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2008年02月14日

堆肥作りに成功、バイオディーゼル副生成物(環境テクシス)

廃てんぷら油などを精製するバイオディーゼル燃料(BDF)の副生成物で活用が難しい粗製グリセリンを使った堆肥(たいひ)作りに、産業廃棄物処分業「環境テクシス」(豊川市小田渕町)が乗り出した。

堆肥の発酵温度が上がり、質の向上にもつながる一石二鳥の取り組みだ。
同社はBDFを精製する自治体や企業などに利用を働き掛けていく。

BDFは、簡易な設備で精製でき、市販車に利用できるのが利点。
ただ、廃食油からBDFを作る際、1~2割の粗製グリセリンが排出される。
せっけんの原料になるが、コストが高いため多くが焼却処分されている。

同社は昨年11月、BDF精製に伴う粗製グリセリンの貯蔵が増える一方だった運送会社「サーラ物流」(小坂井町宿)から活用法の相談を受けて試験を開始。
汚泥などの堆肥原料に混ぜると、バクテリアの活動が活発化しグリセリンの分解が進むとともに、発酵温度が上昇して品質の向上につながることが判明した。

1月下旬から、サーラ物流から粗製グリセリンの引き取りを有償で始めた。
サーラ物流は、3㌧トラック3台にBDFを使っており、環境テクシスは月平均200㌔を堆肥原料に混ぜる予定。

スクールバスなどにBDFを使い、これまで粗製グリセリンを焼却してきた田原市は、堆肥化の動きを受け「資源として活用できれば」と、同社に処分を委託することを前向きに検討している。

環境テクシスの高橋慶社長は「リサイクルが進めば(粗製グリセリンの)排出量も増える。
焼却処分は簡単だが、資源の有効利用を考える上で矛盾するし、もったいない」と話している。

中日新聞より

投稿者 trim : 2008年02月14日 11:56