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2009年03月17日

竹害の間伐材から生まれた竹テント

旺盛な繁殖力で知られる竹。
成長が早く、さまざまな道具として使われ日本人の暮らしに深く溶け込み、愛されてきた。

しかし、この竹がいまや中山間地域では「竹害」なるものを引き起こし、被害は深刻化しているという。

生活用品がプラスチックに代わった現代、利用されずに放置された竹は繁殖し過ぎ密林化。
日の差さなくなった山林は植生が変わり荒廃し、近接する畑も竹林に侵食されてしまう。
農村部の高齢化により、竹林の手入れはままならず、全国的にもこうした竹害は拡大する傾向にある。

そこで、竹害防止に取り組んでいるのが、NPO法人トージバである。
ボランティアを募った竹取りツアーを企画。竹林を間伐し、間伐された竹を、千葉県成田市に拠点を置く「バンブーファクトリー城山十芳園」が、イベント用の出店者用テントに加工する。


竹テント」の特徴は、比較的容易に組み立てられる点。
また、鉄パイプの屋外用テントに比べ軽量で事故の心配がほとんどない。

2007年は耐久性を含めた試験期間とし、昨年から本格的にレンタル事業をスタートさせた。

原料の入手過程、製作工程など、里山の環境保全を目的としていることから国内のエコイベントで多く起用されている。
千葉・幕張メッセでの「ライブアース」や、東京ビッグサイトの「エコプロダクツ展2008」などでも設営された。
3月21日(土)に催される東京・代々木公園けやき並木のアースデイマーケットにも60棟ほど設営される予定だ。

間伐竹という素材を使い、現代のライフスタイルに合ったプロダクツを作る。
里山の保全だけでなく、産業としても成り立つ仕組みを提供するプロジェクトだ。


フジサンケイ ビジネスアイより

投稿者 trim : 2009年03月17日 10:43