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2009年04月24日
ミネラル水「い・ろ・は・す」
日本コカ・コーラは23日、重量が12㌘と国内最軽量のペットボトルを開発したと発表した。
従来の容器に比べ樹脂の使用量を4割減らしたことで、製造時の二酸化炭素(CO2)の排出量を一般家庭600世帯弱分に相当する年3,000㌧削減できるという。
5月18日に発売するミネラルウォーターの新商品「い・ろ・は・す」に採用する。
店頭価格は520㍉㍑入りで126円。
環境意識の高い20~30歳代の男女に売り込み、水分野でトップシェアのサントリーの「天然水」や、輸入ブランドとの熾烈(しれつ)なシェア争いを勝ち抜く考えだ。
い・ろ・は・すの名称は、日本古来の「いろは歌」の最初の3文字と、健康と環境志向のキーワード「ロハス」を掛け合わせた。
国産の水にこだわり、山梨県や富山県など国内の名水地5カ所から採取した天然の軟水を使用。
新商品発売に伴い、既存商品の「アクアセラピー ミナクア」やベルギーから輸入する「ショーフォンテーン」は、順次新商品に置き換える。
新商品の最大の特徴は、独自製法で開発した12㌘のペットボトルの新容器。
国内で製造される500㍉㍑のペットボトルでは大塚製薬の「ポカリスエット」(18㌘)が最軽量で、輸入品では「クリスタルガイザー」(14㌘)が最も軽いが、これを上回った。
また、飲用後には絞って小さくできるなど、リサイクル性も高めている。
消費者の健康・ダイエット志向の高まりを背景に2001年以降2ケタ成長を続けてきたミネラルウオーターだが、ここにきて市場の減速感が強まっている。
日本ミネラルウォーター協会の調べによると、2008年(1~12月)の市場は前年比0.4%増の251万5,290㌔㍑と、伸び率が2007年(6.4%増)から大幅に鈍化した。
景気悪化に伴う消費者の節約志向の高まりで、500㍉のペットボトルで国産より10~30円割高な輸入品の販売が14%も落ち込んだのが影響した。
ミネラル水は、コストに占める輸送費の比率が通常飲料に比べて高く、輸入品は値下げが難しい状況にあるためで、輸送費を圧縮する余地がある国産品が4.7%増となったのとは対照的な結果となっている。
ただ、それでも輸入品は「500㍉㍑の小型容器では6割超と圧倒的なシェアがある」と日本コカ・コーラのマーケティング本部・福江晋二ウォーターカテゴリー統括部長は分析する。
国産品のシェアが硬直化する中で、日本コカにとって、ミネラル水で約24%とトップシェアを持つサントリーとの差を詰めるためには、「ボルヴィック」や「エビアン」など輸入品からのシェア奪還が欠かせない。
日本コカにとって、環境配慮型の新商品で、輸入水を好む消費者需要をいかに取り込めるかが、サントリーを追撃するためのカギとなる。
フジサンケイ ビジネスアイより
投稿者 trim : 2009年04月24日 16:11