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2008年12月16日
電気温水器 悪質訪販ご用心
省エネ効果があるヒートポンプ式電気給湯器「エコキュート」など、電気温水器を巡る訪問販売トラブルが急増している。
環境意識や経済性への関心の高まりに乗じて、悪質業者が通常の2倍を上回る高額で売りつけるケースが多発。
被害は30代~70代以上まで幅広い世代に及び、国民生活センターが注意を呼びかけている。
愛知県の40代の男性会社員は今年6月、自宅を訪れた販売業者から「光熱費が安くなる。キャンペーン中なので明日までに契約すれば特」などと勧誘され、エコキュートを107万円で即日購入した。
だが後で調べると、正規の価格帯と大きな差があることが判明、消費生活センターに相談を寄せた。
全国の消費生活センターによると、電気温水器の訪問販売に関する相談は2007年度、1,343件あり、2003年度(200件)の6.7倍に急増した。
2008年度は上半期だけで688件に上り、昨年同期に比べ8割増えている。
「環境にやさしい」「光熱費が割安になる」という利点を強調したうえ、「今ならキャンペーン中」などと急がせて高値の契約を強いる手口が目立つ。
家族の規模や利用実態に合わない容量の機器を購入させられたり、クーリングオフを断わられたりするトラブルも起きている。
相談者の平均契約額は約127万円で、IHクッキングヒーターや工事費などを含め、300万円以上に及ぶケースもある。
一方、東京電力によると、二酸化炭素(CO2)削減効果などのあるエコキュートの通常の価格帯は給湯専門で60万~75万円、床暖房のなどの付いた多機能タイプでも最大約100万円程度という。
訪問販売トラブル全体はここ数年、減少傾向にある。
住宅リフォーム詐欺などの悪質業者の摘発が進んだことなどが理由で、2007年度の相談は約117,700件で、2003年度(約184,800件)の3分の2以下にまで減っている。
電気温水器を巡るトラブルはこうした中で、特異な動きを見せている。
相談者についても特徴があり、訪問販売トラブル全体では女性(62.3%)や70歳以上(31.8%)が多くを占めるが、電気温水器を巡っては半数以上が男性で、30代~70歳以上までの各年代でほぼ同程度の割合(18~24%)となっている。
国民生活センターは「ほかの商品を扱っていた悪質業者が電気温水器に転換している。購入する際は見積もりを取るなどして冷静に検討し、必要な機能や容量についても確認をすることが必要だ」としている。
日本経済新聞より
投稿者 trim : 2008年12月16日 10:41