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2009年05月07日

「民泊」と「名物料理」に力

和歌山県白浜町の日置川町商工会は、日置川地域で取り組んでいる体験教育旅行の受け入れを中心とした「民泊の里」を目指す事業と、地域の名物料理づくりを強化する。

地域の魅力を全国に広める活動を支援する経済産業省の事業に、日置川町商工会の企画が採択された。
本年度は800万円の補助を受ける。

商工会は「体験教育旅行を売り出し、3年以内に年間の体験プログラムの受け入れ人数延べ1万人、地域の売り上げ1億円以上を目指す」と意気込んでいる。


日置川地域では、豊かな自然を生かした地域振興を進めようと、2004年10月に行政と商工会、JA、住民団体などでまちづくり団体「大好き日置川の会」を結成した。

住民が主になって「ほんまもん体験」の推進と民泊の受け入れに力を入れている。

商工会は中小企業基盤整備機構の支援を受け、独自に旅行商品を企画・推進するといった「民泊の里」の構築が地域で可能かを2008年度に検討した。

専門家を交えて勉強会を22回開き、農林水産業や自然、生活文化など各分野を取り入れた約60の体験メニューと、海と川を背景にした二つの県立自然公園があるという地域の特性を生かせば事業化は可能と判断したという。

本年度は、関東、関西、中部、中四国方面の旅行会社関係者や企業、学校の福利や修学旅行担当者を招き、日置川地域のPRに力を入れる。

また、体験プログラムのインストラクターの養成にも着手し、5年間で新たに10人程度を育成する。

さらに、民泊利用者の昼食メニューとして、アユなど地域の食材を使った地 域の名物料理の開発にも取り組む。

名物料理の開発について商工会は「地域の産品を地産地消から地産地商へ発展させる事業。
地元食材でいかに全国展開が図れるか考えたい」と話す。
B級グルメ研究家として知られる俵慎一さんらを講師に迎え、今月中旬から勉強会をスタートさせる。

日置川地域には民泊事業所が約50軒あり、2、3年で80~100軒を目標に増やす。
また、今年の体験プログラムの受け入れ人数は延べ5,000人を目標にしている。

商工会の森田敏行会長は「民泊の受け入れは昨年、本格化したばかりだが、宿泊者や旅行会社・学校関係者から好評だった。商工会も積極的に支援し、地域振興に努める」と話している。


紀伊民報より

投稿者 trim : 2009年05月07日 18:31