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2006年09月04日

【農林水産省】バイオマスに手厚く

農林水産省は2007年度の概算要求に、科学技術関連予算を1,525億円計上した。
今年度の1,204億円から27%増だ。

政府予算の目玉の一つであるバイオマス関連の技術実証などを含めて100億円投じる。
環境省が主に廃木材からのエタノール生産を目指すのに対し、農水省は資源作物からの燃料生産を狙う。


餌に利用する規格外の小麦や、未利用のテンサイなどを発酵させてエタノールを生産し、ガソリンに混ぜて自動車の燃料にする。
燃料にエタノールを混ぜる取り組みでは石油元売り会社やガソリンスタンドなどの協力が不可欠だが、農水省は農協系のガソリンスタンドを活用できることが強み。
モデル地区を指定し、バイオ燃料の技術実証や供給施設の整備などに85億円、技術開発に15億円を計上し、支援する。

長期的には専用の資源作物からエタノール生産を目指す。
糖やデンプンを効率良く生産する作物の開発に着手するほか、エタノール発酵の効率を高めるため遺伝子組み換え微生物の研究も進める。
将来は休耕田などで燃料用作物を生産することになりそうだ。

農林水産分野では近年、知財保護も課題になっている。
日本で開発された農作物の品質は世界トップレベルといわれるが、中国や韓国などでの違法栽培が後を絶たない。
政府は知財立国を目指しており、その一環として育成者権など農林水産分野での知財情報システムも新たに整備する。
海賊版農産物の調査や輸入取り締まりを強化する方針だ。

日経産業新聞より

投稿者 Melody : 2006年09月04日 11:35