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2006年07月22日

【京都市】片山右京さんを支援へ バイオ燃料で パリ・ダカ疾走

元F1レーサー片山右京さん(43)が、来年1月のダカールラリー(通称パリ・ダカ)で、使用済みてんぷら油から精製した「バイオディーゼル燃料」を使って走行することになり、バイオ燃料の実用化に取り組んでいる京都市が、過酷な走行に耐えられる燃料の改良など技術的な支援に乗り出す。

市は「世界的な舞台で品質が実証されれば、バイオ燃料の普及に役立つ」と期待を込めている。


パリ・ダカは、リスボン(ポルトガル)-ダカール(セネガル)間で行われ、主に砂漠内の1万㌔以上のコースを半月近くかけて走破する。
環境問題に関心を持つ片山さんは今回、石油を原料としないバイオ燃料を使う。

コースは日中の気温が50度近くまで上がり、夜間は10度以下に冷え込む。
計約5㌔㍑の燃料を使うが、バイオ燃料は高温で酸化し、粘り気のある物質に変わったり、金属を腐食させやすくなるという。
燃料の温度が150度近くまで上昇することも予想され、片山さんは京都市に技術面での協力を求めることにした。

これを受け、市のバイオディーゼル燃料化事業技術検討会(委員長・池上詢京都大名誉教授)のスタッフらが、温度変化に応じて酸化を抑える薬剤をどの程度加えればいいのかなどを研究する。
片山さんは、大阪産業大や自動車メーカー、燃料製造会社と連携して車両改造や燃料確保に取り組んでおり、24日に京都市役所を訪れ、桝本頼兼市長に支援を直接要請する。

バイオ燃料について、京都市は独自の厳しい製品規格を定めており、一昨年からは市民が集めたてんぷら油で燃料を精製して、ごみ収集車などに使っている。
市環境局は「これまでの研究成果を生かせると思う。できれば、市民が集めて市が精製した燃料も使ってほしい」(中村一夫担当課長)と話す。

片山さんの事務所は「バイオ燃料でパリ・ダカを走るのは初めてで、不安はあるが何とか完走したい。油の回収に取り組んでいる京都市民にも関心を持ってほしい」としている。

京都新聞より

投稿者 Melody : 2006年07月22日 12:51