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2008年03月30日

バイオディーゼル人気高まり経営ピンチ(つゆはし作業所)

25年前から廃油リサイクルに取り組む授産施設「つゆはし作業所」(名古屋市中川区)が経営の危機にある。

バイオディーゼル(BDF)人気の高まりで、使用済み食用油は「ごみ」から「資源」へ転換し、大口回収先の市教委は、4月から廃油の処理費用を払わないと決めたからだ。

作業所は、学校給食などの使用済み食用油を年6万㍑回収し、無添加せっけんを製造してきた。
以前は競合他社もなく、小学校約60校から1㍑当たり25円をもらい、リサイクルしていた。

しかし最近は原油高や環境対策もあり、廃油から製造できるBDFが車の燃料としても注目を集める。
「1㍑20円出しても、引き取りたいという業者もある。一方で売り、一方で買いでは説明できない」と市教委。

廃油の“資源”化は循環型社会の浸透の結果だ。
逆にそれが自分たちを苦しめる皮肉に、佐藤三紀所長は「現在も収支はギリギリ。
他社並みにお金を支払うのは難しい」と話す。

作業所では30代から70代の精神障害者30人が働く。
仕事を通じた“成長”は家族や職員にとって何よりの励みだ。
「せっけんづくりは何としてでも続けたい」と佐藤所長。
小学校に引き続き理解を求めると同時に、一般家庭の廃油リサイクルも、作業所まで持ってきてくれたら引き受けたいという。

中日新聞より

投稿者 trim : 2008年03月30日 13:31