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2009年03月03日
「省エネ駅」へ環境技術競う
JRや私鉄各社が、駅の省エネ化を活発化している。
太陽光パネルやLED(発光ダイオード)照明などを導入し、温暖化対策と同時に、コスト削減効果も見込む。
なかには、駅からの二酸化炭素(CO2)排出量ゼロを目指す計画もある。
リニューアルや新設に合わせてコスト削減だけでなく、地球温暖化対策を進めることで企業イメージ向上を図る狙いもあり、他社にも広がりそうだ。
JR東日本は、東京駅の東海道線ホームの屋根に、駅としては国内最大の太陽光発電パネルの設置を4月にも開始する。
総工費約11億円を投じ、計約3,000平方㍍分を導入する。
10年度の稼働を予定し、発電出力は390㌔㍗。
駅全体の消費電力の0.3%を賄う。
同社はすでに高崎駅(群馬県高崎市)に現時点で最大級の太陽光パネルを設置、省エネ化を進めてきた。
これに加え、2008年には駅やオフィスの消費エネルギーを10年度までに4.5%削減する目標を設定。
中央線市ケ谷駅や山手線目白駅で、発電効率の高いLED照明や照明自動制御装置を取り入れている。
「地球温暖化対策だけでなく、電気料金低減や蛍光灯取り替え回数が減るなどメンテナンス費用低減の効果もある」と期待する。
JR西日本は11年春の完成に向け、約2,000億円を投じてリニューアルを進める大阪駅で、雨水利用システムの導入を計画する。
1日平均700㌧の雨水をトイレの排水などに再利用、水力発電も検討中だ。
新しい大阪駅には約250㌔㍗の太陽光発電も導入し、合計のCO2排出削減効果は年80㌧と試算する。
一方、私鉄では東京急行電鉄は昨年6月にリニューアルした渋谷駅で、大規模駅として世界初となる自然換気システムを採用。
床下や天井に冷水を循環させることで、車両やレールなどを効率的に冷却するシステムと合わせて、換気・冷房設備の省エネで年間1,000㌧のCO2削減を実現している。
阪急電鉄も大阪府摂津市に2010年春に開業する新駅で、駅のCO2排出量を計算上ゼロにする日本初の「カーボンニュートラル(炭素中立)・ステーション」を打ち出している。
同社は駅で排出される電力使用量によるCO2排出量を年間約65㌧と試算。
これを太陽光発電や壁面緑化などの設備で約35㌧低減。
さらに、CO2排出枠の獲得や自然エネルギーを利用した「グリーン電力」を購入することで30㌧分を相殺し、排出量ゼロの達成を目指す。
フジサンケイ ビジネスアイより
投稿者 trim : 2009年03月03日 10:46