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2009年04月13日
脱割りばし宣言
京都の飲食店や食堂で、割りばしに代わって再利用可能な塗りばしを置いたり、自分のはしを持参する「マイはし」を奨励する動きが広がっている。
原木の過剰伐採や使い捨てへの抵抗感など、事業者の環境意識の高まりが背景にある。
京都市役所(中京区)の食堂。
昼時、大勢の職員が次々と塗りばしをトレーに載せる。
市は2年前、環境対策で塗りばしを導入した。
めん類が食べにくいなどの理由から、割りばしも一部置いているが、大半の職員は塗りばしを選んでいる。
飲食店でも割りばし離れが進む。
牛丼チェーンの吉野屋は今年3月、ほぼ全店で再利用可能なはしへの切り替えを始めた。
経営会社は「原木換算で年間約6,300㌧のCO2削減効果があると試算しており、ごみも710㌧減る」と意気込む。
また、ホテル日航プリンセス京都(下京区)は昨年6月、「マイはし」を持ってレストランを3回訪れた客に、ドリンク一杯無料のサービスを始めた。
現在まで中華店で125件、和食店で140件の利用があった。
大手回転ずしチェーンの「くら寿司」も昨年2月から「マイはし」の客への割引を実施し、これまでに14万3,000人以上が利用した。
林野庁によると、割りばしの年間生産量は約227億膳(ぜん)。
うち97%は輸入で、価格の安い中国産が輸入の98%を占める。
京都府は昨年6月、府庁(上京区)の食堂に、塗りばしと併用している割りばしを国内の間伐材製に切り替えるように依頼した。
しかし現在も輸入品のままだ。
食堂を経営する府庁生協は「国産は3倍以上高く、経営面から切り替えを断念した」と打ち明ける。
府は「間伐は木を元気にさせ、CO2吸収源にもなる」と強調するが、価格競争で外国産に勝てない現実が、環境保護につながる森林資源の活用を妨げている。
京都新聞より
投稿者 trim : 2009年04月13日 17:33