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2008年02月09日

【新宿区・伊那市】CO2削減で連携、森林整備補助で相殺

東京・新宿区での二酸化炭素増加分を、中央アルプスと南アルプスに挟まれた長野県伊那市の森林整備で削減しようという試みが、両自治体間で始まる。

温室効果ガス排出量取引の自治体間版とも言えるもので、林野庁研究・保全課は「このような自治体連携の例は珍しい」としている。

新宿区は2006年2月、温暖化対策として「環境指針」を策定し、2010年度にはCO2排出量を1990年度比で5%増に抑えるという独自の目標を掲げた。
達成には約10万㌧の削減が必要という。

同区では、省エネの取り組みのために中小企業に助成金を出したり、アイドリングストップを呼びかけたりしているが、これだけでは目標達成が難しいのが現状だ。

一方、伊那市には、ヒノキやスギなどの市有林約2,800㌶がある。
毎年、1,500万~2,000万円をかけて約30㌶の間伐を行っているが、全体の整備を終えるには数十年かかってしまう。
新宿区の試算では、30㌶の整備で、年間約2,000㌧のCO2吸収効果が見込まれるという。

新たな試みは、新宿区が森林整備費を補助し、間伐材を区で使う印刷用紙や、道路の防護柵などに利用、一方の伊那市が区民を対象に森林作業体験学習などを行うというもの。
10日に「地球環境保全協定」を締結し、2008年度中に整備費の補助額などについて協議、2009年度にスタートさせる予定。

元々、伊那市と新宿区が友好提携を結んでいたことから、区が持ち掛けた。
区環境保全課では「取り組みがうまくいけば、ほかの自治体との連携も進めたい」としている。

読売新聞より

投稿者 trim : 2008年02月09日 17:12