む資源循環プロジェクトの一環。

期間は来年3月末までで、その後の事業化を目指す。


プロジェクトは今年6月から始動。
生ごみと竹粉を原料に鶏の飼料を作り、鶏ふんは肥料にして畑の野菜栽培に活用。
卵や野菜は地域や市場に戻して循環させる取り組みだ。

「竹鶏物語~3Rプロジェクト」の名称で、環境省の「循環型社会地域支援事業」に採択されている


同社は、弁当やパンの製造工場から出る野菜くずやパンなどの生ごみを回収。
大学内の竹林から切り出した竹粉と酵素、米ぬかを加えて乾燥処理し、1日当たり100~150㌔の飼料を製造している。

飼料は、同県鈴鹿市の「ヤマブキ養鶏」の100羽に供給。
鶏ふんは近隣の畑約1,300平方㍍にまき、野菜づくりに役立てている。

また、卵の生産も始まっており、試験的に県内の老舗旅館や洋菓子店などで使用。

将来的には「四日市名物」としてのブランド化も視野に入れる。
同社の山中紀幸専務は「実証試験は順調に進んでおり、終了後は事業化する計画を立てている。社としても生ごみリサイクル事業にはさらに力をいれていく」と話している。


循環経済新聞より

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2009年11月08日

秋芳洞、エコの光LEDに活路

国内最大のカルスト台地「秋吉台」の地下で、幻想的な世界を織りなす大規模な鍾乳洞「秋芳洞」(山口県美祢市)。
学術的価値の高さから国特別天然記念物に指定される一方、中国地方屈指の集客力を誇る観光資源でもある。

しかし、この名勝で深刻な問題になっているのが洞内の“緑化”。

観光用の照明が、本来存在しない植物を育ててしまっているのだという。

「環境」と「観光」という一見、相反する命題に悩んできた地元・美祢市は今年度、洞内の照明を“エコの光”として注目されるLED(発光ダイオード)に全面的に切り替える事業に着手する。


「太陽光が届かず、暗闇が延々と続く秋芳洞の中は、気温は年間を通じて17度前後で一定。このため、植物は育たず、洞内だけに住む固有の生物が50種以上も見つかっている。独特の貴重な生態系が形作られているんですよ」


秋吉台、秋芳洞の自然を見守り続けてきた庫本正・秋吉台科学博物館名誉館長が力説する。

「シコクヨコエビ」「アキヨシシロアヤトビムシ」など洞内固有の生物は、目が退化し、体が透き通っているのが共通した特徴。
これらは洞内だけに生息し、数種類のコウモリだけが洞内外を行き来している。

「数十万年の歳月をかけてできたこの環境を一変させたのが、観光用に設置された照明なんです」。
庫本さんは、心配そうに語った。

古くから「滝穴」としてその存在が知られていた秋芳洞は、明治42年に観光用の鍾乳洞として公開を開始。
現在では、通路を照らす足下灯と、「百枚皿」や「黄金柱」などの見どころを照らすスポット灯を合わせ、計155基の蛍光灯や白熱灯、水銀灯などが取り付けられている。

明かりが照射された鍾乳石や岩肌には、藻類やコケ、シダなどの植物が繁殖して緑色に覆われたり、黒ずんだりした個所が見られる。
本来、洞内に育つはずのない植物が入り込み、電灯の明かりで光合成をし、成長しているというわけだ。

「景観を損ねるだけでなく、植物の根が岩などを傷める恐れも」と庫本さん。
長い期間をかけて育まれてきた秋芳洞固有の環境が、危機にあるのは確かなようだ。


こうした状況に対し、「次世代の光として注目されているLEDを活用できないか」と考えたのが、県産業技術センターの電子応用グループだ。

平成19年度に研究を始めた同グループは、同年10月~20年10月の1年間、洞内に設置された蛍光灯の1つを、試作したLED照明に取り換えて植物の生育状況などを調査。
この結果、LED照明は、付近の蛍光灯に比べて植物の生育を15%抑制したことが分かった。

「さらに、消費電力量は蛍光灯の半分、発熱量は3割低減できた」と、川村宗弘・グループリーダーは説明する。

別の実験では、緑色光が光合成を抑制する効果があることも知られている。
「LEDは波長のコントロールが簡単。今後、緑色を含みながら、人の目にも違和感のない光を作り出したい」と川村さんは意気込む。


こうした取り組みと並行し、秋芳洞を管理する美祢市は、洞内の照明をすべてLED照明に転換する方針を打ち出した。

「現状では、照明が洞内環境に悪影響を及ぼしているのは明らか。さらに既存の機材は老朽化が進み、何らかの変更、改修が必要だった」と市総合観光部。
「緑化の抑制だけでなく、洞内温度の維持や、電力使用量の削減などにつながる上、従来の照明に比べてデザインの自由度が高いというのも魅力的」と期待する。

観光用に公開されて今年で100周年を迎えた秋芳洞。
「自然保護」と「観光振興」の共存に挑む年としても、大きな節目となりそうだ。

「秋芳洞」
もともと海の中でサンゴ礁として誕生し、その後石灰岩が発達したカルスト台地になったという秋吉台。
そこからしみ込んだ地下水の浸食により地下に形作られた450以上もの洞窟の中で、総延長10㌔と東洋屈指の規模を誇る鍾乳洞のこと。
古くから「滝穴」としてその存在が知られていたが、その一部を明治42年に観光用として公開。
大正15年に当時皇太子だった昭和天皇が訪問された際、「秋芳洞」と命名。
平成17年には秋芳洞を含む秋吉台の地下水系がラムサール条約に登録された。

現在、洞内約1キロが観光コースとして開放され、約40分~1時間で見学できるという。【山口支局 小林宏之】


産経新聞より

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2009年11月07日

エコ農業、産品PR

農薬や化学肥料を減らした「エコ農業」をPRする産品などの数々が、福井県庁1階ロビーに展示されている。30日まで。

池田町産の無農薬無化学肥料栽培米「うららの米」など県内各地のJAが展開する特別栽培米のサンプルのほか、JASが定める有機農産物の認証マークなどをパネルを使って分かりやすく展示。

また県内75の小中学校の子どもたちが、地域の生産者と共同でゴーヤを生産する「野菜カーテン運動」も紹介している。


県食の安全安心課は「環境に優しい取り組みをぜひ知ってほしい」と話している。【大久保陽一】


毎日新聞より

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2009年11月05日

生ごみ分別回収の世帯拡大

横浜市は11月から生ごみを分別回収し肥料として再利用する実証実験の対象世帯を増やした。

規模を拡大して生ごみの再利用の課題を探り、一段のごみ減量につなげたい考え。

市は昨年10月から都築区内の一部の世帯の協力を得て生ごみを分別回収。

動物の骨や梅干の種など発酵に時間がかかるごみを除いてもらい、堆肥に加工した。
でき上がった堆肥は周辺の農家に配った。

今年11月から分別回収の協力世帯を神奈川区(60世帯)と港北区(131世帯)に広げた

市は実験を通して、すべての生ごみを燃やす場合と、一部を肥料化した場合の二酸化炭素(CO2)の排出量の差や、かかる費用などを調べる。

横浜市のごみの総量は減少傾向だが、今後は燃やすゴミの4割を占める家庭の生ごみの減少が課題となる。


日本経済新聞より

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2009年11月04日

棚田保全に都市住民が協力

農村の高齢化などで荒廃が懸念される棚田の保全に、農作業体験などを通じて都市住民や企業が協力する取り組みが活発だ。

水がきれいでおいしい米が育つ田で、多様な生き物など自然と触れ合う貴重な機会になっている。

食の安全や環境への関心の高まりが農村活性化に一役買っている。

谷あいに階段のように重なる棚田をコオロギやカエルが跳ねるたび、親子の歓声が響く。
栃木県茂木町の「岩ノ作(いわのさく)棚田」で10月初旬、首都圏の住民らでつくる特定非営利活動法人「棚田ネットワーク」が主催した稲刈り体験ツアー。
3歳の長男と参加した茨城県つくば市の主婦は「ご飯がどうやってできるのか知ってほしい」と話した。


「希少種のトンボやドジョウもいる。都会の人のおかげで棚田の素晴らしさに気付いた」と笑顔を見せるのは地元農家の小林章市さん(59)。
棚田は生産効率が悪く、減反やコメ価格低迷、後継者不足で約5年前までは2㌶のうち4分の3が放置され木が茂っていた。

地元の集落は荒廃を食い止めようと、耕作放棄防止活動を支援する国の中山間地域直接支払制度を活用するとともに、都市住民の自然観察や農作業体験の受け入れを始めた。
農村の原風景に魅せられて茂木町を訪れる人々は年々増加し、栽培面積も1㌶まで回復。
ネットワークの会員らが体験田の米を年間100㌔買い取ることも決まった。


楽しみながら棚田を守ろうという取り組みは各地に広がっている。
農作業の手伝いに行くだけでなく、棚田の“オーナー”として会費を支払い、収穫を受け取る「棚田オーナー制度」は1992年に高知県檮原町で始まって以来、全国約80カ所で実施。
協力自治体などが集まる「棚田サミット」も今年で15回目だ。


棚田保全を社会貢献と位置付け、応援する企業も少なくない。
製薬会社アストラゼネカ(大阪市)は2006年から毎年、社員約3,000人が棚田など中山間地域(2009年は55カ所)で稲刈りなどのボランティアに参加。
都市の企業や団体と農村の提携を促進、農地復旧などに取り組む静岡県の「一社一村運動」でも、4地区で棚田保全事業が進行中だ。

2005年の農林業センサスによると全国の棚田の総面積は14万㌶。
棚田学会の安井一臣理事は「農家が米を作らないと景色も水源も守れない。大規模農家とは違う助成が必要だが、都市に住む棚田の『応援団』の増加は後押しになる」と一連の動きを歓迎している。


フジサンケイ ビジネスアイより

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2009年11月03日

バイオ燃料、どうやって作るの?

横浜市は2日、給食の使用済み油からバイオディーゼル燃料(BDF)を精製し、下水処理施設の発電に使う過程を公開した。

市は9月から金沢区内の市立小学校から給食の揚げ物に使った米油を回収し、同区内の授産施設で精製。

施設から車で5分程度の市の下水処理施設で発電施設の燃料として使っている。

お披露目式では林文子市長が
「小さな行動の積み重ねが地球温暖化問題の解決に大きな力になる」とあいさつ。

近くの小学校の児童と一緒に精製機のボタンを押し、使用済み油の精製を開始した。


林市長はその後、でき上がったBDFを下水処理施設の発電施設の燃料タンクに注入。
発電を始めた。
来年3月末までに10㌔㍑のBDFを精製する。
市は来年度以降、福祉施設に置く精製拠点を6カ所に拡大し、使用済み油の回収を全区の小学校に広げる方針だ。


日本経済新聞より

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2009年11月02日

エコ通勤普及策探る

トヨタ自動車関連工場の進出をにらみ、仙台圏北部の工業団地で路線バスを走らせてマイカー通勤を減らす「エコ通勤」の取り組みが10月に始まったのを受けて、エコ通勤の推進を目指すセミナーが同月27日、仙台市宮城野区の仙台サンプラザで開かれた。

全国の実践例が紹介され、エコ通勤の環境保全面などでの効果や普及のポイントが指摘された。

東北運輸局と交通エコロジー・モビリティ財団(東京)などが主催し、地方自治体や企業関係者ら約50人が出席した。

ヤマハ発動機(静岡県磐田市)総務部の太箸樹巨雄主管は、2004年12月に始めたエコ通勤の取り組みを紹介した。


太箸氏によると、取り組み前に自動車かバイクで通勤していた社員は83%。
徒歩や自転車、公共交通機関などを通勤手段にすると手当を支給するなどの施策を打ち出した結果、エコ通勤の参加者は2008年12月時点で67%に伸びた。
自転車と徒歩の社員は10%(2004年1月時点)から19%へとほぼ倍増した。

太箸氏は「強制はせずに、賛同者を徐々に増やしていくことが重要だ」と振り返り、「二酸化炭素(CO2)削減はもちろん、長期的に見れば、社有の駐車場を減らせるなどの経営的な利点もある」と強調した。


筑波大大学院の谷口綾子講師(都市交通計画)は環境や経済性、交通事故減少など、エコ通勤の効果を多角的に分析。
「社員同士で一緒に車で通勤したり、夏だけでも自転車に切り替えたりするなど、賢く使い分けることが大切だ」と指摘した。

運輸局、仙台市の担当者を交えた意見交換会も行われ、パソコン製造の富士通アイソテック(伊達市)が7月からエコ通勤手当を新設したことなどが取り上げられた。

県内では、エコ通勤の普及に向けてミヤコーバス(仙台市)が10月から、大衡村と大和町の工業団地を通る仙台市発着の路線バスと高速バスを運行している。


河北新報より

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2009年11月01日

直売所甲子園

全国から103の農産物直売所が参加して行われた「直売所甲子園2009」で、山梨県中央市の「道の駅とよとみ農産物直売所」(飯室隆人駅長)が最高賞の初代グランドチャンピオンに輝いた。

循環型農業への取り組みなどが高く評価された。

全国直売所研究会の主催で開催された直売所甲子園には、県内6カ所を含む全国103直売所が出場。

9月4日の第一次審査で応募書類をもとに「店舗外観」「商品」「サービス」などから22カ所を選考。

9月28日の第二次審査では審査員が現地調査を行い、最終選考に進出する10直売所を決めた。

10月13、14日に都立産業貿易センター台東館で行われた決勝戦では、山梨、山形、千葉、愛知、和歌山、鳥取、福岡、長崎、熊本の9県から10直売所が出場。

スライドを見せながら、12分間にわたって直売所の概要や取り組みをプレゼンテーション。
審査員による質疑応答も行われた。

道の駅とよとみ農産物著直売所は、飯室駅長が
「スイートコーン収穫祭などを通した消費者との交流」
「学校給食への食材提供による地域とのかかわりや地産地消の取り組み」
「収穫体験ツアーなど都市部住民との交流」
「生ごみや汚泥から作った堆肥(たいひ)を利用する環境保全型農業推進」
「豚肉など地元産の素材にした加工品の充実」
などをPR。

みごと初代グランドチャンピオンの座を射止め、優勝旗と賞金の100万円を受け取った。

10月22日には関係者が県庁に優勝報告に訪れた。
中央市の田中久雄市長は「農産物を作るときも堆肥を還元するなど循環型農業でやっているところが評価された」と誇らしげに語った。
直売所に農産物を搬入している生産者の代表者は「最高の栄誉を得ることができた。生産者一同が一丸となり、11年にわたって積み重ねてきた結果」とあいさつした。


横内正明知事はネギ、トウモロコシ、ブロッコリーなど直販所の製品の数々を手に取りながら、「私たち県民にとっても、初代グランドチャンピオンは大きな誇り。県内のほかの直売所もとよとみを追い抜く気持ちでやってほしい」と語った。


その他の各賞は、以下の通り。

▽絶品加工品賞=道の駅竜北氷川町物産館(熊本県)
▽日本一あたたかい直売所賞=ほのぼの芦田農園白井駅直売所(千葉県)
▽最強チームワーク賞=JA鳥取いなばJAグリーン千代水店(鳥取県)
▽日本一笑顔が素敵なスタッフ賞=農事組合法人わくわくふれあい市(長崎県)
▽日本一元気なおかあちゃん賞=産直あぐり(山形県)
▽新開玉子賞=JA福山市松永青空市(広島県)

産経新聞より

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