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2008年01月24日

製品の環境負荷一目でわかる総合カタログ 日欧などが共同編さんへ

欧州とアジアの官民が協力し、様々な製品の環境負荷などが一目でわかる総合カタログ作成を目指す動きが出ている。

企業の温暖化対策や環境汚染削減策を推進するスウェーデンの政府機関などが、アジアの20カ国・地域が加盟するアジア生産性機構(APO)や大手日本企業に共同編さんを提案した。
企業の国際的な資材調達などで、環境負荷の低減に役立てる狙い。

カタログ作りは欧州を中心とした国際計画「サステーナビリティ・オブ・ザ・プラネット」の一環。
計画は環境基準の作成、普及を担う官民組織スウェーデン環境マネジメント・カウンシル(MSR)や欧州エンジニアリング大手ABB、カナダのアルミ大手アルキャンなどが進めている。

APOはアジア各国の生産性本部で構成し、環境配慮型の材料、部品、最終製品などを収録したカタログ「エコ・プロダクツ・ディレクトリ」を作成した実績がある。
MSRはAPOと共同で内容の確度を高め、総合カタログの作成を目指す。

MSRのリディング代表らがAPOや日立製作所、新日本製鉄など日本の大手企業の幹部らに提案した。
省エネ効果、廃棄物量、資源消費量などを統一した基準で記載し、温暖化など地球環境への影響が性格にわかるようにする。
MSRは総合カタログの活用が企業の国際的な資材調達や購買の指針となり、世界の企業活動や消費行動に伴う環境負荷の低減に役立つとみている。
温暖化ガス排出権の計算などに必要なデータも得やすくなる。
カタログ作成には、欧州連合(EU)の環境規制部門などの代表にも参加を求める考え。

EUでは化学物質規制のREACH規則など、環境関連の域内ルールが相次ぎ制定されている。
MSRのリディング代表は「環境負荷を共通の物差しで測れるようにになれば、日本やアジア各国からEUへの輸出手続きなども進めやすくなるだろう」としている。

APOのエコ・ディレクトリは産学の専門家や未踏科学技術協会の協力で掲載品を選び表示法なども決めてきたが、メーカーからの掲載希望を断った例はない。
MSRとの共同作業で科学的データに基づく客観的な掲載基準などを作れば、信頼性の向上にもつながる。

日経産業新聞より

投稿者 trim : 2008年01月24日 15:16