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2008年12月17日
大分県で「就農」推進の動き
「かつて農村は雇用の調整弁だった」。
大分キヤノンや東芝の非正規労働者が大量に解雇される大分県で、離職者に農場で働いてもらおうという動きが広がっている。
人手不足に悩む県内の農業関係者は「職場を失った若者たちに農業の魅力を伝え、後継者に育てたい」と期待している。
大分市のJAおおいた営農販売部の園芸課には16日、農作業のパート従業員募集に13件の問い合わせがあった。
10月までは、ハローワークや新聞に求人情報を掲載しても月に1~2件しかなかった。
しかし、この日は熱意が違った。
大分キヤノンマテリアルの下請け会社を解雇された40代女性は「今すぐにでも働きたい」と切実に訴えたという。
同県杵築市の「おおいた中央柑橘(かんきつ)園芸連」も選果場の補助員約20人を雇う用意がある。
藤原洋三・果実部長は「長く働くことができる若い人は絶対に必要」と離職者の受け入れを歓迎。
ただし「冷暖房もない環境で、賃金も決して高くない」と楽観はしていない。
同市には後継者不足から耕作放棄されたミカン畑が多い。
ミカン農家の50代男性は「離職しても畑に働き口がある。ミカンをやると決心すれば、農家の仲間で支えたい」とエールを送る。
大分キヤノンのある同県国東市に隣接する豊後高田市には近年、自動車関連企業の進出が相次いだ。
同市の北崎農園は、七草の選別などを行う作業員20~30人を募集。
北崎安行代表は「これまでは若者を製造業にとられていた。農業に心の充足を感じる若者が増える機会になれば」と期待を込める。
高齢化が進む大分の農業。
JAおおいたの関係者は「若者にも興味を持ってほしい」と、農業再生への思いを託す。
西日本新聞より
投稿者 trim : 2008年12月17日 11:33