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2009年10月21日

海藻を活用し温暖化防止

地球温暖化防止に貢献しようと、青森県内の中小企業経営者らが「青森海洋環境エネルギー推進会議」を設立した。

二酸化炭素(CO2)を活用した海藻の育成と、石油代替燃料としてバイオエタノールを海藻から抽出する事業の構想を掲げる。

推進会議は「海に囲まれた青森の環境を生かしたい」と意気込んでいる。

推進会議は、青森市でクリーニング店を営み、会長に就任した太田竜生さんら県中小企業青年中央会に所属する経営者9人と、青森大の末永洋一学長、琉球大工学部の瀬名波出准教授(伝熱工学)ら有識者6人で発足した。

構想では、CO2を活用した海藻育成などを研究する瀬名波准教授らの助言を得ながら、県内の火力発電所などが排出するCO2を海水に溶かす気体溶解装置や、コンブなどの海藻養殖施設、海藻からバイオエタノールを抽出する工場の設計などを研究、技術の確立を目指す。


太田会長によると、高濃度のCO2を含む海水では海藻の成長が早く、効率良く養殖やエタノール抽出ができるという。
将来的には県内に国の事業や企業の誘致を図る。

本年度は琉球大の研究施設など先進地を視察するほか、県内各地の沿岸で海藻を採集し、構想に適した海藻の選定に取り組む。
構想に賛同する会員企業も募る。

太田会長は「青森県を取り囲んだ海は年間の海水温が安定しており、構想に適している。時間はかかるだろうが、行政や研究者の協力を得て、環境問題の解決に尽力したい」と話している。


河北新報より

投稿者 trim : 2009年10月21日 14:32