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2007年11月05日
【東京都】2016年「東京五輪」 新交通は連結バス
2016年東京五輪招致を目指している東京都が、大会会場への主要公共交通として、複数のバスを電車のように連結させて運行する新交通システム「BRT」(Bus Rapid Transit)の導入を検討していることが4日、分かった。
地下鉄の新線よりも環境に優しく低いコストで導入できるのがメリット。
都はこれに合わせ、当初の都心から半径10㌔にほとんどの競技施設を集約する方針を見直し、半径8㌔の範囲に集中させることにした。
都は当初、大会会場への主要公共交通として、新たな地下鉄建設も検討していた。
しかし、地下鉄新線の建設は国際オリンピック委員会(IOC)が重視する環境型五輪と逆行する開発型になる可能性もあり、都はBRTの導入を選択した。
既存の地下鉄との併用が最も有効な交通手段と判断した。
BRTは、鉄道や従来の路線バスに代わる大量輸送手段。
欧米の大都市で導入され、一般の車道と別にBRT専用レーンを設け、駅を建設する例もある。都も、専用レーン設置を視野に入れ、道路の拡幅などの検討を始める。
実現すれば、国内初の本格的なBRT導入となり、都心部の慢性的な交通渋滞解消が期待されている。
ただ、現行の道路交通法では、一般車道とバス専用レーンを終日区分できないため、今後は国や警視庁とも十分協議して、実現に向けた可能性を探るとしている。
一方、東京オリンピック招致委員会は、水泳やバレーボールなど競技施設の配置を変更することを決めた。
ほとんどを都心から半径10㌔以内としていたものを8㌔圏内に集中させ、当初計画よりもコンパクトにする。
新計画では、セーリング会場を江ノ島ヨットハーバー(神奈川県藤沢市)から東京湾の若洲(江東区)にした。
バレーボール会場に予定していた駒沢オリンピック公園(世田谷区)は代々木公園内(渋谷区)の新設体育館に変更する。
「江東区有明に作られる選手村から遠すぎる」(関係者)ことが理由だ。
水泳会場は東京ビッグサイト特設会場(江東区)で開催する予定だったが、仮設プールの設置が困難なことから、辰巳の森海浜公園(同)に変更することにした。
また、トライアスロン会場は浜離宮(中央区)からお台場(港区)、ビーチバレー会場はお台場海浜公園(港区)から潮風公園(品川区)に変更。
ライフル、クレーの射撃会場は中央防波堤外側埋め立て地を予定していたが、羽田空港を発着する飛行航路に近く、騒音が懸念されることから、自衛隊朝霞駐屯地(練馬区)に変わる。
これら競技施設の配置変更は、6日に開催される招致委理事会で議論され、最終決定される見通しだ。
産経新聞より
投稿者 trim : 2007年11月05日 11:24