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2009年09月07日
「エコ果物」
葉の部分を再利用したパイナップル、二酸化炭素(CO2)の排出枠を付けたバナナ…。
環境に配慮した「エコ果物」の販売が好調だ。
景気低迷で果物全般の消費量が落ち込むなか、環境問題に関心のある消費者の需要を掘り起こしている。
低農薬で安全性が高いことも消費喚起につながっている。
輸入商社の住商フルーツ(東京・文京)は昨年秋、1房当たり1㌔㌘のCO2排出枠を付けたバナナ「自然王国エコ」を発売した。
販売店からの引き合いが強く、今年8月末までの累計販売量は約190万房に達した。
このバナナを買えば、栽培や流通に伴う農機やトラックのCO2排出量を勘案しても1房500㌘程度のCO2削減につながるという。
農薬の使用量を減らすなど栽培も環境に配慮した。
店頭価格は販売額に排出枠の取得費用(約5円)を上乗せしていることもあり、1房250円程度と高め。
今後は低単価のエコバナナ投入も視野に入れ販売拡大を狙う。
青果物販売大手のドール(東京・千代田)は今年4月、「スウィーティオ・エコパイン」の販売を始めた。
食べられない葉の部分を、産地のフィリピンであらかじめ取り除いている。
除去した葉の部分は農地に植えると再び実がなるため、年間3万㌧程度の葉のゴミ削減につながっている。
価格は都内の店頭で1個400~500円程度と通常並み。
日本で販売するパイナップルの約4割はすでにエコパインだが、「今後は5割程度まで切り替えが進む」(ドール)見通しだ。
JAみなみ信州(長野県飯田市)は「エコ幸水」「エコ豊水」というナシを栽培している。
農薬と化学肥料の使用量を通常より3割減らした。
一般の幸水や豊水と比べて卸値は1箱(10㌔)200~300円程高いが、愛知や大阪を中心に販売は好調だ。
今年の生産量は約140㌧と前年比17%増える見通しだ。
日経流通新聞より
投稿者 trim : 2009年09月07日 12:02