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2006年07月04日
もったいない精神 息づく産廃処分場(安岡重機)
静かな山あいの里、清流の音に耳を傾けながらのんびりと露天ぶろ――。
温泉宿で静養しているような光景だが、実はここ、安芸市入河内の伊尾木川沿いにある産業廃棄物の最終処分場の一角だ。
安岡重機(同市下山、安岡日出雄社長)が操業するこの処分場は、資源の正しい処分ができる施設に認められる「国際標準化機構(ISO)14001」を取得。
環境に配慮するとともに、「もったいない精神」を発揮してリサイクルを徹底している。
安岡重機は建設、重機リースなどが本業。
1994年に安定型最終処分場の許可も受け、入河内の敷地1万1,000平方㍍に焼却炉や破砕機、埋め立て場所などをもつ。
「ISO14001」は2004年9月に取得。「迷惑施設の感があるが、クリーンなイメージを打ち出したかった」と環境管理責任者で安岡社長(70)の長男、浩史さん(38)。
環境汚染防止や緑化推進、廃棄物再利用、環境保全意識の社員教育――を基本方針に、徹底したクリーンアップ作戦に取り組んできた。
目をひくのが、持ち込まれる廃棄物のリサイクルだ。
伊尾木川のほとりにある露天風呂「ほたるの湯」は直径2㍍ほどのコンクリート製下水管を輪切りにしたもの。湯は焼却炉の熱を利用して地下水を沸かしている。建物は敷地内の杉の間伐材を使い、屋根の太陽熱温水器は捨てられたものを再生。路面にまかれたバラスはコンクリートを砕いた物、植えられている草木のほか、事務所のガラスや自動扉ももとは廃棄物だ。
安岡社長は「日本人はいつからこんなにぜいたくになったんでしょうか。本当にもったいない、もったいないですよ」。見学もできる。
朝日新聞より
投稿者 Melody : 2006年07月04日 10:50