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2008年05月30日
耕作放棄地に実りを(小和瀬農村環境保全協議会)
耕作放棄地を再び農地に――。
埼玉県本庄市小和瀬地区で、住民らによる農地再生事業が今春、スタートした。
草や雑木で覆われていた土地には今、こんもりと土が顔を出し、野菜の苗も植えられつつある。
「いろんな人と協力して農地を守り、農村を活性化させたい」。若者から年配までが共通の思いを胸に、農地再生に向けてともに汗を流している。
農水省によると、全国の耕作放棄地を合計すると、埼玉県の大きさに匹敵する38万6,000㌶(2005年)になる。
埼玉県内でも1万2,000㌶が手付かずのままになっているという。
小和瀬地区でも4.7㌶にわたって、かつての農地に雑草や雑木が生い茂り、畑の農作物を荒らすキツネやタヌキのすみかとなっていた。
「高齢化が進む農家だけではもう、農村は維持できない。今、なんとかしないと」。
危機感を抱いた地元の酪農業、矢島利文さん(63)が、自治会や市民、隣接する群馬県島村地区の農家らに呼びかけ昨年10月、「小和瀬農村環境保全協議会」(矢島会長、約80人)を結成した。
農水省が行う農地・水・環境保全向上対策事業に応募し、年間約123万円の補助金を受けることが決定。
5年をかけて農地として整備する。
希望する農家に貸し出すほか、市民農園としても活用する計画だ。
今年3月2日に実施した1回目の作業では80人が参加し、焼き畑が行われた。
焼け跡から姿を現したのは、空き缶や古タイヤなどの大量のごみ。
想定外のごみ拾いに丸1日をかけ、4月には立ち並ぶ高さ30㍍もの雑木をチェーンソーやノコギリで切り倒した。
5月6日には、掘り起こした6㌃の畑に約20人がサトイモ、ナス、カボチャなど野菜の苗を植えた。
さいたま市の会社員、積田亜依さん(21)は「手のつけられなかった土地が、ここまでになった。そう考えると耕作放棄地ってもったいない」。
隣接する群馬県伊勢崎市の農業、小暮茂さん(68)は「若者がいるだけで張り合いがでるよ。地元もがんばんねえと」と張り切っていた。
今後は、コスモスの種まきや野菜の収穫祭も予定している。
矢島会長は「いろんな人が入ってくるだけで農村は活気付く。ただ大地を耕すだけでなく、活動を通して地域の輪を広げ、人の心も耕していきたい」と話している。
毎日新聞より
2008年05月29日
【岐阜県】温暖化対策強化 来月に県民から宣言募集
岐阜県は環境月間の6月、県民から「ぎふエコ宣言」を募集するなど地球温暖化防止の取り組みを強化する。
宣言は昨年12月に打ち出した「マイはし使用」と「マイカー使用自粛」の両宣言の“進化形”。
レジ袋を断る「マイバッグ使用宣言」や節水に努める「エコ水宣言」など8つを加えた10の宣言を「ぎふエコ宣言」にまとめた。
10万人の参加を目指しており、県地球環境課は「家庭から出る二酸化炭素(CO2)の削減はレジ袋の有料化などいや応なく巻き込まれる形ではなく、一人一人が自ら考えて取り組むことが大事」と呼び掛けている。
このほか、県は「マイはし」に賛同する飲食店を募り、協賛を示すステッカーを配布。
151店舗が6月の1カ月間、はしを持参した客に値引きなどのサービスをする。
県のホームページ「県まるごと環境パビリオン」では、温暖化防止に向けた日常生活の豆知識などを6月中、日替わりで紹介する。
本年度中に「県地球温暖化防止基本条例(仮称)」の策定を目指す県は28日、森林保全などの吸収源対策、二酸化炭素(CO2)の排出削減、環境教育――の3つの柱を掲げる方針を明らかにした。
県によると、同じような条例は長野、静岡など5府県が策定しており、事業者に排出削減を働き掛ける内容が中心。
岐阜県はこれに加え、県面積の約8割を森林が占める「岐阜らしさ」を打ち出し、森林づくりや子どもたちへの教育も盛り込むことにした。
中日新聞より
2008年05月28日
資源循環事業、中小が拡大
中小企業が手掛ける使用済み製品などのリサイクル事業が拡大している。
電子部門などの生産工程で排出する不良品から希少金属を回収する企業は、デジタル家電用電池向けの需要拡大を受けて処理能力を増強。
中古の太陽光発電パネルなどを再生利用する企業も低価格を売り物に市場を開拓している。
資源高を受け、省資源だけでなくコスト削減や温暖化防止にも直結する資源循環ビジネスが改めて見直されている。
希少金属回収のティーエムシーは15億円を投資し、滋賀県甲賀市の工業団地内に年内にも新工場を建設する。
電子部品の端材などから希少金属を取り出す工程の能力を5割拡大する。
チタンやコバルトの価格高騰を受けリサイクル需要が拡大。
同社の2007年8月期の売上高は前の期から倍増し98億円に達した。
デジタル家電の普及でリチウムイオン電池の素材となる希少金属の需要は旺盛の状態が続くとみて、増産投資に踏み切った。
資源高は中小企業の経営を大きく圧迫。
コスト増を製品価格に転嫁できない企業も多い。
一方でリサイクル事業などは中小ならではの小回りの効いた技術・販売船略が生かせる市場。
省資源ビジネスを突破口に資源高を生き抜く企業も出てきている。
ネクストエナジー・アンド・リソースは使用済みの太陽光発電パネルをインターネットを通じて買い取り、再生販売する事業を展開している。
新品の半値になるケースもあるが、新品の80%以上の性能保証を付けるのが特徴。
20年前に生産されたパネルを再生した実績もある。
2008年6月期の再生品の売上高は前期比2.5倍の7,500万円になるもよう。
低価格を武器に住宅向けを中心に需要開拓が進む。
スターウェイの家電製品を搬送する際に使用する梱包材のレンタル事業も、省資源対策を進める大手から注目を集める。
使用時に傷みやすい部分を補強することで100回繰り返し使える梱包材を開発。
使用後に安全性を確認して再使用する仕組みだ。
顧客企業は使い捨てだった段ボールや緩衝材を購入・廃棄する必要がなく、コスト低減も見込める。
すでにソニーやセイコーエプソンの系列企業が採用した。
同社の事業規模は年率5割のペースで拡大。
2009年3月までに現在5万箱用意している在庫を15万箱に増やす計画だ。
日本経済新聞より
2008年05月27日
【北海道】規格定まらぬバイオ燃料
誇らしげだった口調がにわかに陰りを帯び始めた。
「状況は厳しいですね。普及というレベルにはとても……」
北海道洞爺湖サミット(7月7~9日)の開催地、胆振管内洞爺湖町。
1月から、町内のホテルで回収した廃食油を温暖化要因である二酸化炭素(CO2)の排出を抑えるSVF燃料に精製、公用車2台に活用する試みが始まっている。
ところが、町の取り組みが民間にどう波及しているかを問うと、担当職員は一転、顔を曇らせた。
「国内はSVFやバイオディーゼル(BDF)など、エコ燃料の生産量が少な過ぎる。だから企業側も安定して燃料が手に入るか不安があり手を出さない」と担当職員。
SVFについて、町にも地元企業から問い合わせはあったが、実現していない。
SVFやBDFの導入には、車の改造や精製装置などで最低でも100万円前後が必要。
景気が厳しい中、企業は経営指標に即座に表れない投資には踏み出しづらいのだ。
担当職員の嘆きは、エコ燃料の主流になりつつあるバイオエタノールの生産量が如実に示している。
1対27万対37万。
日本の2005年の生産量を1とした場合の米国、ブラジルとの比較だ。
日本の30㌔㍑に対し、米国は800万㌔㍑。
原料穀物の生産量の少なさもあるが、工業国で人口は日本の7%程度のスウェーデンですら約6万㌔㍑だ。
京都議定書(1997年)で温室効果ガス6%削減を課せられた国は、2010年までにバイオエタノールを重油換算で年50万㌔㍑導入する計画を策定。
民間企業に補助金を交付し、生産実験を始めている。
このうち「富久娘」などの日本酒会社を傘下に持つオエノンホールディングス(東京)は苫小牧市の工場で、原料を米にした施設建設をスタート。
2011年中に1万5,000㌔㍑を生産するのが目標だ。
秋野利郎・生産担当役員によると、CO2削減で企業イメージ向上を図り、将来性のあるバイオエタノールの生産ノウハウを確立するのが狙いだ。
「ただ……」。
ここでも秋野役員の口調は暗い。
「エタノールは自動車燃料用に販売する予定ですが、本当に買い手がつくのか不安があるんです」
バイオエタノールはガソリンに混ぜて使う。
直接混ぜる方式にしたい環境省に対し、石油元売り各社で作る石油連盟は、ガソリン精製の副生成物をエタノールに混ぜた後にガソリンと混合する方式を主張。
規格が定まる見通しが立たない。
連盟側は、直接混合はガソリンスタンド側に数百億円の設備投資が必要になり、さらに汚染物質も増えると主張。
環境省は、連盟の方式では製造コストがかかるうえ、主要国は直接混合を採用し、日本だけが異なるのはおかしいという。
事情に詳しい道の担当職員は「連盟を後押しする経済産業省と環境省の対立とメンツ、業界の利権の問題。こんな状況で企業もバイオ燃料の製造や使用に踏み出す訳がない」
これもサミット議長国の現実だ。
地球温暖化を主要テーマに開催される北海道洞爺湖サミットまで1カ月半。
豊かな自然に恵まれている道内にも、温暖化の影響が忍び寄っている。
各地の課題と対策の最前線を追った。
◇SVF
ストレート・ベジタブル・フュエルの略で、廃食油をろ過したディーゼル車用燃料。
化学処理するバイオディーゼル燃料(BDF)よりも安価で有害物質も少ない利点があるが、車に専用のタンクを設置する必要があり、BDFや穀物を発酵させるバイオエタノールほど一般的ではない。
毎日新聞より
2008年05月26日
蛍光管のレンタル事業を開始(ウム・ヴェルト・ジャパン)
ウム・ヴェルト・ジャパンは、蛍光管のレンタル事業に乗り出す。
ユーザーに蛍光管を貸し出し、使用済みの蛍光管は回収して再資源化する。
ほとんどが埋め立て処分されている蛍光管のリサイクルも促進する。
レンタル事業「ぴかっとサポート」は大量に使用するビルや工場などへの貸し出しを見込む。
直管40㍗は1本260円からで1箱25本入り、直管110㍗が1本900円から1箱10本入りで貸し出す。
ユーザーの要望に応じて直管以外の蛍光管にも対応する。
返却された蛍光管は品目別破砕処理や水銀回収など4工程に分けてリサイクルする。
ユーザーにとって蛍光管は廃棄物とならないため、ゼロエミッションの達成につながる。
産業廃棄物管理伝票も不要。
日刊工業新聞より
2008年05月25日
温室ガス50%上回る削減を(G8環境相会合)
神戸市で開催中の主要8カ国(G8)環境相会合の議長総括案が25日、明らかになった。
地球温暖化対策で、先進国は50年の温室効果ガス排出量を50%減を大幅に上回る削減手段を講じるよう求めた。
実現の前提となる中期目標は数値目標を盛り込まなかった。
「先進国の責任逃れ」として途上国の反発は避けられず、京都議定書後の枠組みづくりに日本の指導力が問われそうだ。
総括案は日本が作成し、25日夜、参加各国に示された。
最終日の26日に合意された後、7月の北海道洞爺湖サミットに報告される。
それによると、昨年の独ハイリゲンダム・サミットで「50年半減」が共通認識になったことを踏まえ、「洞爺湖サミットではより高い合意を期待する」と提起。
「今後10~20年に世界全体の排出量を増加から減少に転じさせるため、先進国は国別数値目標を掲げるべきだ」とした。
国連の気候変動に関する政府間パネル(IPCC)は昨年の報告書で先進国に2020年に1990年比25~40%減を求め、会合ではドイツなどは同じ数値を提案した。
しかし、米国は「実現可能な数字を掲げるべきだ」と反対。
総括案は「IPCCの知見を考慮した野心的な目標が設定されるべきだ」にとどまり、削減目標や基準年は示さなかった。
一方、同案は「神戸イニシアチブ」として、温暖化の研究機関の国際ネットワーク構築や産業分野別に削減する「セクター別アプローチ」の手法開発などを盛り込んだ。
毎日新聞より
2008年05月24日
松屋銀座に“畑” 店舗屋上に菜園
東京・銀座の百貨店、松屋銀座は店舗屋上に菜園を設置し、23日、社員らが夏野菜の苗を植えた。
有名ブランドが出店し、今や世界有数の商業地となった銀座に出現した“畑”は、広さ約15平方㍍。屋上にあるため軽く、雨が降ったり、風が吹いても流れにくい特殊な土を使った。
この日、社員らは開店前にトマトやナスなどの苗を丁寧に植えていった。
7月に収穫する。
銀座では地元有志らが2006年から環境保護や地産地消を目的にミツバチを飼育。
同店も協力し、芝生や花壇など屋上緑化を進めたところ、来店客にも好評だった。
今回、「銀座グリーンプロジェクト」として本格化。
他の百貨店やホテルなどにも参加を呼びかける方針だ。
フジサンケイ ビジネスアイ
2008年05月23日
再生素材の雑貨も拡充(松屋銀座本店 他)
リサイクル素材を使った雑貨にも消費者の関心が向いている。
松屋銀座本店は6月4日から、不要となったテント生地などを利用したオーダーメード型のエコバッグ(1万6千~2万2千円)を発売する。
東武百貨店池袋本店は6月19日、大型タイヤチューブを再利用したバッグ(1万9,950円)を発売する。
高島屋も28日、ピアノの部品を再利用した積み木(1万3,650円)を発売する。
西武百貨店とそごうはペットボトルの再生繊維で作った雨傘(約1万円)が発売直後から関心を集めている。
リサイクル素材の活用は環境への配慮が感じられ、購買意欲を刺激するようだ。
日本経済新聞より
2008年05月22日
学食の廃油 バス燃料に(フェリス女学院大学)
フェリス女学院大学は学生食堂から出る廃棄天ぷら油をリサイクルして通学バスの燃料に利用する事業を始めた。
学生に環境問題を身近に考えてもらえるきっかけを提供するのが狙い。
利用するのは天ぷら油をリサイクルしたバイオディーゼル燃料(BDF)。
BDFは同大の山手キャンパスと緑園キャンパス間(21㌔㍍)を結ぶディーゼルエンジンバス1台(定員28人)に使用する。
全燃料のうちBDFを利用するのは約5%。
同事業の期間は7月末までだが、期間中に最大約60㍑のBDFを使用する。
同事業は5人の学生と准教授が取り組む。
学生はBDF使用による二酸化炭素(CO2)排出量を調べる。
6月2日から順次成果を発表する予定。
期間中に最大156㌔㌘のCO2を削減できると試算している。
日本経済新聞より
2008年05月21日
農地再生支援へ 年2億5,000万円(クボタ)
クボタは耕作放棄地の再生など、農業活性化の支援に乗り出す。
支援額は年間約2億5,000万円で、支援期間は最低でも3~5年程度を見込む。
8月をメドに、国内の主要な販社12社を通じて、全国の耕作放棄地の再生に取り組む市民グループなどに、農機や運転員を提供して、農地の再生活動を支援する計画だ。
同時に主要販社と農家が協力し、小学5年生を対象に田植え、稲刈りなど農業についての野外学習を実施する。
また、菜の花やヒマワリなど、バイオ燃料用作物の栽培を進めている市民団体の活動も支援する。
クボタは農業活性化の支援を通じてブランドイメージの向上を狙う。
農機各社はこれまで都道府県単位など地域ごとに農業活性化のための支援を実施しているが、今回のように全国的な支援活動を展開するのは珍しいという。
日経産業新聞より
茶殻再生商品(伊藤園)
「『お~いお茶』の茶殻を使用しています」
そう書かれている以外は、普通の名刺と区別がつかない。
紙に、緑茶飲料の製造で使用された茶殻を混ぜた、環境にやさしい名刺。
緑茶のトップブランド「お~いお茶」を展開する伊藤園が、今月から約5,000人の社員全員に配り始めた。
名刺100枚に、500㍉㍑ペットボトル1本分の茶殻を使っている。
配合割合は、緑茶製造に必要な茶殻の量を推測できるため、非公開。
「見ただけだと量は少なく見えるが、紙は3層になっていて、真ん中の紙には2ケタは含まれている」と、開発した開発3課主事の佐藤崇紀さん。
「植物のケナフを使ったリサイクル名刺は硬く、配合割合が1%を切るものも。こちらの方が多い」と胸を張る。
品質にも気を配った。
「メールアドレス中の『ドット』や複雑な漢字がきちんと識別できる必要があった」。
3層構造にしたのはそのためでもある。
値段は普通の名刺とほぼ同じ。
伊藤園では、「営業先などで話題になり、顔を覚えてもらえる」(広報室)とPR効果を期待している。
以前の茶殻は全量が、堆肥(たいひ)や飼料にされてきた。
使用済み茶殻は水分をたっぷり含み、再利用するにはいったん乾かし、腐らないようにしないといけない。
乾燥茶殻の再利用は一部で行われてきたが、伊藤園は水分を含んだまま再利用できる技術を8年前に独自開発し、応用への道を開いた。
「茶殻を乾燥機で乾燥させるのに燃料を使うのはおかしいと思った」。
佐藤さんはリサイクル技術を開発した動機を語る。
たたみ、ベンチ、建材、ボールペン、株主などに配る事業報告書…。
これまでにも外部の協力を得ながら多くの応用商品を生み出し、販売してきた。
ユニークなのは自動販売機。
周囲の景観になじむよう、茶殻を混ぜたプラスチックの枠を取り付けている。
京都・醍醐寺の要請で製作したところ、評判となり、今では病院や介護施設を含め、全国100カ所に設置されている。
伊藤園は、緑茶製造で年間約4万2,000㌧の茶殻を排出している。
応用商品への茶殻使用量はそのうち100~200㌧で、全体に占める割合はまだまだ少ない。
しかし応用商品を販売すれば、堆肥や飼料にするより利益になる。
茶殻入り名刺はすでに数社から作成の引き合いがきている。
近日中には協力会社の日本ケミフェルト(香川県多度津町)を通じ、靴のインソール(中敷き)を売り始める。
消臭・抗菌作用のある茶殻は中敷きの材料にうってつけ。
「応用可能性は大きい。もっと増やしたい」。
佐藤さんは、茶殻リサイクルのビジネスとしての拡大に期待を寄せる。
フジサンケイ ビジネスアイより
2008年05月20日
12球団選手、緑色リストバンドで温暖化防止PR(日本野球機構)
日本野球機構は19日、今月24、25日と6月8、15日、7月8日の計5日間に行われる30試合で、選手が緑色のリストバンドを装着する活動を行うと発表した。
対象の日は、主要8か国(G8)環境相会合や北海道洞爺湖サミット(主要国首脳会議)などの期間。
地球温暖化防止をファンにアピールすると共に、このリストバンドを6月から1個500円で販売、収益を1個100円相当のグリーン電力(自然エネルギーで発電される電力)購入か植樹活動に活用する予定。
また、交流戦協賛社の日本生命保険は環境月間の6月に行われるナイター58試合の照明に、グリーン電力を提供すると発表した。
読売新聞より
2008年05月19日
【洞爺湖町】全世帯に無料で電球形蛍光灯を配布
北海道洞爺湖サミット50日前となった18日、胆振管内洞爺湖町と洞爺湖温泉観光協会は町内の全約5,000世帯を対象に、白熱電球より消費電力の少ない電球形蛍光灯の無料配布を始めた。
環境問題が主要テーマとなるサミットの開催地として、環境にやさしい生活スタイルを定着させるのが狙いだ。
電球形蛍光灯は全国で「あかり交換活動」を進める松下電器産業が安価で提供した。
同社によると、町内全世帯が1個ずつ白熱電球を電球形蛍光灯に替えることで、杉の木約1億2,000万本が1年間に吸収する量と同じ約187.9㌧の二酸化炭素(CO2)削減効果があるという。
値段は白熱電球より割高だが、電気代は1世帯当たり年約2,000円近く安くなり、1日6時間使っても5年間は持つという。
同町本町の自営業、岡部悦行さん(42)方では長男太一君(9)がさっそく玄関の白熱電球を電球形蛍光灯に交換した。
妻の久美子さん(36)は「次に電器店に行くときには環境のことを考えて選びたい」と話した。
無料配布は町役場と各支所で6月17日まで。
各世帯に事前に配布した交換券と引き換える。
また、同町立虻田小学校では18日、環境講座が開かれ、全校児童約300人と保護者らがサミットの主要テーマとなる地球温暖化問題について学んだ。
日本航空の山田光男機長(58)が講師を務め、上空から撮った北極海や砂漠の写真を使って温暖化の現状を説明。
6年生の関根健人君(11)は「写真を見てびっくりした。使わないときはコンセントを抜いたり、水も大切に使いたい」と真剣な表情で話していた。
毎日新聞より
2008年05月18日
ガンプラ“秘密工場”が一般公開(バンダイ)
バンダイの工場「バンダイホビーセンター」(静岡市葵区長沼)が17日、同市で開催中の国内最大級のプラモデルの見本市「静岡ホビーショー」に合わせ、初めて一般向けに開放された。
アニメ「機動戦士ガンダム」のモビルスーツのプラモデル「ガンプラ」を開発、製造する工場に“潜入”し、その裏側を明らかにする。
同センターは、環境や地域との共生を目指して06年3月に完成。
工場の外観は、原作でガンダムを開発したとされる「アナハイム・エレクトロニクス社」マークがあしらわれるこだわりぶり。
1階には、歴代ガンプラに加え、「マジンガーZ」のプラモ、「月光仮面」のフィギュアがなど懐かしのヒーローものなどが勢ぞろい。
2階で製造工程を紹介するパネル展示を見て、工場の全体を見学できる。
何とガンプラの成型機は、ホワイトベースそっくりで、社員の制服は連邦やジオン軍の制服そのまま。
役職が階級章で現されており、ガンダムテイストいっぱいだ。
2006年5月から月1~2回、予約制で公開され、年間約600人の定員に約3万人が応募、競争率50倍の難関になっている人気ぶりだ。
今回初めての一般公開に、同社の安達盛弘さんは来場者数について「全く見込みはつきません」と話していた。
この日は、ガンプラや限定商品などの販売に加え、人気アニメ「ケロロ軍曹」のステージイベントやガンプラ開発者によるトークショー、子供たちにプラモデル制作を教えるイベント「青空ガンプラ教室」なども行われた。
一般公開は18日まで、午前10時~午後4時、無料。
最新作アニメ「機動戦士ガンダム00」の出演者によるトークショーも開かれる。
毎日新聞より
2008年05月17日
ヘチマオーナー、環境に貢献(佐世保市亜熱帯動植物園)
長崎県佐世保市船越町の市亜熱帯動植物園(江頭光則園長)で今月、ヘチマを育てながら環境について考えてもらう新事業「ヘチマ育ててエコを感じて」がスタートした。
ヘチマは、熱帯アジア原産のウリ科のツル性植物。
棒などに巻き付き、よく繁茂することから、日本では古くから夏場に縁側などで育てて日陰を作る緑陰植物として重宝されてきた。
また、繊維質の実を乾燥させればヘチマたわしも作れることから、同園の市民サポーター団体「サザンボス」が中心となって「夏場には涼しさを提供し、秋には生活用品として活用できるヘチマを通し、楽しみながら環境問題に目を向けてほしい」と企画した。
ヘチマのオーナーになるための費用は1人100円(入園料は別途必要)。
11日には、申し込んだ市民ら約15人が、同園内のプランターへの苗植えに挑戦。
参加した小学生たちは「本当にたわしになるのかな」「早く大きくなってほしい」などと興味津々で土をかけていた。
順調に育てば、9月に収穫祭、10月にたわし作りを行う予定。
毎日新聞より
2008年05月16日
カキ殻再利用、一石三鳥狙い(七ケ宿源流米ネットワーク)
水源の町・七ケ宿町の中山間地で、農と環境の安全を考え、カキ殻や炭など自然の力を利用したユニークな米作りが始まった。
農業有志グループ「七ケ宿源流米ネットワーク」(梅津賢一代表ら6人)が取り組む水稲の新品種「やまのしずく」の試験栽培。
栽培田のうち地元の子供たちに農業体験してもらう学校田に14日、土壌改良効果があるとされるカキ殻粉末を散布し、29日には田植えを行う。
▽廃カキ殻再利用など環境に優しい循環型社会推進
▽新ブランド確立
▽食育への活用
――の“一石三鳥”を目指す。
カキ殻粉末を散布したのは、同町湯原の湯原小(本間勲校長)の学校田5㌃。
山形県境近くの標高約450㍍の山あいに位置する。
「やまのしずく」は、県古川農業試験場が、宮城県内の山間高冷地で広く栽培されている早稲種「こころまち」と「峰ひびき」を交配させて誕生させた新品種。
「東北177号」の名称で同ネットが昨年から試験栽培に着手。
植えてから穂が出るまでの期間が短い早稲種で、冷害に強く、収量も味も良いという。
県奨励品種となっており、公募を通じ、「山間地の清らかな水がはぐくんだおいしい米」をイメージして命名された。
14日は、同小の全校児童28人と湯原保育所の園児らが軍手と長靴姿で田に入り、松島町産カキの殻から作られた粉末肥料をまいた。
カキ殻は養殖カキの身を採取した後の水産廃棄物。
廃棄物としての処理には多額の費用がかかるうえ、陸上で放置すると悪臭が発生し、水産関係者の悩みとなっていた。
一方、石灰や窒素、リン酸、カリウムなどのミネラル分が多く含まれ土壌改良効果が高いことが着目され、全国的に、天然肥料としての活用が試行されている。
町などによると、畑地や牧草地でのカキ殻利用はあるが、水田では珍しいという。
同ネットではこのほか、水質浄化作用のある炭を用水路に置き、農業用水をきれいにする予定。
子供たちに食や環境について学んでもらうことにも一役買う。
同ネットはこれまで、同じ早稲種の「こころまち」を作っていたが、寒さにやや弱く、味や安定生産に課題があった。
今年は学校田を含む約2㌶でやまのしずくを試験栽培。
来年から約30㌶で全面的に切り替える予定だ。
毎日新聞より
2008年05月15日
「食のごみ」リサイクル不足 地産地消で自給率アップ
生ごみなど食品廃棄物は、飼料や堆肥(たいひ)にすれば資源としての価値は高い。
ところが、国内では廃棄物を資源として活用する仕組みが整っているとはいえない。
理由の一つには、食料自給率が低いため、輸入食品から出る大量の廃棄物を循環させるのに十分な家畜や田畑が国内にないという実態がある。
「食のごみ」を再生利用するためには、こうした堆肥などを使う有機農法が広がり、そこから取れた農産物をもっと多くの人が食べるようになることが求められている。
長野県佐久市の臼田地区や同県飯田市の中心市街地では、家庭から出る生ごみを集め、家畜の糞(ふん)尿などと合わせて堆肥を作っている。
飯田市の場合、3,000世帯から出る生ごみと牛糞などからできる堆肥は年間約2,000㌧。
主に地元の農家や住民に販売、農作物や家庭菜園の肥料として使われている。
全国的には、食品廃棄物は一般廃棄物の3割を占める。
飯田市などのように「資源」として活用している自治体はまだ少なく、多くの自治体では一般ごみと一緒に燃やしている。
資源として活用することで、ごみ削減につなげたいと考える自治体は多いものの、生ごみを収集するのに手間がかかることや、再生させた堆肥を農地に還元する仕組みがないなど、取り組みは遅れている。
食品リサイクル法では、食品関連事業者に食品廃棄物の再生利用や減量を義務づけているが、肥料などへの再生利用の実施率は平成18年度で46%。
実施率を上げるだけでなく、堆肥をどのように農家に戻していくかが課題となっている。
茨城大学農学部の中島紀一教授は「食べ残しなどの生ごみだけでなく、人間や家畜の糞尿も含めて『食のごみ』とすると、食料の約6割を輸入している日本にとどまる食のごみは、圧倒的に過剰で、いわば糞詰まりの状態」と指摘する。
そもそも食料自給率が79%だった昭和35年には、現在のような問題はなかった。
当時は、国内でできたものを食べ、そこから出た生ごみを飼料や堆肥として用いる循環システムがうまく働いていたためだ。
それが、農家の高齢化や化学肥料の使用などで、昭和40年に10㌃当たり約507㌔だった稲作での堆肥の使用量は、平成9年には約125㌔と4分の1に減少。
耕作地そのものも減り、耕作放棄地の面積は昭和50年の約10万㌶から、平成17年には約38万㌶と約4倍になっている。
食料自給率39%の今、堆肥を作っても、堆肥をまける農地が十分にないのが実情だ。
「食のごみ問題を解決するには、地産地消を原則として、地元で取れたものをおいしく食べることが大切」と話す中島教授は現在、学生らとともに、農家が耕作を放棄した農地を再生させる「うら谷津再生プロジェクト」を実践。
都心への通勤者も多い茨城県阿見町の農地を借り受け、学生のほか、地元の小学生や市民グループなどと一緒になって、コメや野菜作りを続けている。
日本の食料自給率を上げるためには、パンやパスタなどの輸入小麦製品の消費を控え、加工品を含めて国産米をたくさん食べることは有効な手立ての一つ。
また、消費者は価格の安い輸入野菜などに目を奪われがちだが、国内産の有機農産物の消費量が増えれば、有機農産物の生産意欲が高まることも期待できる。
中島教授は「食料自給率を昭和35年当時の水準に戻すべきだ」とした上で、「堆肥の利用を増やすためには、国内でできた有機農産物をもっと消費してもらい、有機農法を実践する農家を増やすことが必要」と訴えている。
産経新聞より
2008年05月14日
【経産省】住宅の太陽光発電 グリーン電力に
経済産業省は13日、戸建て住宅に設置されている太陽光発電の電力を、グリーン電力として企業に販売するモデル事業を年内に始めることを決めた。
グリーン電力を利用する企業のランキングも公表する予定で、環境に配慮した自然エネルギー促進の一環。
14日の総合資源エネルギー調査会の報告書案に盛り込まれる。
個人住宅のグリーン電力の販売が進めば、1戸当たり年間約1万円の利益を生み出す見込みだ。
自然エネルギーを使って発電した電力には、専門の会社に申請すれば「グリーン電力証書」が発行される。
証書は1㌔㍗時当たり5~10円程度で販売されており、イメージ向上を目指す企業が購入している。
これまでは市民団体や企業が発電した場合に限られ、個人住宅の太陽光発電では発電量が小さいため、証書が発行されていなかった。
モデル事業では、三洋電機グループの三洋ホームズが中心となることが決まっている。
同社は顧客である各戸から発電量などのデータを取得し、専門会社がグリーン電力証書を発行する仕組み。
戸建て向け太陽光発電は、1戸当たり年間約3,500㌔㍗時が発電されている。
昼間などに電力会社に売る余剰電力分は証書の対象とならないため、自家消費分の1,400~1,750㌔㍗時をグリーン電力として販売。
年間1万円程度の収入となる見込みだ。
また、グリーン電力の購入に積極的なソニーの中鉢(ちゅうばち)良治社長が会長となって「グリーン・エネルギー・パートナーシップ」(仮称)を設立。
グリーン電力購入量や使用電力に占める比率など参加企業のランキングを公表して普及促進を図る考え。
フジサンケイ ビジネスアイより
2008年05月13日
南極氷 中学校に海自が贈呈
海上自衛隊の砕氷船「しらせ」が持ち帰った南極の氷が12日、加須市立昭和中(渡辺義昭校長、生徒774人)に届けられた。
学校教材に活用してもらおうと、自衛隊が3年前から各地の小中学校に届けており、埼玉県内には今年8中学校に贈られた。
届いた氷は30㌢角の立方体。
しらせが今年1月に南極観測隊を送り届けた際に、南緯69度の昭和基地沖の氷山から採取した。
2~3万年前に南極に降った雪が圧縮されてできた。
当時の空気が閉じ込められているため乳白色なのが特徴。
自衛隊埼玉地方協力本部の園田郁夫本部長から手渡された生徒会長の小沢崚君は「地球温暖化により、南極の氷が解けていると知り、氷を通じて環境のことを考えてみたい」と話していた。
同校では氷の一部を切り取り、加須小など近くの3小学校にも届けた。
渡辺校長は「他の氷とどう違うか比べる実験などに使いたい。水に入れると、解ける際に音をたてると言われており、生徒に聞かせたい」という。
毎日新聞より
2008年05月12日
【愛知県】再生品チェックで要綱施行へ
愛知県は、フェロシルト問題など産業廃棄物や製品の製造過程で生じる副産物が再生品として使用されるにあたり、生活環境保全上のトラブルが相次いでいる状況を受け、再生品等が市場に流通する前に、それらをチェックする「再生資源の適正な活用に関する要綱」を制定、7月1日から施行する。
リサイクル製品の普及促進を目的とした認定制度等は全国的な広がりを見せているが、フェロシルト問題等により、認定基準の見直しが進んでいる。
製品の環境安全性を事前に審査する制度を都道府県単位で設けられたのは初めてで、施行後の動向が注目されそうだ。
再生品(再生資源を使用して製造した製品)を愛知県内で製造、もしくは愛知県内で排出または発生した再生資源をそのまま販売する場合、すべて届出及び審査の対象となる。
再生資源の中で、専ら物と安定型産業廃棄物及びこれと同様の性状の副産物は、除外される。
また、廃棄物処理法などの個別の法令により再生品としての指定を受けている、もしくは再生資源の適正な活用が行われていると知事が確認した業界団体の指針に従って団体加入者により製造・販売されている場合も届出がいらない。
現行、販売されている製品で該当する場合は、7月1~31日の間に届出をして、審査を受けなければならない。
これから販売する再生品は、販売の30日前までに届出が義務付けられる。
届出の主な内容は、
▽再生の方法や保管方法
▽環境安全性にかかる管理方法・販売の方法
▽土壌環境基準等に適合していることを明らかにする書類
▽販売・運搬にかかる契約内容を記載した書類または契約が経済的合理性を有する旨の誓約書
――など。
届出後、販売者は定期的な分析結果や販売数量、販売価格、運搬経費等の記録を5年間保存しなければならない。
県は届出を受けて、その内容を審査。
必要な指導・助言、現地調査を行う。
また再生品等の安全性についての分析もする。
事業者が要綱に従わないと、勧告を出す。
愛知県は同要綱の施行に向け、5月21~31日まで県下6会場で7回にわたり、順次事業者への説明会を行い、周知を図る。
循環経済新聞より
2008年05月11日
省エネ商品の割引拡大(ビックカメラ)
家電量販店「ビックカメラ」(東京都豊島区)は、省エネ型商品を購入した客に通常の割引ポイント(商品価格の10~15%)からさらに最大で5ポイントを追加するキャンペーンを実施している。
札幌市中央区の札幌店では、北海道洞爺湖サミットで環境問題への意識が高まっており注目を集めている。
環境省の「エコ・ファースト制度」第1号に同社が選ばれた記念企画。
制度は企業の環境保全活動を促進するため、地球温暖化防止対策やリサイクルなどの自主目標を企業が設定。環境省が認めると、認定マークを宣伝に使える。
キャンペーンは4月25日から始まり、電力消費量が少ない薄型テレビや冷蔵庫、パソコンなど同社が指定した約800種類で、最大で20%分の割引ポイントが付き、次回以降の買い物でポイントが使える。
同社広報・IR部は「お買い得と感じてもらいながら、地球環境のことも考えてほしい」と話している。
毎日新聞より
2008年05月10日
【東京都】CO2条例 来月提出
東京都は都内の大規模事業所を対象に二酸化炭素(CO2)の排出削減を義務付ける環境確保条例の改正案を6月の定例都議会に提出する。
削減目標に達しなかった事業所には最高50万円を科す罰金制度や事業所名の公表などを盛り込む。
義務付けは2010年度から実施する。
事業所のCO2削減の義務化は全国で初めて。
都は2020年までにCO2など温暖化ガスの都内における排出量を2000年比で25%削減する計画。
ディーゼル車に対する排ガス規制でも環境確保条例に違反した事業者に対し最高50万円の罰金を盛り込んでいるが、「実際に適用した事例はない」(都幹部)。
事業所名を公表すれば企業の削減努力を強く促せるとみている。
規制の対象となるのは原油換算で年間1,500㌔㍑以上の電力などエネルギーを使う事業所。
都内に1,300ある事業所に対して現在、温暖化ガスの削減対策と毎年度の達成状況を盛り込んだ報告書の提出を義務付けている。
2010年度以降、これらの事業所に削減目標の設定と達成を義務付ける。
改正案には一律の削減目標は盛り込まない見通し。
事業の急成長などの理由で目標達成が困難な事業所が他の事業所との間で削減量を売買する取引制度も創設する。
日本経済新聞(夕刊)より
2008年05月09日
茶殻を配合したリサイクル名刺(伊藤園)
伊藤園は8日、茶系飲料の製造過程で排出された茶殻を配合したリサイクル名刺を採用すると発表した。
約5,000人の全社員が対象で、5月以降に新たに発注する分から新タイプの名刺に切り替える。
これにより年間15㌔㌘の紙使用量の削減につながるとしている。
茶殻配合の名刺を使うのは大手食品メーカーで初めて。
緑茶飲料で首位の伊藤園は年間4万㌧の茶殻を排出しており、これまで活用方法が限られていたが、近年はその抗菌・消臭効果が見直されており、同社は茶殻を使ったタタミや紙袋などを開発してきた。
製造コストは従来の名刺とほとんど変わらないという。
同社では環境保護につながるとみているほか、「名刺交換の際の話題作りになれば」と期待している。
日経産業新聞より
2008年05月08日
【兵庫県】駐車場の芝生化で温暖化対策
アスファルトで覆われている駐車場を芝生化する「グラスパーキング」が注目されている。
アスファルト面よりも最大約25度も表面温度を下げる効果があり、兵庫県は助成制度を創設し、尼崎市武庫之荘地区などを第1号モデル地区に選出。
県は「温暖化対策に効果がある。もっと広めていきたい」としている。
グラスパーキングは全国の自治体や商業ビルで導入が進められ、県も神戸市中央区の県福祉センター駐車場や県庁南駐車場で実施。
平成18年7月に県が行った実験によると、正午のアスファルト表面温度60.4度に対し、芝生面は35.7度で、地面の温度上昇を約25度抑える効果があった。
これらを受け、県は19年度から駐車場の芝生化にかかわる助成制度を設けた。
今年2月に第1号モデル地区四十数地区を選出。
このうち尼崎市武庫之荘地区の「武庫之荘まちづくり委員会」平成7年1月の阪神大震災で多くの住宅が全半壊した。
生け垣など緑豊かだった住宅が減る一方で、青空駐車場や空き地が増加。
住民らが美しい街並みづくりのため緑化事業に取り組んでいた。
グラスパーキングは法輪寺の駐車場約137平方㍍(11台分)で行い、3月に芝の苗を植え、県内のモデル地区のトップを切って完成。
現在、住民がボランティアで手入れしている。
同委員会の堀田秀治会長(72)は「環境にも優しく、温暖化問題や景観について考えるきっかけにもなる」と話している。
産経新聞より
2008年05月07日
日中首脳会談始まる、地球規模の問題で連携へ
福田康夫首相と来日中の胡錦濤中国国家主席による日中首脳会談が7日午前、首相官邸で始まった。
北朝鮮の核問題や環境・エネルギー分野などでの協力の強化で一致。
会談後、両首脳は「戦略的互恵関係」を拡大し、地球規模の問題で連携できる関係の構築をうたった政治文書を採択する。
懸案の東シナ海ガス田問題は決着に至らず、早期の解決をめざすことを確認する見通しだ。
両国は会談後、気候変動やエネルギーなどでの協力をうたった共同文書も発表する。
気候変動では、日本が提案している産業・分野別に温暖化ガスを減らす「セクター別アプローチ」が「重要な手段」になると明記。
2013年以降の新たな枠組み(ポスト京都議定書)づくりの交渉に両国が積極的に参加していく方針も盛り込む。
日本経済新聞より
2008年05月05日
【国交省】壁面緑化、7年間で21倍
国土交通省の調査によると、壁面緑化の施工面積は2006年から急速に拡大している。
2007年の施工面積は4万9,000平方㍍超で、年間あたりの施工面積は2000年の約21倍。
累計では東京・日比谷公園の面積を超える約17㌶になった。
屋上緑化の約194㌶よりは少ないものの、「パネル工法などの新技術や、2005年の愛知万博で注目されたことを背景に、壁面緑化の注目度が高まっている」(国交省公園緑地課)。
建築申請の際、建築物の緑化を条件とする地方自治体が増加していることも壁面緑化の浸透を促進している。
例えば東京都では敷地面積1,000平方㍍以上の新築建築物について、地上空地の2割に加え、利用可能な屋上面積の2割を緑化するよう2001年から義務付けた。
壁面緑化は直接の対象ではないが、「屋上の緑化が難しいケースは壁面緑化で代用も可能」(自然環境部緑環境課)という。
都が屋上を優先するのは、壁面緑化は維持管理に不備が出る事例が予想されるためだ。
こうした都の姿勢にかかわらず、施主の自主的な取り組みの増加を受け、都内の壁面緑化は全国の累計施工面積の45.7%を締めている(国交省調査)。
環境や都市景観への意識の高まりを受け、屋上緑化より企業姿勢を訴求しやすい壁面緑化にビル所有者の関心が向かっている状況だ。
日経流通新聞より
2008年05月03日
母の日商戦本格化 「エコ」「母娘」テーマに
5月11日は母の日。
ゴールデンウィークも後半を迎え、横浜市内の百貨店では母の日商戦が本格化している。
今年は「エコ」をテーマにした贈り物や、親子で楽しむ商品やサービスなどが目立つ。
そごう横浜店は、体や環境に優しい商品を提案。
有機栽培綿(オーガニックコットン)を使ったTシャツやブラウスのほか、横浜・元町のかばん店「キタムラ」のエコバッグや「マイはし」用のはし袋などをそろえた。
また、母の日商戦に向け、贈り物用の包装紙の変わりになるナイロン製の薄いバッグを販売。
「もらい手はそのまま買い物袋などとして利用でき、あげる側は自分の贈り物が環境負荷にならないという満足感を得られる」という。
「親子で楽しむ」商品も人気。
同店はスワロフスキー社のクリスタルをつかったゴルフボールマーカーや、若々しいデザインのゴルフウェアなど、母と娘が共有できる商品をそろえた。
高島屋横浜店も6階の写真館で親子のポートレートを取ったり、野草を使った料理が有名な京都の旅館を日帰りで訪れるプランを用意。
「定番のパジャマや、名前を入れられる手鏡やタオルなども好調」という。
日本経済新聞より
2008年05月02日
温暖化防止で日中が特別文書
日中両政府は7日の福田康夫首相と胡錦濤国家主席の首脳会談で、地球温暖化防止の協力に関する特別文書をまとめる方針を固めた。
日本が提唱する産業・分野別に温暖化ガスの削減を進める「セクター別アプローチ」に中国側が支持を表明、2013年以降の新たな枠組み(ポスト京都議定書)づくりでの連携を打ち出す。
省エネ技術協力の推進なども盛りこむ。
中国国家主席の来日は10年ぶり。
会談では日中関係の新たな指針となる共同文書も発表する方向だが、温暖化防止に関する文書はこれとは別。
日本政府には、温暖化対策が主要テーマとなる7月の主要国首脳会議(洞爺湖サミット)の議長国として、中国に積極的な取り組みを促す狙いがある。
中国側が支持を打ち出す「セクター別アプローチ」は部門別に排出削減可能量を積み上げる方式。
中国は削減義務を負うことへの警戒感から慎重だったが、同方式を採用すれば日本など先進国から資金・技術の移転を受けやすくなると判断した。
日本経済新聞より
2008年05月01日
ゾウのふん堆肥化で野菜栽培(八木山動物公園)
仙台市八木山動物公園は、園のアフリカゾウ3頭のふんを堆肥(たいひ)にし、餌の野菜を栽培する取り組みを始める。
ふんの処理費を抑え、飼料代も浮かす試みで、動物園型の循環モデルを目指す。
2日には、市八木山小の5年生約90人と一緒に堆肥化の作業をする。
約30㌔のふんを処理機で肥料にして園内の花壇に入れ、児童が約100本のニンジンの種をまく。
7月に収穫し、ゾウの餌にするほか、児童がカレーにして食べる。
園では動物のふんが1日約1㌧出る。
そのうちゾウのふんは3頭のアフリカゾウを含めて計約500㌔あり、全体の半分を占める。
ふんはごみとして焼却処分され、処理費は1㌧1万円に上る。
ゾウは草食で、ふんが牛と似ていて、堆肥に向いている。
園は処理費の抑制と餌代の節約を兼ねる取り組みとして2007年度に堆肥化の検討を始め、実現にこぎつけた。
園は「ふんを有効活用する動物園ならではの循環モデルを築きたい。
活動に子どもたちの参加を促し、動物の生態や環境を考えてもらう機会にしたい」と話している。
河北新報より
【愛知県】リサイクル製品:安全性で全国初の事前審査導入
土壌埋め戻し材「フェロシルト」の不法投棄事件をはじめ、産業廃棄物などを原材料としたリサイクル製品による環境問題が目立つ中、愛知県は「再生資源の適正な活用に関する要綱」を策定した。
リサイクル製品について、販売開始前に安全性を審査する制度を盛り込んだ。
県によると、事前審査制度の導入は全国初という。
審査は7月から始める。
対象となるのは、県内で発生・製造され
▽再生資源として販売される産廃、製品の製造・加工過程で生じる副産物
▽産廃や副産物を原材料とするリサイクル製品。
販売業者が販売開始の30日前までに県に届け出る。
ただし古紙や空き瓶などリサイクルシステムが幅広く定着しているケースや、業界団体の自主環境指針に従って作られた製品などは、届け出の対象外とする。
県はサンプリング検査などで環境安全性を審査し、問題がなければ販売を許可する。
有害とされた場合は業者に指導を行い、問題が改善されない場合、廃棄物として扱う。
指導に従わないなど悪質な業者に対しては廃棄物処理法に基づく処分を検討する。
審査開始に向け今後、産廃処理業者らを対象に説明会を開く。
毎日新聞より